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松本騒動 と 陰謀論

 (お笑い芸人の)松本人志氏 v s週刊文春(:株式会社文藝春秋の発行する週刊誌)の件、彼が後輩芸人たちを「女衒」として使っていた、所謂「セックス上納システム」と言われている話の真偽とか、彼が女性達に対し性交を強要したとかいう話の真偽などについては、ここでは触れない。
 ただ、これに関連する ちょっとおもしろい現象が起きているのを見つけたので、それに対して触れたい。

 この騒動の渦中の松本人志氏に対し、
  「松本氏は、ワクチンに反対の意見を述べていたので、潰された」
と主張している人たちが現れているようである。

 子供の学力と家庭の経済力の関係を調査したところ、この両者に正の相関関係がある(つまり、裕福な家庭の子供ほど成績が良いという傾向がある)という結果が得られたという。
 だがしかし、この両者に相関関係があるとしても、それはこの両者に因果関係があるということを示しているのではないだろう。私が思うに、両者とも親の学力と因果関係があり、その結果として、相関関係が生じたのではないだろうか。つまり、高学歴・勉強を頑張った人は、経済的な面でも多くを得て、裕福な家庭を作る事が多く、また、その血を引いた子供も、勉強が得意になる、そういう傾向が見られた、という話なのではないだろうか。

 松本氏が今回の騒動の渦中の人になったことと、同氏が過去にワクチンを批判したこととの間にも、同様のことが云えるのではないだろうか。つまり、松本氏は、別に、過去にワクチンを批判したから「XXに狙われた、潰された」などというような話ではなく、両者は共通の原因から発したものなのだろう、と私は推測している。つまり、松本氏の今回の騒動の原因の一つに、彼が《 俺は偉いんだぁ賢いんだぁー 》という勘違い自己イメージを持っているタイプの人であるということがあるだろう。《 俺は偉いんだぁー 》と云う思いから、後輩芸人を使ってセックスする相手の女性を集めさせて、実際に行い、そしてそれは相手も喜んでいた、と考えているのだろう。また、彼は、週刊誌に書かれた後の対応を間違えたと多くの人に指摘されているが、それは、《 俺は賢いんだぁー 》という勘違いによるものではなかったのだろうか。彼がもし自分の「賢さ」を過信せず、吉本興業とよく相談し対応策を考えて行動していたら、あのようなやぶ蛇・墓穴を掘るようなことをしなくて済んだのではないだろうか。そして、その《 俺は偉いんだぁ賢いんだぁー 》という勘違いは、反ワクチンなどの陰謀論に嵌まる人達にも見られる特徴なのではないだろうか。

(松本人志氏について、「氏」を付けるべきか否かについては、議論が分かれるのではないか思うのだが、ここでは、比較的「絡まれる」可能性が低いと思われる方を選んだ。) 


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