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雄弁は金、沈黙も金

世論も、インターネット上も、大きな声の人が目立つ。

奇抜なルックスで、叫ぶような音を出し、目を引く言葉遣いをして、何度も発言を繰り返した方が注目を集める。

炎上が本来なら届けられなかったであろう対象まで届いていくことは事実だし、そこまでいかなくても過激な表現で流れが変わることは確かに多い。

だけど、私はそのたびに「そうできない人のこと」が頭によぎる。

敢えて黙っている人。
発言しようとして止めた人。
発信や検索なんて、思いも浮かばない世界で生きている人。
保証があると知らず、目の前の最悪な現状を良くするために必死でもがく人。

そういった人たちにとっては「声を出さないこと」が、声でもある。

ともすれば私たちは、批判や反応がないことこそが行動に対する結果だと思ってしまう。

目に見えているものが全てではなく、本当は見えていないところでそれ以上の応援や失望など感情がたくさんあるのに、それらが全て届けられることはない。

私たち自身も、毎回思った全ての感情を伝えられるほど、時間に余裕があるわけでもないし、強くない。

「沈黙は金」という言葉の意味を、噛み締めている。

サポートは、私がこれからもおごり高ぶらず、普通の人の視点を持ち続けるための活動費に充てたいと考えています。