読書メモ: お金持ちの教科書

お金持ちの教科書 加谷珪一

◎読むきっかけ
まぁ、本のタイトルからはまず買わない。ただ、加谷さんの本をもっと読んでみたかったのでメルカリにて購入。結果、そうだよなーとか、へーとかいうこともあって、教科書というよりは軽い読み物として面白かったね。

◎所詮は、益を生み出してくれる資産が強い
一口にお金持ちと言っても色々な人がいる。年収は高めでもほぼそのまま出費に流れるタイプ(浮き沈みも激しい)、資産のほとんどが親から受け継いだ土地で実際には庶民的な生活をしているタイプ(日本にはこれが多いそう)、経営か雇われか、家柄か成金か etc… ただ結局、純資産とそこから安定して生まれる益がフローを安定的に上回り続けるというのが、一番強いなと。これは『金持ち父さん貧乏父さん』のコアと同じ。というか、お金持ち本の随所に共通しているので、真理なんだと思う。

◎お金持ちは高台に住む
実践するかどうかは別として面白いなと思ったのは、歴史的にお金持ちが住んできた場所。一つは、高台。これはもちろん水害が少ないという実利的な理由が元なのだが、現代でも六本木"ヒルズ"など、高台=リッチ、権力というのが価値観として浸透している。最も江戸時代には皇居より東しか発展していなかったので、麻布あたりは武家屋敷があったとはいえ下屋敷だったが、明治維新で入ってきた西洋文化の影響に加え、車でしか移動できないということが加わって急速に高級住宅地が形成されたというのは興味深い。

◎金持ちになるとコンプレックスがなくなる?
本の中で出てきた例は、学歴コンプレックスが、お金持ちになったらなくなったという話。これ、少しわかる気がした。お金とは全く関係ないけど、私は以前、帰国子女でないコンプレックスを持っていたと思う。苦労なく英語がしゃべれて、人と違う経験を持っていて、外国人の友達がいて、とにかく羨ましかった。でもそれは、英語がほどほどにしゃべれるようになり、周りの人よりもたくさん海外へいき、外国人と話すことになれたら、すっかり消えた。私は別に帰国子女になりたかったのではなく、単に漠然と海外へ憧れていただけだったのだ。

◎感謝でなくお礼をする
何か人に助けてもらったとき、お金持ちはお礼をする。感謝とお礼の違い。感謝は言うだけ、思うだけ。一方のお礼は身銭をきって、何かアクションを起こす。なるほどなぁ。ガツンとお礼できるようになりたいな。

◎ゲームを作る側
お金持ちは、マジョリティーの人と考え方が違う。ある人は変人だったり、ある人は反抗心も強かったりする。また、いざという時に必要なリスクをとる。そして、常に人を使う側の発想を持っている。

◎数字を手懐けている
お金というのは、結局数字だと思う。世の中の数字を理解し、自分の数字を語れる。よく私たちは、最近ある商品が売れているというふわっとした話をするが、具体的に数字が出てくることは少ない。もちろん特段難しい数学が必要なわけではなく、何%増えたのか、それはいつと比べているのか、そういう具体的な話がでて、はじめて、ビジネスを見ることができると思う。そしてこの数字(自分のお金)に対して、特別な愛着を持たずにクールにみることができるというのが普通の人がなかなかできないことだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?