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【EDH】死は推し活をやめる理由にはならん。:新弾感想【テイサ・カルロフ】

おはようございます。
「カルロフ邸殺人事件」が2024年2月9日に発売されますので、今回もEDHテイサ・カルロフ視点で注目カードを語りたいと思います。
《テイサ・カルロフ/Teysa Karlov》をよく知らないという方は「死亡誘発が追加でもう1回誘発するようになる白黒カラーの統率者」ということのみ押さえておいていただければ問題ありません。

※★1~★5で注目度を付けていますが、完全なる私見ですので悪しからず。
★1が「使えなくもないが他に優先すべきカードがある」
★3が「採用圏内。または有用な汎用カード」
★5が「採用必須級。デッキやコンボの中核となるカード」
くらいのイメージです。


★★★★★:世慣れた見張り、デルニー

パワーが2以下のクリーチャーの誘発型能力を追加で誘発させる伝説のクリーチャーで、これは2枚目のテイサ・カルロフと言っても過言ではない性能でしょう。
《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat》や《無慈悲な略奪者/Pitiless Plunderer》など、テイサ・カルロフの定番クリーチャーにはパワー2以下のものが多いため、構築を歪めずとも十分な活躍が期待できます。
また、1つ目の能力もテイサ・カルロフで警戒と絆魂を持たせたトークン・クリーチャーが攻撃しやすくなるため噛み合っています。文句なしの★5です。

★★★☆☆:手つかずの饗宴の事件

《アジャニの歓迎/Ajani's Welcome》である時点でそこそこ強いのですが、解明完了するとクリーチャー限定の《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》を放てる凄いカードです。解明条件の難易度が少し高いものの、絆魂とドレインクリーチャーを上手く使えば達成できそうです。
事件の解明は終了ステップですので即効性のないところが玉に瑕ですが、ライフを高く保つという点でも活躍が見込めるため、積極的に採用しても良いと思います。

★★★★★:門衛のスラル

《静翼のグリフ/Hushwing Gryff》の強化版といったようなクリーチャーで、2マナと軽量であるため構えやすくなったのが1番の魅力です。《タッサの神託者/Thassa's Oracle》や《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》に間に合い易くなったため、少し上のレベル帯で遊ぶなら間違いなく必須カードになります。どうせ《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》のようにじわじわ高騰するので、安いうちに確保しておくことをおすすめします。

★★★☆☆:関係者の集合

わずか2マナでライブラリーの一番上のカードを見ることができ、各ターンに一度だけライブラリーの一番上からパワーが2以下であるクリーチャーをプレイできます。
デルニーでも書いた通り、特に意識せずともデッキ内にはパワーが2以下のクリーチャーがそこそこ入っているはずなので、十分に採用圏内にあるカードだと思われます。
それに、《吸血の教示者/Vampiric Tutor》や《伝国の玉璽/Imperial Seal》でライブラリーの一番上に積み込んだクリーチャーをそのままプレイできるのも大きなメリットです。相手のターン中に吸血の教示者で《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》を探してそのまま投げられることは覚えておくべきテクニックかもしれません。

★☆☆☆☆:驚くべき証人の喚問

3マナ以下のクリーチャーをリアニメイトして、それに飛行カウンターを置くことができますが、1つ前のセットで《救いの手/Helping Hand》が登場してしまっているため、単純なリアニメイトカードとしてのクオリティは下がっていると言わざるを得ないでしょう。それに、2マナであればクリーチャーの他にアーティファクトも対象に取れる《再稼働/Recommission》がありますから、採用までの道のりは遠く険しいです。

★★★☆☆:うなる大殺犬

パワーが2以下であるクリーチャーが自分の戦場に出るたびに諜報1を行えるのですが、これはかなり強くないですか?テイサ・カルロフとの直接的なシナジーはありませんが、諜報はドローの質を上げ、また墓地を肥やすことで白黒デッキの基本戦術であるリアニメイトをサポートしてくれます。
それにテイサ・カルロフでは1/1や2/2のトークン・クリーチャーを生成するカードが良く使われることも追い風で、《苦花/Bitterblossom》や《ウラモグの手先/Pawn of Ulamog》のようなトークン生成能力に諜報1が付いてくると考えたら……やっぱりこの犬、強くないですか?

★☆☆☆☆:名うての殺人鬼、虐殺少女

可愛い可愛い虐殺少女さんですが、ちょっと誘発条件が難しいので採用は厳しそうです。カードのデザインとしては綺麗に自己完結していますし、ドローソースはあればあるだけ良いとされているので、相性の良いカードをぜひ探してみてください。そして見つかったら教えてくださいお願いします。

★★☆☆☆:有刺の給仕

戦闘ダメージを与えるとカードを1枚引けるクリーチャーで、破壊不能であり、出たときに威迫を持ち、そしてこれに与えられたダメージは対戦相手に跳ね返すことができるため、ほぼ毎ターン1ドローできるドローソースとして見ています。……が、そう上手くはいかないでしょうし少し遅いので、可能性は感じるもののこの辺りの評価に落ち着きました。
テイサ・カルロフ御用達の装備品に《血の長の刃/Blade of the Bloodchief》と《タリアンの魂断ち/Tarrian's Soulcleaver》があり、全体除去などを撃ちながらぶん殴ると結構気持ちがいいので、殴り切るプランを取るなら優先度はもう少し上がりそうです。

