東大博士課程修了、入社5年目データサイエンティストの私がアトラエを辞めない理由
アトラエ5年目データサイエンティストの杉山です。
最近、私は色んな人から(社内からも(!))、杉山はどこでも働けそうなのに何故アトラエを辞めずに働いているの? なんていうことをよく聞かれます。
ぶっちゃけ、いつでもどこでも行けそうな人なんてアトラエにはゴロゴロいると思いますが、、、。今日はその1人として、考えていることを書いてみようかと思います。
私はこんな人
学歴:博士(数理科学)を取得(2017年 at 東京大学大学院)
仕事:2年間 Green の marketing team に従事した後、アトラエ初の Data Scientist として、 DS team を立ち上げ、 DS の全機能に関わる。特に自ら作ったのは「影響度分析」「バランス分析」「ベンチマーク」「重要な変動検知」機能。エンゲージメントと生産性の関連を調査しプレスリリースを出したりもしました。
課外活動:【1】慶應義塾大学 総合政策学部 島津明人研究室 上席所員として、ワーク・エンゲイジメントの研究やその手伝いを実施 【2】データサイエンティスト協会 スキル定義委員として、スキルチェックリスト2019年版や100本ノックの制作に関わる 【3】社会人東大数理 OB グループの代表 【4】データサイエンス系 VTuber アイシア=ソリッドの運営
特に、重要な変動検知では、項目反応理論と階層ベイズを組み合わせ、統計力学的概念である温度パラメタを導入した、数理統計ゴリゴリのモデルを作成しました。
これを BigQuery で実装し、全期間の変動計算であっても数十秒で計算が完了するものが今動いています。まぁまぁすごい仕事したなーと思っています(自画自賛 → その時の note )
辞めない理由は、アトラエは私の会社だから
なんで辞めないのか。それは簡単です。アトラエは私の会社だからです。そもそも辞めるということは選択肢にありません。
勘違いしないように言っておきますが、私が創業したわけでも、経営者なわけでも、大株主なわけでもないです(笑)
ですが、アトラエは私の会社です。言い換えると、アトラエは私が作ってきた会社だし、これから作っていく会社です。
考えてもみてください。どの会社に行っても活躍する人の筆頭に、各会社の社長がいると思います。ですが、普通、社長は転職しようなんて考えないですよね。それと同じです。
アトラエは、働く人にそう思わせる事ができる会社ですし、そして、アトラエにいるメンバーはそういうことを思いながら働いています。
(たぶん(笑)でも、明らかに n=1 ではないと感じます。)
アトラエは、変わるし、変えられる
なぜそう思うのか。それは、この会社はとんでもない勢いで変わっていくし、変えられるからです。
この話をする前にちょっと寄り道。
その人間を形造るのは、その人が何を言ったかではなく、その人が何をなしてきたか。口でいうだけなら誰でもできるのです。大人の世界では、行動のみがすべてを語るのです。
これは会社でも同じだと思います。
このブログでは、そういう文化の実際の現れとして、中の人が積み上げてきた行動の方を紹介したいと思います。
(アトラエの魅力の超重要部分に、ビジョンや、そのビジョンを全員が本気で追いかけている姿勢、またその組織の形態だったりもあります。そこも大きな魅力ですが、今日は一切語らない予定です。他のいろんな記事で扱われているので、詳細はそちらに譲ります。)
アトラエの文化1.社長が一番意見を変える
私がアトラエのバリュー刷新ワーキンググループにいた頃の話です。
ビジョンを大事に、組織を大事にする会社なので、バリュー刷新は超重要な事項なので、経営陣と議論することも多々ありました。
このとき、一番意見が変わるのが社長なのではないかと言うほど、どんどん意見を変えていました。
これは、何の軸も自分の中になくて、適当に喋っているという意味ではありません。
私達は、1人の意見を通していて達成できるような簡単な目標を追っているわけではありません。その領域へ少しでも近づくため、全員の考えを高い次元で融合すべく、より良いものがあれば柔軟に取り入れ、新しい意見に昇華させていたからです。
そのレベルの高さに正直驚きました。(書くと簡単そうですけどね)
自分の意見を通したいという謎の欲も、自分の意見が否定されることに対する恐れもなく、ただただ、議論を前に進め、よりよい所に向かうためだけに発言する。そして、そういうメンバーが経営陣のみならず、各事業に揃っているのがアトラエです。
そういう人たちが多くいる会社なので、様々なことがどんどん変わっていきます。具体的なものでは、定期 MTG をいつ誰とどういう目的でやるかが変われば、事業内のチーム編成も変わり、チームとしての生産性を最大限に引き出すため、その時々に応じて最適な形を模索し続ける。
とにかく、過去に縛られず、今どうあるべきかを考え、常にアップデートされていく。それがアトラエなのです。
アトラエの文化2. ロゴを勝手に刷新する
2019年10月、アトラエのロゴが刷新されました。とんでもなく重要なものが、最近変わったんですよ!
