延岡市 東小学校 専門機関によるゴールポストが置いてあった箇所の再線量調査

再調査に至った経緯 

延岡市が廃棄ゴールポストに関する情報を市のホームページに掲載された一文を筆者が読んで気になった点があった。

”延岡消防本部の電離箱式サーベイメーターで放射線量を測定したところ、何らの放射線も検出されませんでした”

(廃棄ゴールポストからの放射線量検出について(2021年11月8日) )

以下リンクより


この文からは当然実測値の記載は無い。何らの放射線も検出されませんでしたという表現としてはバックグラウンドと比べて低かったからこういった表現方法にしたのか、もしくはゴールポストよりもだいぶ低い値であったからこういった表現方法に成ったかが定かでは無かった。

そのため実測値の開示を延岡消防署本部警防課渡木氏に2021年12月10日電話にてヒヤリング。

測定点に関しては11月8日に1箇所、11月9日に4箇所測定をしたが、値については公表していいかどうかを延岡市教育委員会に確認するとの事であった。



2021年12月10日規制庁松田氏に電話にてヒヤリング。すぐに公表に至らない消防署の測定値に関しての懸念を伝えた。

市の見解として”人の健康に影響を与えるとされる国の基準は、1年間の累積で100 mSV以上とされています”とある。ゴールポストの高線量があたかも問題がないかの様な線量である強弁をしている文であることから、パイプ内部の線源の残渣がこぼれた影響により、仮に消防署が測定した地表面の値が0.2 μSv/hであったり、1 μSv/hだったとしても小さい値として考えているのではないかといった懸念を感じ、その理由をもって土壌サンプリングの調査を市に行ってもらうべきではないかとの提案を松田氏にした。

それから、松田氏には市が持っている消防署が測定したデータの開示をしてもらえないかと要望もした。



2021年12月13日 再度規制庁松田氏に延岡市消防本部の測定値の件について電話にてヒヤリング。

松田氏が12月10日の筆者との電話後に、延岡市教育委員会に対して、ゴールポストが置かれていた場所がバックグラウンド放射線のレベル以上高い値が出たケースでは除染による管理対応をしてほしいと要望を出していた。




2021年12月13日 延岡消防本部に再度電話にてヒヤリングしたところ測定値の公表に関しては、今後市の方から発表がするか、もしくは市の方から確認してほしいとの要望であった。




2021年12月13日 延岡市教育委員会高森氏に消防本部による測定値を電話にてヒヤリング。結果として消防本部が測った値に関しては教育委員会として公表していいかを上司と相談させて欲しいとの要望があった。

具体的な線量値を何度か聞いたところ、高森氏から値が”0.00 μSv/hという値は見ました。そういう値があったと記憶します。”という回答があった。

この様な値は消防本部が使っていたRadEye b20というガイガーカウンターの測定器における自己ノイズやバックグラウンド放射線も含めこういった値はまず考えられない。

そもそも、環境省が日本の平均的な空間線量率は0.04 μSv/hだと示していると伝えた。0.00 μSv/hという値があるとは考えられない事から再度値の要望をした。

高森氏からは”ひょっとしたら私の勘違いかもしれないので確認させて下さい。”と言われ、”公表は最終的にきちんと整理をして市の方から報道発表するまで待って頂けないでしょうか?測った値は出さないわけでは無いが出すタイミングは待って下さい。”という事で話がその日は終わった。




2021年12月16日 延岡市教育委員会高森氏に再度電話にてヒヤリング。消防本部の値を公表していいかどうかの確認をしたところ、2021年12月17日再度線量調査を行う事に成ったという回答があった。

理由としては”消防本部が測定した値があいまいであったため”延岡市教育委員会が再調査の必要があると考えたからであった。

付け加え、市の新着情報(2021年12月16日東小学校敷地内土壌の専門業者による放射線量の調査等について(経過))によると調査依頼を17日に行う経緯が書かれていた。

