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【学ぼう‼刑法】

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大学2年のときに初めて刑法学と出会い、司法試験合格後、弁護士となってからも、受験指導をしたり、大学の法学部や法科大学院で教えたり、実務家として刑事弁護をしたりしながら、刑法につい…
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#刑法総論

【学ぼう‼刑法】ホントに制限責任説でいいの?~「違法性の意識」と「意味の認識」~

第1 はじめに「違法性の意識」またはその可能性は、故意または責任の要件か? この問題を…

杉山博亮
10か月前
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【学ぼう‼刑法】刑法65条はお好きですか?~身分犯の共犯をめぐるパズル的法解釈の…

第1 はじめに刑法65条はお好きですか? 刑法65条と聞いて、すぐに「ああ、共犯と身分だ…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】「犯罪共同説vs行為共同説」に対するウラみツラみ

第1 はじめに私は大学2年生の時に刑法学と出会い、その後、司法試験を経て弁護士となった後…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】抽象的事実の錯誤と構成要件の「重なり合い」の判断~それは主観か客…

第1 はじめにこのところ「入門編」が結構続いたので、久しぶりにそれ以外の記事を。 今回は…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】不能犯論における具体的危険説の正しい使い方

第1 はじめに今回のテーマは「不能犯論」です。 不能犯とは何か? これを教科書で調べてみる…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】法定的符合説と具体的符合説の「対立の根っこ」はどこにあるのか?

第1 はじめに構成要件的事実の錯誤の処理をめぐって具体的符合説、法定的符合説が対立してい…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】未必の故意と動機説~「可能性の認識」と「予見」とはどこが違うのか?

第1 はじめに「未必の故意と認識ある過失との区別」という論点があります。 「未必の故意」は、手元の『法律学小辞典』によれば、次のように説明されています(ちょっとばかし古いのはご容赦を)。 この「未必の故意と認識ある過失の区別」という論点をめぐっては、故意に意思的要素は必要か否かという問題と絡んで、蓋然性説、認容説、動機説が対立しています。 問題となるのは次のような事例の場合です この事例において、AはVを死亡させているところ、Aに殺人罪(刑法199条)が成立するのか、

【学ぼう‼刑法】「事実の錯誤とは、認識した事実と発生した事実とが食い違う場合であ…

第1 はじめに「事実の錯誤とは、認識した事実と発生した事実とが食い違う場合である」 とい…

杉山博亮
1年前
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【学ぼう‼刑法】「実行行為とは、結果発生の現実的危険のある行為である」という定義…

第1 はじめに法学部で刑法を学んだ学生に向かって 「実行行為とは何ですか?」 と質問して、…

杉山博亮
1年前
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