自分の小ささを知った夏

高校2年の冬。仲間と空手ごっこをしていて、怪我をしてそのまま入院。
僕自身は、ケガなので、痛くなければ行動制限はなかった。それで、夜中病院から脱走しようとして、バレて捕まる。笑

そんなことをしていると、同じ病室にいる、重鎮というべきベテランおじさんたちとだんだんと仲良くなっていく。
おじさんたちは、本当にすごかった。入院歴が長いから、色々と知ってるんだよ。お陰で、点滴も自分でスピード調整できるようになり、看護師に怒られることしばしば。笑

今じゃ、スピード計算して調整してるってわかるからやらないんだけれど、当時はさ、そんなこと知らないから、早く終わればいいじゃんって。笑

そして、同じ病室のおじさんたちと友だちになり、僕が退院後、仲良くなったおじさんと看護師さんと食事に行ったことがある。
ちょうど、同じ病室のおじさんたちみんな退院になることになって、予定を合わせて。

そこで、おじさんがすごく楽しそうなんです。
「こんどから転院するんだ。もうみんなに会えるのはこれが最後」とかって笑いながら言っているし、看護師さんも、
「本当は、こういう席だめなんだけれど、今日だけわね」とかって話してる。
明日、オペ看やるのにーとかって、すごく楽しそうなのよ。
でも、横座ってるおじさんは、ちょっとだけ寂しい顔してた。

高校生でも、なんとなくわかる雰囲気があった。

そんなこんなで、僕は無事高校3年生になるわけだけれども、そこで、僕自身の殻なのか。トラワレというのだろうか。
それを思い切り覆すことが起きるのでした。




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