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沖縄の人。

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あなたは言う 「俺にも出来たんだから君にもできるはず」 僕はその言葉を未だに信じられないでいる それでも上に来いと言わずにはいられない、 その思いを信じる 「salvation」と「救われる」は表裏一体だと知ることで 何も出来なかった自分を殺していく 死体に遺言を預ける 「お前にも出来たはず」

    • no name

      機械の私がその卵(もと)を抱え、 孵る日を待っている。 誰もいない静かな地上に甦った草花を愛でながら。 朝。夜。幾日。 なみおとを聞きながら。 孤独に堪え、 その役目の果たす日まで。 何故思う事を造られたのか。 あの日の万能感。 この体に残したいと思わされることは。 流れ出るものに女の性を恨み、 何故残させようとするのか。 或はずのない罪を。 可能性を奪っている? 生まれてきた喜びを知る機会を奪っているとでも? 生きていく哀しさを乗り越えられないと。 白昼夢。アンドロ

      • 顔のない人

         こう言いたいわけか。彼だか彼女だか子供だか老人だか、非現実過ぎて人間だかも分からない”奴”の為に、これからの退屈だけど平凡だったはずのつまらない人生は捨てて刺激的だけどリスクの伴う彩りに満ちた素晴らしい人生を送れと  それはあなたが望んでいたものでは?  いつかはこんな平凡な日々が終わると、どこかでは思っていたのですよね  あなたの願いを叶えましたよ。  いいか、こんなに苦痛の伴うものだとは誰だって思わないし、それが分かっていたら  選ばなかったと  ・・・・・・選

        • アカの花

            その岬は紅花岬、「クークヮミサチ」と呼ばれていた。  切り立った崖の岩肌を、海の側から正面に望むと、そう名付けられた理由が分かる。岸壁に見事な紅花の絵が浮かび上がるのだ。  ただしそれが見られるのは夕暮れ時に限られた。きつい西日に照らされた時だけ、岸壁は海の上の巨大な天然スクリーンに様変わりする。一日の丁度その時にだけ、まるで紅花の花が咲き乱れているように、岩肌が鮮やかに色づくのだそうだ。  飲んだくれた海人の間では有名な話だった。  栄純達が子どもの頃はその真偽を確かめ

          自分にしか書けない物語。存在するのだろうか。

          おわり。

          自分にしか書けない物語。存在するのだろうか。

          「罪悪感」のメカニズム

          「そこらへんにしとけば?」 「ほっとけよ。お前には関係ないだろう」 「目に入っちゃったんだから仕方ないだろ」 「ヒーロー気取りの偽善者か」  だって仕方が無い。これを見逃せば今日一日眠れない夜を過ごす事になる。気持ち悪い、喉に痞えるように。自分がスッキリしたいからやるのだ。 偽善に違いない。

          「罪悪感」のメカニズム

          勤勉なキジムナー

            -- [Mind Virus] --  ○を誘引するように声は響いた。  さあ、楽になれるぞ  これ程までに甘い誘惑を覚えたことはない。  ○は喘いだ。 --  もしも今、光の下に彼を見た者がいたならば、死人のように落ち窪んだ青白い顔の様子に思わず具合を尋ねるか、逆に近寄らないようにしただろう。それ程までに○は憔悴しきっていた。  その上○は泣いていた。涙と鼻水を無抵抗に垂れ流し、幾筋も幾筋も白く浮いた痕が顔を汚していた。  幸か不幸か今の時刻、この道にいるのは

          勤勉なキジムナー