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コロナの終わった202X年の未来が、良くなる予感しかしない。

「先の見えない販売員たちへ」という名のコラムを書き始めてから3年後、まさか世界中の誰もが先の見えない時代がくるなんて思いもしなかった。

今、世界中でライフラインに関わらない業界が危機にさらされている。

手土産として取引先に持って行く見栄えのするお菓子、移動途中に食べるオフィス街でのランチ、次のアポに間に合わないと飛び乗るタクシー、週末に仲間と集うライブハウス。

全世界が鎖国化していく中で、次に「切られる」のは私たちの仕事かも知れない。


とは言え、私はいつか訪れるアフター・コロナ202X年に希望を持っている。一時的に世界は荒れるかも知れないけれど、きっと形を変えて私たちの暮らしを豊かにしてくれるはず。

たとえば、医療現場の最前線で働く医療従事者や病院勤務者に向けてサラダを無償提供することを決めたCRISP SALAD WORKS。店舗での無償提供から始まって直接配達に踏み切り、今では一般からの寄付やクラウドファンディングも募っている。

たとえば、新型コロナウイルスの軽症感染者や無症状者の受け入れを決めた東横INNアパホテル。周囲の人への影響とか、当事者や働くホテルスタッフの気持ちとか、賛否両論はあるだろうけど、病院のベッド数に余裕が出るのは確実。

https://www.apahotel.com/

たとえば、幼稚園児に向けてYouTubeでオンライン幼稚園を始めたベネッセ。最近見たリアルタイム視聴者は3000人程度だったけれど、何よりも今まで「紙のドリル」のイメージが強かった私のような30代前後の親世代に、大きな印象チェンジを与えているはず。

変化に対応する企業や人を、毎日、目にする。

健康な食事をウリにしていた飲食店も、お客さまを呼べずに困っていたホテルも、子どもたちの教育支援を行う事業もたくさんあった。

みんなしんどい状況は同じはず。違いは、自分たちの役割と社会のニーズを理解して結び付けたアイデアを、いち早く実行できたかどうか。

もちろん、従来通りの顧客に同じ価値を提供し続けること、自分たちの安全を守ること、国を動かすために勇気を振り絞って声を上げること、心身を休めることだって立派な正義だと思う。

これだけ多くの学びが家にいるだけでリアルタイムで見られるって、ちょっとすごいことだ。怖がったり、嘆いたり、現実逃避してボーっと過ごすのも勿体なさすぎる気がして、今の私は学びの情報過多に陥っている。

これから先の未来は、今までの私たちが想像していたものではないかも知れない。

経済は悪化するとあちこちで言われているし、以前のように多くの人が集まったり、海外へ行き来できる日がいつくるのかも、まだぼんやりしてよく見えない。

ただ今の私たちが出来ることは、可能な限り生き延びること。生きて、生きて、生き抜いて、地獄が明けた先に希望があるのを信じることだと個人的には思っている。

202X年の未来は、きっと良くなる

そう私が思えるのは、今を良くしようともがき、動く人がたくさん見えるから。

世界中の人たちが変化しながら生産性や効率化を求めている今でも尚、人間と顔を合わせておしゃべりすること、スキンシップを求める姿を感じているから。

無味乾燥で効率化を追い求めただけの社会に、私たちはきっと適応できない。サーカスも音楽もコメディも宝石も存在しない社会は、生きることができたとしても、きっと心がつまらない。

効率化のうえで新しく生み出される「無益」は、きっと今の私たちが見知っているものよりはるかにパワーを生むはず。そんなもう少し先の未来を、絶対に見届けたい。

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※このマガジン「先の見えない全ての人たちへ」は、以前商業界オンラインというメディアで連載していた「先の見えない販売員たちへ」の続編です。

完全に自分メディアで始めたので、note向けに以前とは文体もちょっと変えました(超後ろ向きなタイトルの癖に内容は前向きにするという、方向性は一緒です)。

ほぼ毎週水曜日の朝5時までに、気が向くまま好き勝手に思ったことを更新していきます。

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