マガジンのカバー画像

掌編SS

2
運営しているクリエイター

#300字小説

夢との狭間で / SS

夢との狭間で / SS

しばらく固まっていた。何が起きたのか思考が追いつかない。今見ていたのはありえない光景…あれは、夢…?

次第に目に映る光景はいつもの見慣れた自室の天井だった。そうか、夢を見ていたのか。ここでやっと意識がはっきりしてきた。それでもなお、さっきまで見ていた光景が脳裏にしつこく焼きついている。絶対に、ありえないというのに。

今はもうない、あるはずのない温もりを求めて、私は大きなベッドの隣へと手のひらを

もっとみる