【学ぼう‼刑法】未必の故意と動機説~「可能性の認識」と「予見」とはどこが違うのか?
第1 はじめに「未必の故意と認識ある過失との区別」という論点があります。
「未必の故意」は、手元の『法律学小辞典』によれば、次のように説明されています(ちょっとばかし古いのはご容赦を)。
この「未必の故意と認識ある過失の区別」という論点をめぐっては、故意に意思的要素は必要か否かという問題と絡んで、蓋然性説、認容説、動機説が対立しています。
問題となるのは次のような事例の場合です
この事例において、AはVを死亡させているところ、Aに殺人罪(刑法199条)が成立するのか、