★★★★★:無法の仮面舞踏会

戦場に出たとき自分のクリーチャーすべてに偽造カウンターを置き、偽造カウンターが置かれているクリーチャーが死亡するたび、それを追放して墓地から別のクリーチャーをリアニメイトできます。つまり、自分のクリーチャーすべてを《ボディ・スナッチャー/Body Snatcher》にしてしまうような能力と言えます。
『死亡したクリーチャーを追放する。その対象としたカードを戦場に戻す。』というテキストから分かる通り、死亡したクリーチャーを追放できなかったとしても、後続のリアニメイト能力はきちんと解決されます。そのため、偽造カウンターの置かれたクリーチャーが死亡したとき、それが追放される前に別の偽造カウンターの置かれたクリーチャーを死亡させて、最初に死亡したクリーチャーをリアニメイトするというテクニックを多用することになるでしょう。
上手くやれば凄い数の死亡誘発能力を誘発させられますし、墓地のクリーチャーをすべてリアニメイトすることも可能でしょうし、なんならエンチャントをブリンクできるクリーチャーを絡めたら無限ループするので、可能性が無限大な1枚です。

★★★☆☆:狩り立てられた暴骨

戦場に出たとき、対戦相手1人に1/1のクリーチャー・トークン2体を与えてしまいますが、その代わりにパワーが高く、死亡したとき各対戦相手のライフを3点ずつ失わせるという強力な能力を持っています。
多人数戦のEDHではデメリットであるトークン生成能力も攻撃しにいくときにはそれほど気にならず、むしろ次に紹介するカードのように戦場のどこででもクリーチャーが死亡するたびに誘発する能力のタネになってくれるため、完全なるデメリットとは言い難いです。
そして、3点のライフを失わせる能力はテイサ・カルロフで追加誘発させ甲斐のある能力で、《発掘/Unearth》などでリアニメイトしやすい3マナ帯ということもあり優秀なダメージソースとして活躍してくれるでしょう。

★★★☆☆:血管切り裂き魔

戦場のどこででもクリーチャーが死亡するたび、対戦相手1人から2点ドレインできるクリーチャーで、《血の芸術家/Blood Artist》や《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble》の上位種です。かなり重たくなってしまいましたが、強力な護法を備えているため場持ちは悪くなさそうです。
血の芸術家を使ったことがある方は分かるかと思いますが、この死亡誘発の条件ってとにかく緩くて、自発的に死亡させずとも戦闘や対戦相手の行動でガンガン誘発します。
《虐殺のワーム/Massacre Wurm》と同じマナコストとP/Tなので、フィニッシャーとして両方を採用してもいいですし、重たくなりすぎることを嫌うなら、好みにもよりますが私はこちらを優先するのが良いと思います。

★★★☆☆:謎の骸骨の事件

2/1のクリーチャー・トークン1体を生成し、それが退場したらサーチを行えるエンチャントですが、テイサ・カルロフではクリーチャーをサクる手段は豊富ですから簡単に解明条件は達成できそうです。
パーマネントのサーチカードであることと、クリーチャーを生成してくれるところがポイントで、使い終わった後も《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》などで使い回すことができ、そのたびにクリーチャー・トークンを供給できるので大変使い勝手が良いと思います。

★★★★☆:危険な欲

使い易い3マナ3ドローのインスタントがとうとう登場しました!追加コストを用意するためにダメージを通す必要がある点がかなりのネックですが、それさえクリアしてしまえば3枚も引けるので苦労に見合ったカードです。
これだけなら★5なのですが、よく考えると"ダメージを与えたクリーチャー"を用意できるのが基本的には自分のターンの戦闘後メイン・フェイズになりそうで、そうするとこのカードも限られたタイミングでしかプレイできないので、インスタントではなく戦闘後メイン・フェイズに撃つソーサリーという認識でいた方がいいかもしれないです。
それでもオルゾフデッキにとって即時3ドローは魅力的ですので、十分に採用されるべき性能を持ち合わせていると思います。

★★☆☆☆:幽霊の裁き、ケイヤ

新しいケイヤさんは何やら難しい常在型能力を持っています。つまりは、自分の戦場のクリーチャーや墓地にあるクリーチャーが追放されたとき、自分がコントロールしているトークン1つを追放されているクリーチャー・カードのコピーにしていいよ、という能力です。追放されちゃってる時点でテイサ・カルロフとしては大ダメージなので積極的に狙うことはありませんが、追放除去などの妨害を受けた後のリカバリーとしては重宝しそうです。
それに、忠誠度能力がどれも強力で、諜報2と墓地対策が行える+2と飛行を持つ1/1のクリーチャー・トークンを生成する+1は確実にアドバンテージを得られる仕様ですし、-能力も多人数戦適性のある除去なので、EDHでも輝けるプレインズウォーカーではないでしょうか。
余談ですが、《霊狩り、ケイヤ/Kaya, Geist Hunter》や《情け無用のケイヤ/Kaya the Inexorable》あたりはテイサ・カルロフデッキで使いどころのあるケイヤ・カードですので、今回のストーリーを読んでテイサ様とケイヤを好きになった同志の方は、ぜひたくさんケイヤさんを入れて使ってみてください。