以下リンクより

市のホームページに掲載されている文の調査依頼に至った経緯以下


 ”東小学校から搬出されたゴールポストは、当初サッカーゴールと公表していましたが、もともとはハンドボール用のゴールポストだったことが判明しました。
 このゴールポストには、パイプの中に物質が詰められ、この物質が放射線を発していることが、国の助言により行った専門業者による調査から判明しました。
 ゴールポストは分解して保管してあり、中の物質が地表に落ちている可能性があることから、保管していた場所及び当時使用していた場所について専門業者による調査を行うものです。
 現在、該当区域は立ち入り禁止措置をとっています。
 専門業者による調査結果については、後日公表します。”


再調査の内容と追加調査の要望

再調査の内容を延岡市教育委員会高森氏からヒヤリングしたところ、再調査に関してはゴールポストを置いてあった土壌サンプリングを行う予定は無かった。

そのため土壌サンプリングをしてパイプ内部にあったものが学校内で保管してあった場所や使用していた場所で残っていないかどうかを白黒つけて欲しいと要望をした。

線量調査予定の場所としてはゴールポストが置いてあった場所、運動場、昔使っていた場所の3箇所とそれ以上調査を広げるかもしれないとの事であった。

2021年12月17日の再調査について筆者の見解

サーベイメータによる表面線量率があまり高くなくとも、土壌サンプリングを行い、残渣が残ってしまった影響でベクレル値の値が高いものが出る可能性は無きにしもあらずと考えられる。
サーベイメータの線量値がバックグラウンドと有意な変動がなかったとしてもゴールポスト使用をしていた場所や保管してあった場所での土壌サンプリングを行い、今回現時点でゴールポストの中から検出されたラジウム226、鉛214、ビスマス214が検出されるかされないかの有無ははっきりとさせるべきだと考えます。(ラジウム226、鉛214、ビスマス214がゴールポスト内部の土っぽいものをサンプリングし、その検体から検出されたと2021年12月10日電話にて規制庁松田氏より聞き取り調査をした。)
規制庁松田氏の指摘の通り、バックグラウンドよりも高い線量が出る場所については除染対応を検討し、メインの利用者である小学生の安全を守る方向に向かうことが市として最善の対策ではないかと考えます。


その他のヒヤリングによる関連情報以下
(2021年12月16日)


ゴールポストの使用状況及び持ち運ばれた経緯

外部の専門機関や企業から寄贈品として贈呈された記録があったのではないかと質問したところ、その様な記録が無いとの事であった。

高森氏によると東小学校の体育の授業ではハンドボールの競技は無い。ハンドボールの体育の授業としては使ってないとは考えられるが、サッカーの体育の授業でミニゴールとして使っていたかもしれない状況でもあるとの事であった。

ハンドボールの競技としてゴールポストを使用していたであろう主な対象者はスポーツクラブ、スポーツ少年団が使っていたのではないかと高森市は推定。高森氏によるとその関係者が持ち込んだ可能性が考えられるとの事であった。

使用していた期間について

高森氏によると、いつからプールサイド脇にゴールポストが置かれていたかは今のところ卒業アルバム用の航空写真を見て確認をしているとの事であった。

現時点で卒業アルバムくらいしか使用していた期間の確認が取れる手段が他にはないかもしれないとの事であった。

学校内に存在していた時期は”20年前強”との事であった。つまり、90年代後半を刺すのでは無いかと思われる。

誰から聞き取り調査をしているか?

”20年前強”に持ち込まれたのは誰から聞き取りをしたのか?という質問には

高森氏”色々関係者の方々”です。

筆者”内部の用務員の方々であるとかですか?”

高森氏”そこはちょっと、言えません。”

筆者”教員の方々ですか?”

高森氏”教員以外も聞いていますけど。

実際どういった背景の方々から聞き取り調査をしているのかが明確ではなかった。


人の健康影響を与えるとされる国の基準は、1年間の累積で100 mSV以上とされていますという市独自の見解について


市の見解として”人の健康に影響を与えるとされる国の基準は、1年間の累積で100 mSV以上とされています”と2021年11月8日時点で市のホームページにて述べている件について延岡市の見解に誤りがあると考えるがそれを訂正する意向はないかどうかを質問をした。

他の方からも指摘を受けている事から改めて説明する必要があると協議中であるとの事であった。






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