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慣れ・ダレ・崩れ 去れ!

慣れ・ダレ・崩れ 去れ!これは、劇団四季で大事にされている言葉です。
高度高品質な舞台芸術でありロングランが前提の劇団四季。

最高峰の劇団員が揃っている大劇団ですが、人間の集団である以上、
いくら品質を維持しようと思っても、つい個の緩み一つで全体芸術のバランスが崩れてしまうことがあります。

それをいさめる言葉がこの

慣れ・ダレ・崩れ 去れ!です

慣れてきて、つい細部に緊張感や美意識をもてなくなる
疲労がたまりついダレてしまう
演出含め皆で固めた形を崩してしまう。

そんな役者は去れ!!

という緊張感ある理念・フィロソフィーです。

素晴らしいのが、「標語」で終わらせていないところ。

殆どのキャストをWキャストとすること
その日毎のキャストの座組が決まり
演者も明日は誰とマッチアップがあるかと緊張感を持つ
演出側の意図、周りの評価によっては出演頻度も増減
疲労も溜まりにくく、急な代替も立てれる

商売的には、何度見に来ても新しい座組を味わえ、
目当ての演者さんの組み合わせに出会うには何度も通うことも。

ちゃんと思想を仕組み化しているのが素晴らしいです。
ただ、当然かかるコストは跳ね上がり、相応のものを残していかなければ
根本的に公演を維持していくこともできなくなります。

ああしたい。
こうなりたい。
こうあるべきだ。

想いや理念は色々あれども、それを仕組み化していく。

言葉で終わらせない。習慣に落とし組み込んでいく。

ここを忘れないようにしたい。


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