★★★☆☆:法の行使者、トミク

《外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat》のような、複数のクリーチャーで自分を攻撃することを咎めるカードです。あちらは2枚目の呪文にも反応するカードなので別物ですが、その代わりこちらは少し軽く、飛行を持つため攻撃に行きやすいところが特徴です。
最近は「使嗾」が公式的にも流行っており、クリーチャーでガンガン攻撃に行くことが多いですから、攻撃を抑制する能力や攻撃されたときにアドバンテージを得られるカードの価値は上がってきていると感じています。
親和(プレインズウォーカー)もフレーバーに富んでいて素敵ですし、能力も申し分ないので、ぜひ使いたいカードの1枚です。

★★★★★:薄暗い裏通り

戦場に出たときに諜報1が行えるため、墓地を利用できるオルゾフカラーのデッキでは基本的には占術ランド(神殿)の上位互換と言ってしまってよいでしょう。平地と沼の基本土地タイプを持っているためフェッチランドからもサーチできます。(超高レベル帯を除き)EDHでは必需品になること間違いなしのカードですので、お持ちのEDHのデッキ数とカラーの分だけ確保しておいても損はないでしょう。

★★★☆☆:つるむ面倒

ここからは統率者デッキと『Ravnica: Cluedo Edition』に収録されているカードの紹介です。
こちらのスタックス系のエンチャントは、《外交官、マンガラ/Mangara, the Diplomat》と《密輸人の分け前/Smuggler's Share》をくっつけたような能力で、かなり広い条件でカードを引ける仕様になっています。おまけのように付いている追加ターンをスキップする能力も、青いデッキに対しては十分な牽制になることでしょう。(追加ターンを取られたあと、このカードを除去されてしまうと効果が無いため過信は禁物です)
毎回、統率者デッキからは高騰するカードが現れますので、これに限らず、統率者デッキのカードで気になるものがあれば初動で確保しておくのが吉です。

★★★☆☆:真実の商人

自分のトークンでないクリーチャーが死亡するたびに手掛かり・トークンを生成する天使です。単純にドローソースとしても採用圏内ですし、最後の能力のために取っておき賛美能力でムキムキになった警戒+絆魂持ちのクリーチャー・トークンでライフゲインしても面白そうです。
今回は紹介を見送りましたが、《華やかな支配者、テイサ/Teysa, Opulent Oligarch》の手掛かり・トークン生成能力が非常にマッチしているため、新しいテイサ様を使う方には特におすすめしたい1枚です。

★★★★★:Afterlife Insurance

最後はTHE☆オルゾフなこのカードで締めましょう。
自分がコントロールしているすべてのクリーチャーがターン終了時まで死後1を得るというこのカード。おまけで1ドローもできるということで、クリーチャーを並べた後であれば、ゲームエンド級のカードであることは想像に難くないでしょう。
このカードの素晴らしいところはクリーチャー・トークンにも死後を持たせられることで、クリーチャーが死亡するたびにクリーチャー・トークンを生成するようなカードは《オーガの貧王/Ogre Slumlord》などを始めとしていくつか存在していましたが、基本的にはトークンでないクリーチャーが死亡したとき限定でした。(そうでないと無限ループしてしまうので当然ですが)しかしこのカードはそれを克服しており、かつ2マナと軽量なのでクリーチャーを展開した後の残りマナで唱えることもできるという破格の性能をしています。
インスタントのため、対戦相手の行動の上から仕掛けることもできます。まさにテイサ・カルロフのために生まれたマスターピースです。

おわりに

さて、総評ですが「カルロフ邸殺人事件」のカードは派手で尖ったものが揃っており、そしてテイサ・カルロフデッキに新しい風を吹かせるものが多く見られるため、ここ最近のセットの中では1番楽しみなセットです。流石ラヴニカ!流石テイサ様のご実家!という感じですね。
特に、一度にクリーチャーの死亡回数を激増させられる無法の仮面舞踏会とAfterlife Insuranceを手に入れたことで、無限コンボでなくてもライフを削り切ることが容易になったのは非常に大きいでしょう。これらのカードが流行れば、ただただクリーチャー・トークンを生成するだけの《荒野の確保/Secure the Wastes》のようなカードの価値が上がるかもしれません。これからのデッキ構築が楽しみになりますね。

ところで、新規のテイサ様が死亡誘発系のカードではなかったため少しガッカリしていたところですが、あちらはテイサ様自身でアドバンテージを取れる良い統率者なので、余裕があればデッキを組みたいところです。(御曹子テイサでもデッキを組みたいのに余裕なんてあるのか?)
……良いデッキリストがあれば情報提供いただけると嬉しいです。

それでは、お疲れ様でした。

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