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「FLIGHT RECORDER」 & ミュージック・ステディ研究~予告編。

 私がムーンライダーズの存在を意識したのは、加藤和彦さんと竹内まりやさんが司会の音楽番組「アップルハウス」で加藤さんのバックを担当しているのを見たり、ラジオで当時の新曲「彼女について知っている二、三の事柄」を聴いた時期。だから1980年ですね。
そして、大好きな漫画家の江口寿史さんが「すすめ!パイレーツ」の単行本(だったと思う)の中で『Nouvelles Vagues』を「裏面が
透けて見えるんじゃないか?という位聴いた」と紹介していたので、とりあえず最新シングルの「彼女について知っている二、三の事柄」を購入したのですよ。
聴きまくりましたね。あまりに聴き過ぎて、家族からステレオ聴くな!命令が出ました。

 その年の夏休みに入った頃、たまたま聴いた林美雄さんの「パックインミュージック」でその曲が流れているのを聴いてしまって、毎日夜更かし三昧。午前3時過ぎに寝て起きるのは10時過ぎ。これまた激怒されてしまいました。
担任との折り合いが悪かったこともあって、成績が急降下。おまけにストレスで喘息が復活し、ますます深夜放送に熱中。更に成績は落ちる一方でした。
改心することはなく、そのままの生活が続いてしまいましたが、何故か志望校には合格しました。

・柳澤健「1974年のサマークリスマス」(集英社)


その頃、山下達郎さんが「RIDE ON TIME」で、YMOはワールド・ツアーから帰国したり、ジューシィ・フルーツやプラスチックス、P-MODELがテクノ・ポップのブームで大騒ぎになってました。ま、騒いでいたのはクラスのごくごく一部、五、六人でしたが(苦笑)。
それも人気あったのはダントツでYMO。多分、山下達郎さんやムーンライダーズ好きはクラスにいるか?いないか?だったんですよね(ホントに人気あったのは横浜銀蝿やトシちゃん、マッチに聖子ちゃんとかでした)。


・「バラエティ1983年1月号」(角川書店)より。
画像をタップしていただければGO→ST通信電子版の「2001 Bock'n' Roll Club」について書いた記事を読むことができます。

 薬師丸ひろ子さん好きなクラスメートのHくんから教えてもらった雑誌「バラエティ」に鈴木慶一さんの連載対談「2001 Bock'n' Roll Club」が連載されていて、毎月豪華メンバー(加藤和彦さん、PANTAさん、矢野顕子さん、高橋ユキヒロさんに細野晴臣さん等々)が登場していたんですよ。これはもうファンになるしかない!と思い、YMOと平行して聴いていた山下達郎さんやオフコースにチューリップを聴くの止めましたね、真面目な話。

 でも、ムーンライダーズは雑誌にほとんど載らないんですよ。たまに「ミュージック・マガジン」やFM誌とかに1ページ載るのがやっとでした(「バラエティ」を除く)。

 そんな中創刊されたのが「ミュージック・ステディ」でした。(前述のとは別人の)Hくん宅に遊びに行ってみると「それ、ロック・ステディ」が変わったやつだね」と言われたのでした。
 ちなみに創刊号の徹底研究(特集記事)は南佳孝さん。

 ・「ミュージック・ステディ創刊号」(ステディ出版)

 この号の佐野元春さんインタビューでは「ユアヒットしないパレード」にランクインしていたPANTAさんに触れていて、テンションが上がりましたね。
その上、南佳孝さんの徹底研究には鈴木慶一さんのコメントが紹介されていました。 
 この号を読み終えて、知的好奇心が刺激された感じがして頬が熱くなった記憶があります。

 ちなみに次の号の徹底研究はRCサクセションで、鈴木慶一さんと高橋ユキヒロさんのビートニクスとムーンライダーズのバンド内バンドのアートポートのインタビューが掲載されていました。アートポートについての知識は全くなかったので、これまた興奮した私です。

 更に次の第3号の徹底研究は大貫妙子さん。山下達郎さんのインタビューも強力でしたが、ムーンライダーズのニュー・アルバムのレコーディングのレポートが載っていたのですが、そのアルバムとは発売中止となってしまう『マニア・マニエラ』だったのです。

 第4号の徹底研究にはついに佐野元春さんが登場。『ナイアガラトライアングルVOL.2』の参加と『SOMEDAY』のヒットで、創刊号にインタビューが掲載された時とは、全く立場が変わっていたのでした。
もうひとつの特集「“東京”はどこへ行くのか!?」では鈴木慶一さんと(モヒカン姿の!)近田春夫さんにPANTAさん達のインタビューが掲載されています。
 リレー対談が始まったのもこの号からで、1回目は大村憲司さんと山下久美子さんでした。

・「ミュージック・ステディ4号」(ステディ出版)

 すいません。自分史になったというか、自分語りが延々と続きましたね。しかも長い。
次回こそはちゃんと「ミュージック・ステディ」と「FLIGHT RECORDER」について書く予定です。明日ですかね。
ではまたー。

この記事を書くために色々と思い出させてくれた水道橋博士に深く感謝します。

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