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"仕事"の難しさ

社会人になって、丸一年が経とうとしている。


長いようであっという間で、受験生でいるあいだ、ずっと憧れていた"仕事"をすることが、いかに難しいかということを思い知らされた一年だった。


僕には、Holmesに入るまで社会人としての経験がなかった。24歳まで大学院に通い、27歳になるまで受験浪人生活をしていた。そのあいだ、ずーーーーーーーっと勉強しかしていなかった。バイトとか友達との仕事とかはちょこちょこあったけれど、それ以外は本当に勉強だけ。

勉強というのはソロプレイで、自分との戦いだ。頑張るも自由、サボるも自由。自分一人の孤独さがしんどいコトもあるけれど、ちゃんと頑張れば結果として返ってくる。

RPGやったことある人ならわかると思うのだけれど、ひたすら主人公のレベル上げするためにザコ敵倒しまくることあるでしょ。あの感覚に似てます。


これに対して、仕事というのはチームプレイ。かつ、相手は自分じゃなくて、一緒に仕事をする仲間やお客様という自分以外の人。変数が多すぎて、自分の行動に対するアウトプットが全然読めない。

"他人となにかをする"事がこんなに大変なんだということに今さらながら気づいた。しかも自分の中で全然答えが出ない。

なんだよこれ。司法試験より全然難しいじゃん。「最難関国家試験」とか聞いて呆れるわ。割と本気でそう思った。


「悟無好悪」という禅語がある。ありのままを受け入れることの大切さと、善悪の判断は自らの苦しみにつながることを説いている。

僕は比較的、他人に対する執着がなく、起こる事象をそのまま見つめる目には長けているつもりだった。ところが、自分の正義と異なる価値観で行動する人を見れば「違う」という事実に対して「苛立ち」や「怒り」を覚えるし、期待されている成果を出せなければ「目的未達」という事実に対して「(自分自身への)苛立ち」や「悔しさ」「悲しみ」を感じてしまう。

あーもうなんなんまじで!!←心の声


せめて、良いと思える部分にフォーカスしたい。高校の頃、他人に何かをすることを頼めなくて、部活や委員会活動を掛け持ちしてサラダしか食べなくなったことがある。そんな僕を見た恩師がかけてくれた、「須貝くんは器用貧乏だから他人を認めて頼りなさい」という言葉を胸に、できるだけ人の「良い」部分を見る練習をしてきた。

けれど、他人とほとんど関わらない約6年間の受験生活は、そんな練習を空の彼方に吹き飛ばすには十分すぎる時間だったらしい。まあただ、この部分は改めて自己鍛錬をして、だいぶ大人になれたと思っている。


もう一つ感じたのは、組織のすごさ。

Holmesはこの一年だけでも様々な人が入って、組織の変化も何度か起きた。その度に会社の空気は少しずつ変わっている。Holmesで働いている人は、自分から見て尊敬する方々ばかり。そんな人達が組織のどこに所属するかで、会社全体のポテンシャルは大きく変わる。

この変数はひどく見えにくい。同じ人が今までと違う部署に異動になって、パフォーマンスが上がったり下がったり。人は環境によってこんなにも差が出るのかと驚いた。人を活かすも殺すも、全ては人だ。

なので、ここからは、いわゆるマネージャー陣の仕事の仕方をしっかり見ておきたいなと思った。とてもじゃないが、今の自分に誰かをマネージングできるほどのスキルはないので。


なんにしても、この一年でもっとも難しかったのは「人との関わり方」だった。仕事は誰かとの関わりなしには成立し得ない。そんな当たり前すぎる事実との付き合い方に試行錯誤する日々を過ごしたのがこの一年。

振り返ると、失敗の連続とたまの成功、思いがけない出会いもたくさんあった。あのとき思い切った選択をして、自分がした選択を正解にしたくて必死にした努力が少しずつ実を結んできている。Holmesにこのタイミングで入れて良かった。心の底からそう思っている。


ここからの一年はどうなっていくんだろう。さらに激動の一年になるかもしれないし、ならないかもしれない。全ては自分次第だ。

また明日から、戦いの日々が始まる。

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