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「在宅」が「会社」のかたちを変える

1.(株)SHIFT(東京都港区)

2020/06/25(木)には、このほど「在宅勤務専門の正社員エンジニア」の採用を始めた(株)SHIFTを紹介しました。

この会社はソフトウェア開発のテストを受託する会社ですが、新型コロナウイルスの感染リスクが高まった2月から在宅勤務の環境を整備。ピーク時はアルバイトなどを含む全従業員の7割が在宅で業務をこなしてきた、とのこと。この期間の業務生産性も踏まえ、在宅勤務専門の正社員制度が成り立つと判断したそうです。

人材の獲得競争で他社との違いを出すため、同社は「在宅勤務の環境支援」についても明確に対応を打ち出しています。例えば、人材紹介会社などを介さずに直接採用した人材には、専用の机やイスといった設備の準備資金として一律100万円を支給します。こうした費用は、人材紹介会社に払う紹介料や、自社拠点の業務環境の整備費用が浮く分で賄えるのだそうです。

2.在宅ワークに取り組む【すごい会社】

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、テレワークや在宅勤務が一気に進みましたが、実は以前から、仕事と子育ての両立長距離通勤による時間的・心理的ロスを軽減するなどの意味で、テレワークや在宅勤務を積極的に導入している企業はありました。

これまでご紹介した【すごい会社】のなかですと、簿記2級の資格を持つ主婦8名を組織化し企業の経理処理を請け負うサービスを展開する(株)スマイルワークス(2016/05/12)、海外翻訳や広報など重要な仕事を任せていた女性社員が転居や子育てで退職を申し出たのをきっかけに就業規則の改定に着手しビデオ会議を取り入れて在宅勤務を導入した(株)日吉(2017/08/04)など、興味深い会社がたくさんあります。

こうした会社の取り組みは、勤務の継続を希望する社員の希望に応えてであったり、特定の資格取得者など能力を持ちながらそれを活かせていない人材を活用するなど、基本的に目の前にある課題に取り組んでいった結果可能になったものです。いずれも、人に対する優しさを感じます。また、こうした動きが進んでいくと、人々が集まる「オフィス」とか「会社」という組織の存在意義も今後大きく変化していくような、そんな予感がいたします。こうした【すごい会社】の在宅ワークへの取り組みに、今後も期待しつつ注目していきたいと思います。

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3.今週の【すごい会社】

この会社を含め、今週は以下の【すごい会社】をご紹介しました。

★No.2051☆井上石灰工業(株)(高知県南国市)。環境に配慮した農薬をアジア向けに売り込む。国内では使い勝手が良く高品質の農薬と評価されており、海外で日本製品が見直される中、輸出で収益の下支えを狙う。
★No.2052☆エスペック(株)(大阪市北区)。電子部品などの環境試験装置を手掛ける。プロ向け調理機器事業を拡大する。圧力や温度等を調整する技術を活用し、減圧調理器や肉用の熟成庫などの販売に力を入れる。
★No.2053☆フレックスジャパン(株)(長野県千曲市)。水にぬらして冷感を味わえるマスクを発売した。暑い夏でも新型コロナウイルスの感染予防対策につながるマスクとして消費者への訴求を図る。
★No.2054☆(株)SHIFT(東京都港区)。「在宅勤務専門の正社員エンジニア」の採用開始。同社は本年2月から在宅勤務の環境を整備。この期間の業務生産性も踏まえ、在宅勤務専門の正社員採用に踏み切った。
★No.2055☆太子食品工業(株)(青森県三戸町)。常温保存できる「味付け油揚げ」を開発した。常温の商品は高温調理のため風味や食感が落ちることが課題だったが、油揚げを熱に強い組成に変えておいしさを維持。

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次回もまた、【すごい会社】の数々をお伝えしていきます。どうぞお楽しみに。

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