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デーボ/ビックリハウス音頭~隠れ名曲、名演コレクション。

 昨日、予告した太田裕美さんと多少関わりのあるプロデューサーとは大瀧詠一さんなのでした。
多分、既に予想していた人がいるんだろうなと思いつつ書いてますが。
ちなみに昨日までは「有名アーティストの隠れ名曲、名演」というタイトルだったのを変更したのは、この曲を取り上げることが頭にあったからなんですねー、ハイ。

 で、noteに記事を書く際、私が気にしているのは、これまでの記事とどこか必ずつながりみたいなものがあるものにしたいということなんです。
 つまり最初の記事、「1981年の冬休み」が全ての始まりとなって、どこか必ず関連する人物なり、事柄なりを入れるようにしています。

 と、前置きが長くなってしまいましたが、この曲の実質的プロデューサー大瀧詠一さんのロング・インタビューが掲載された「ミュージック・ステディ 1984年6月号」を引っ張り出すと、沈黙期という項目にこの曲についてのコメントがあって、それを引用すると「でもほとんどボツだったね、この頃は。ようやくレコードになったと思ったら『ビックリハウス音頭』でね。まあこれは実に楽しかった(以下略)」というものでした。
 ちなみにこの沈黙期というのはナイアガラ・レーベルの販売権がコロムビアから、CBSソニー(当時)に移るまでの時期で、旧作と新作が違う会社から発売されるのはよろしくないという判断からの結果でした。

・「ミュージック・ステディ 1984年6月号」(ステディ出版)
MUSICIAN FILE・徹底研究で大滝詠一さんロング・インタビュー掲載(後編)。

 これだけだとちょっと不親切なので、もう少し情報を追加すると「ビックリハウス驚愕(びっくり)大全」(NTT出版/萩原朔美監修)によりますと、「『人間不平等起源論』はナイアガラ音頭以来のボクの音頭の集大成だ٠٠٠٠大瀧詠一(談)」というコメントが紹介されています。
別枠ではA面「人間不平等起源論・ビックリ音頭」とありますから、タイトル変更を反映させるのが間に合わなかったのか、わざと変更しなかったのか?そんなところですね。

 このページには歌唱指導として、鈴木慶一さんと佐藤奈々子さんが紹介されています。ちなみに白井良明さんはお囃指導となっております。
コロムビア時代のナイアガラ・レーベルの後期(『多羅尾伴内楽團』や『DEBUT』など)のセッションにムーンライダーズのメンバーが参加していたことは言うまでもありませんね。
写真は掲載されてませんが、あがた森魚さんも参加しています(実はあがたさんもフィリップス~ニューモーニング時代から、ヴァージンVSへの移行期間≒沈黙期だったと言えるかめしれません。近い時期の細野晴臣さん「ウォーリー・ビーズ」への参加も含め興味深いことです)。
そして、佐藤奈々子さんもコロムビアに所属していて、佐野元春さんのコラボレーションでデビューしたのですが、シリア・ポールさん『夢で逢えたら』と同じ発売日だったという!

・高橋章子「ビックリは忘れた頃にやってくる」(筑摩書房)
「ビックリハウス音頭」の録音エピソード、デーボの名前の由来などを掲載。

 雑誌「ビックリハウス」の編集長、高橋さんの著書「ビックリは忘れた頃にやってくる」(筑摩書房)には「ナイアガラ音頭」録音時の大瀧詠一さんと鈴木慶一さんのツーショット写真、「ビックリハウス音頭」のジャケット写真にデーボの名前の由来(予想通りにディーボからパクったとのこと)というエピソードが掲載されていて、ナイアガラー必携の書です。

・V.A.『LET'S ONDO AGAIN SPECIAL 』(32DH 704/CBSソニー)
「ビックリハウス音頭」収録CD。ちなみにB面の高橋章子「ある乙女の祈り」は未収録。

 この「ビックリハウス音頭」は一度だけCD化されてまして、『LET'S ONDO AGAIN』をグレード・アップした『LET'S ONDO AGAIN SPECIAL』(32DH 704)に収録されてます。
このCD、片岡鶴太郎さん「スリラー音頭~ビート・イット音頭」も収録されているのがすごいですね。
「ミュージック・ステディ」と片岡鶴太郎さんのつながりを考えると更に興味深いことになったというオチでいかがでしょうか?

 明日もこの隠れ名曲、名演コレクション・シリーズを予定してます。お楽しみに。

 ではまたー。

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