このプロジェクトは、はじめから終わりまでアトラエ的だなーと思っています。
まず、このプロジェクトは、社長や経営陣が言い出して始まったわけではありません。
ADC (Atrae Design Center) というデザイナー集団が、アップデートすべき! という意見を持ち、経営陣に提案し、そして実行されたのがこのプロジェクトです。
そもそものこの ADC も、デザイナー陣が、事業部ごとに分かれるのみならず、デザイナーとして全社にできることを実行していこう! ということで、ある日勝手に結成されたチームです。
ロゴ刷新は、このように、「意欲ある人が、課題を見つけたら、自ら解決を試みる」という文化の中から生まれたプロジェクトだと思っています。
アトラエとしては、これは珍しいことでも驚くべきことでもありません。(スゴイことではあります)
もし、会社と従業員の関係を、「会社という枠があり、その中に従業員が入る。会社がやりたいことを、従業員が実現する」というふうに捉えていれば、とても奇異に見えると思います。
ですが、アトラエではそもそも、「会社は従業員の集合体。同じ方向(ビジョン)を向いた仲間たちが、それぞれに前に進むための方法を考え実行していく。その結果が会社。」という考え方をしています。
なので、このように、課題意識を持った人達が集まって大プロジェクトまで完遂してしまうなんていうのは、よくあることなのです。
アトラエの文化3. Data Science team が爆誕する
DS team が生まれたこともこの事例の1つです。
アトラエの多くのメンバーが、直接的な支援と協力をしてくれたのみならず、背景に流れている雰囲気が初動を大きく支えてくれていたと思っています。これについて最後に少し書いてみましょう。
私は内定者時代から、「数学屋さんならデータもわかるだろう」ということで、事業部問わず社内の様々なデータ分析の場面で、一緒に議論に参加しておりました。
Green の marketing をやっていた頃も、ときよりそういう話をしていたのを覚えています。
あるときから、自分の時間の 20% 程度は Green ではなく wevox という別事業(今私がやっている事業)に携わったほうが、アトラエ全体への価値貢献が大きくなるのではないかと考え始めるようになりました。それを周囲に相談したところ、ぜひやってみなよということで、金曜日はまるまる wevox で仕事する日々が始まります。
この時点でちょっと面白いですよね。普通、セクショナリズムの1つや2つあってもいいと思いますが。
どの事業をどう伸ばすという話を超えて、世界中の人々を魅了する会社を創るために、今誰が何をすべきかという観点で考えた結果だと思います。
そして知識と実績とが徐々に溜まってきた2018年10月、社内1人目のデータサイエンティストに転身し、 wevox での業務が始まります。
社内の1人目なので、そもそも何をしたら良いのか誰もわからない。何が仕事なのかも誰もわからない。何をしたら価値があるのかも誰もわからない。そういう状況でした。
そんな暗中模索の中でも、周囲からとても厚い支援がありました。あれをやってみたらどうか、これをやってみたらどうか、というアイデアを職種関係なく色んな人からもらいました。また、悩んでいることを共有すれば、いろんなアドバイスを頂けました。(感謝しか無い、、、!)
ありがたかったのは、このような有形の支援のみではありません。周囲の人々から、いい期待をもらい、温かい支援の気持ちにも支えられていました。
みんな、 DS への挑戦の先に価値があり得ることを信じてくれていて、そして応援したいと思ってくれていたのだと思います。そして、そうであれば、それをサポートするのがアトラエ的には自然なのだと思います。
アトラエには、誰かが何かを初めたときは、大きく方向が間違っているとかがなければ、めちゃくちゃ応援して協力するという文化があります。これは本当に強力です。
前提には、メンバー同士の信頼関係があります。誰かが何かを初めたら、それはそのメンバーが真剣に考え抜いた結果、なにかの価値を見初めて、挑戦を開始したのだろうという前提で考える習慣があります。大きく間違っているように見えた場合は、さすがにその人の時間が無駄になってしまうともったいないので、意見するということはありますが、自分の意見を押し付けるということはありません。
こういう、前提の信頼関係と、応援があるからこそ、アトラエでは新しいことが次々と起こるのだと思います。
私が考えている、これからのこと
というわけで、アトラエはこういう会社です。
まるで起業でもしたかのような考える自由と実行する自由がある一方、同じ方向を向いている人が得意分野も苦手分野もサポートしてくれる上、一部上場企業の体力もあります。
この恵まれた環境で、10年、20年先のアトラエを創る仕事の1つである DS をやっているのです。最高に楽しいのです。
そんな私が、今、将来に向けて考えていることを少しだけ書いてみます。
10年後、20年後はまだまだAIが全盛期です。そこで、世界中の人々を魅了する会社は、何らかの領域のデータホルダーである可能性が高いです。
今世界の覇権を握っている GAFA に BAT やその周辺は、エンタメ周りや日頃の行動のデータを支配しています。
次の時代に来るものの1つはロボティクスで、今 PFN さん筆頭に膨大なデータの収集と処理が行われています。
もう他の主要プレイヤーがいる場所に今から入っていっても苦しい戦いをするだけです。なので、常に次のフィールドを探しています。
FinTech や blockchain も来るでしょう。あとは、バイオが来るか、リモートセンシングが来るか、IoTが来るか。20年後世界に大きな価値を自らの手で提供するために必要な今の一手を探しています。
私は DS という一介の技術者ですが、技術者の価値貢献の方法は2つあります。技術をビジネスに転換し価値を提供するか、技術を開発し不可能を可能にするかです。
前者は事業会社に必須なので当然にやるとして、世界中の人々を魅了する会社たるためには後者の「不可能を可能にすること」も必要だと思っています。
必要、、、というか、その方が楽しいですよね?(笑)ていうか、私は、そういうことをやってることが、世界中の人々を魅了する会社の条件だと思うんです。
思うのだから、進めます。というか、もう進めています。まだそういう文化が必ずしも強くない会社ですが、どんどんこちらの方面でも結果を皆さんに見せていきたいなと思っています。
さいごに
というわけで、私が何故アトラエに残り続けるかの理由とともに、これからのアトラエの DS がどうなっていくかについて話してみました。
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