見出し画像

コンセントの向こう側を支える企業をご存知ですか?

コンセントの向こう側を、想像したことがありますか?

壁についているコンセントに差し込めば、電気がついて、ご飯が炊けて、暖房が使えて、パソコンが動き出します。温もりも、安心も、やすらぎも電力が与えてくれています。

いわば、私たちは、いつだってコンセントのこちら側で生活しています。コンセントの向こう側を想像しないままに。

しかし、そんな私たちが、コンセントの向こう側を意識せざるを得ない事態もありました。2011年の東日本大震災です。あの大災害は、10年経った今も多くの人の記憶に強く刻まれています。

あの時、目の当たりにした原子力発電所だけではありません。石炭や石油などの火力発電やそのほか様々な発電施設によって、電力は作られています。当たり前すぎることですが、電気もまた、誰かの手によって作られています。

改めて、コンセントの向こう側を想像してみると、ほとんどの電力が遠く離れた発電所から、はるばる私たちの手元に届けられているのです。

私たちがどうしてもコンセントの向こう側を想像しきれない理由。それはこの距離にあるのかもしれません。もしこの距離が近づいたら、できるだけ近くで電力を作ることができたら、私たちの電気に対する態度も大きく変わるかもしれません。

想像してみてください。「創る」と「使う」が最短で繋がれた社会を。すぐ屋根の上で「創る」電気を、自分たちが「使う」ことができる住宅を。自然エネルギーで電気を「創る」ことで、電気を「使う」コストが限りなくゼロに近い街を。

そんな世の中は、実現不可能だって言われてしまうかもしれません。それでも、その実現不可能な未来を「実現」しようと事業を進めている会社を見つけることができました。

それが「株式会社エネファント」さんです。

岐阜県多治見市を拠点とするエネファントさんは、電力にまつわる3つの事業、「創る」「配る」「蓄える」を展開されているとのことです。

まず、「創る」は、私たちにとって最も身近で当たり前すぎるエネルギー源を使って、発電を行おうという取り組みです。

このエネルギー源が、太陽です。太陽から降り注ぐエネルギーを使って住宅や駐車場の屋根で電気を「創り」その電力を住宅で、駐車場のある商業施設で使ってもらおうという取り組みです。

これこそが、「創る」と「使う」が最短で繋がれた状態です。

詳しくは、エネファントさんのnoteをご覧ください。素人のnoteより分かりやすく丁寧に説明されています。

ちなみに、「太陽」は、株式会社エネファントの代表である磯崎さんが起業するきっかけを与えてくれた存在でもあるそうです。

当時まだ大学生だった磯崎さんは、学校で学ぶよりも自分で事業をすることに可能性を感じながら、どんな事業にするか悩んでいました。そんな磯崎さんが出会ったのが太陽の可能性だったとのことです。

”地球上の60億人が1年間に消費するエネルギー量は、太陽から地球に送られている1時間のエネルギーとイコール”だという話を聞いて、太陽のエネルギーのすごさに強い衝撃を受けて、そこから株式会社エネファントがスタートしたそうです。

2つ目の「配る」とは、この太陽から作られたエネルギーを効率的に使ってもらうために重要な事業です。その事業の中でも、特に驚かされたのが、「20年間電気代0円の家」です。

フリエネシステムという名前のもと、電気代が0円の家を作ろうとされています。

こちらもぜひ株式会社エネファントさんの記事を読んでください!より詳しくフリエネシステムについて解説されています。多治見という地元への愛情も感じられる素敵な記事です。

3つ目の事業が、「蓄える」です。

太陽光発電の一番の弱点。それは、天候に左右されることです。雨や曇りの日が続けば、発電量が減ります。また晴れの日が続いて多く発電されたところで、使われなければ創っても無駄になってしまうことがあるのだそうです。

そこで、大切なことが、太陽光で発電した電気を蓄えることです。

電気を蓄えると聞いたときに、多くの人は、電池などの蓄電する機械を想像すると思います。しかし、株式会社エネファントさんは、これを車でやってみようと考えたとのことです。

つまり、電気自動車を電池として使うという発想の転換です。ただの電池をたくさん作ったところで、その電気はその場で使うか電線のつながっている先で消費するしかできません。

しかし、電気自動車を電池として使うことになれば、電池自体が移動できることになります。たとえば、キャンプやレジャーに持っていくなどができるようになります。それ以上に重要な場面は、災害時です。

地震や津波、火事などの災害で電気が止まってしまった地域や施設に、この電気自動車で行けば、電池として使うことができます。もちろん、車でたどり着けることが条件になってしまいますが、電線の復旧や発電所の回復を待つよりも、自動車がたどり着ける方が早い可能性は十分にあります。

そういう意味で、動く電池として電気自動車に「蓄える」、これはEV車の可能性を大きく広げるものとなります。

それだけでなく、エネファントさんは「働こCAR」という名前で、電気自動車のリースもされているそうです。こちらの事業については、ぜひエネファントさんのnoteを読んでください。

このように、太陽を中心とした「創る」「使う」「蓄える」の三つの事業を展開されている株式会社エネファントさん、その事業の素晴らしさはわかってもらえたと思いますが、それだけではありません。

事業の素晴らしさもさることながら、地元への想い・愛情や、代表の磯崎さんの発想力も含めて、「愛とアイデアがある!」と強く心を打たれました。

こんなに身近にも関わらず、知らないことだらけの電気の世界、そのコンセントの向こう側を少しだけご紹介しました。


このnoteでは、私たちが「愛とアイデアがある」と感じた企業さんについて語り、そして、できれば繋がり、そこから愛とアイデアを生み出すきっかけを作りたいと思い、始めたものです。

今回は、株式会社エネファントさんというコンセントの向こう側を支える企業をご紹介しました。次回の愛とアイデアのある企業もお楽しみに。