マガジンのカバー画像

さくらいと蜜木のリレー小説

3
さくらい(aoioia)と蜜木きいち(sugarsugar)のリレー小説です〇 タイトル未定。
運営しているクリエイター

2017年8月の記事一覧

4.

←前話

「いやー、舞浜くんは変わらないねえ」

夕日のように赤くてかてかした顔をくしゃくしゃにして、教頭先生は笑った。お酒の匂いがふわりと立ち上る。

先生の行きつけの居酒屋「いわし雲」は、路地裏にこじんまりと佇む店構えのせいかお客は僕らしかいない。まさに頑固親父という感じの無口で強面の店主が、何かを刻むトントンという音だけが店内に響いている、そんな店だった。

しかし、先生のおすすめだけあって

もっとみる