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#4 スロープの先の足跡を辿って

日付は7月19日。またいつものように伊予西条駅よりしおかぜ2号に乗り込む。3日連続4:59の電車に乗るという奇行を成し遂げ、宇多津より普通列車にて坂出。暇つぶしにしまんと1号に多度津まで乗ろうとするも乗り遅れて失敗。涙をこらえて横の7000系に乗り込んだ。この日は2000系オレンジアンパンマンの廃車回送があったようだ。もししまんと1号に乗れたら多度津で見れたのに…とても残念である。普通列車を丸亀で降り、本日より2700系運用となったしまんと2号に乗車。高松からはうずしお3号に乗り換える。

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高松で並ぶ2700系。四国特急の新時代を感じされる。

うずしおで徳島に着いた私はそのまま阿南行き普通列車に乗り込む。降りたのは阿南のやや手前、阿波赤石駅。

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JR四国の新しい標準的な無人駅の待合室を持つただの駅。だがある界隈からは人気のある駅だ。私のお目当てはこちら。

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常備券。阿波赤石駅では自転車置き場の管理事務所?にて切符の委託販売を行なっている。委託駅での切符はペラペラの紙のタイプ。昔は割と見られたようだが最近は減ってきた。ここは普通の金額式や往復のほかに自由席特急券を売っているのが特徴だ。ついつい散財をしてしまった。

さて、上り列車で徳島へ戻り、またすぐ下りに乗り徳島県南部へと進む。牟岐線はとても眠くなる路線だ。私はは列車ではあまり眠らないタイプだが、所々意識が飛んでいた。

列車は牟岐駅に到着。この列車は本来海部行きだが、阿佐海岸鉄道でのDMV運行開始に伴う工事のため、牟岐よりバス代行となった。内子線代行といい今回は2度も代行バスに乗っている。変な感覚だ。

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代行バスにもボードを使う牟岐駅。最も、この海部行きを表すボードが列車へと案内することはもう無い。

代行バスで海部の一個手前、阿波海南駅に到着。阿波海南駅はこれから車止めが設置され、阿佐海岸鉄道DMVとJRの列車との境界駅となる。阿波海南駅を通り抜け海部駅はへと向かう列車はもう2度と運行されることは不可能である。

運休が始まったすぐの、原型のままだが当分列車が来ることの無い阿波海南駅を記録するべくやってきた。

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ホームへと上がる階段はロープによって塞がれていたが横のスロープには何もなくすんなりとホームへと上がれた。上がっていいのかは知らないが立入禁止とも書かれてないのでいいのだろう。駄目なのならごめんなさい。

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一通り記録した私は海部駅へと歩いて移動。たった20分だが炎天下の下歩くのとなかなか体力を持ってかれた。

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海部駅にJRの駅名標がかかっている姿は残り僅かかも知れない。

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阿佐東線の車内では天井にイルミネーションをしていた。なかなかオサレである。新潟の温かそうな名前の3セクといい、公団建設の3セクは天井光らせるのが好きなのだろうか。

乗車したのは途中の宍喰止めの列車。ここで1時間ほど足止めを食らう。時たま近くの車両基地から別の車両を持ってきて車両交換を行うこともあるそうだがこの日は行われず、ホームに留置しておくようだ。

この時間が丁度お昼時なので歩いて10分の道の駅でご飯を食べることにした。道の駅なら食べる所があるだろうという安易な考えだけで向かったがレストランが無い。困ったなぁと思ったがどうやら併設のホテルのレストランがやっているそうだ。オーシャンビューのいい景色のリゾートホテルのレストラン。いい値段がしそうだ。

と思いきや宇和島鯛めしの魚の種類を増やしたみたいな丼ぶりが1000円。意外と良心的なようだ。

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料理が来ると予想以上のボリューム。魚の量も多く大変満足した。ご飯がおかわりできるようなのでしたらどんぶり一杯で来てしまった。なんとか平らげ満腹。1000円でこれだけ美味しいものが食べれるならかなり安い。いい発見をしたと思う。

食べすぎて脇腹を痛めつつ宍喰駅に戻り再度列車に乗り阿佐東線の終着甲浦へ到着。DMV工事のためスロープが建設され、前あった木造の待合室は取り壊されプレハブの仮設待合室が作られていた。ここからは列車旅は休止、バスで室戸岬へ向かう。冷房がキンキンにかかった待合室でバスを待ち、乗り込む。

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なんやかんや今回はバスにも沢山乗っている。

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室戸岬へ到着。いい景色だ。

私がよく見る瀬戸内海は島が沢山あるが室戸岬は太平洋。島が全くなく美しい水平線を眺めることができる。展望台に登ったり岩場を探検したりして楽しみ、またバスに乗り込む。甲浦に戻るのではなく、まるで線対称の位置にある奈半利へと向かった。

ところで、阿佐海岸鉄道阿佐東線の「阿佐」とは「阿波」と「土佐」のことであり、キングボンビーこと鉄道建設公団の手によって本来は海部から室戸を経由し後免へと至る路線だ。しかし、国鉄が赤字を垂れ流し続ける中、そんな路線を作るはずもなく、1980年、工事は凍結。甲浦から奈半利までは未成線となった。そして、この阿佐線は先程にも何度か話題に上がったDMVによって達成されることとなった。40年越しの開通となるその経路を先取りするような形で旅をしたということだ。

さて、バスは奈半利へと到着。

ここから土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線へと乗車。

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ごめん・なはり線の車両はとにかく背もたれがデカイという印象だ。前のひとの頭が見えないのでよりリラックスできて良いと思う。

さて、ごめん・なはり線を完乗し勢いで高知に到着。夕食やらお土産やらを買い南風28号・しまんと8号で帰路に着きます。

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夜だし、電波も入らないので半分寝ながら四国山地を駆け抜けます。2000系で四国山地をブチ抜いて行けるのもあと何回できるのか…

そして多度津で下車し、自販機でアイスを買って27Mに乗車。例の如くWi-Fi繋いでゆったり帰りましたとさ。

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