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Life Story 9:FPとしてスタート

すぐにFP会社に面接を申し込んだ。
面接の前にはカラオケボックスで思いっきり声を出してから面接に向かい、ありったけの情熱で想いをぶつけた。そして入社が決まった。

FP(ファイナンシャルプランナー)とはどんな仕事か?


名前の通り『お金』の『計画を立てる人』。
理想のライフプランを実現できるように、お金の課題を解決することが仕事だ。

「教育資金や老後のお金は、いくら必要?」
「住宅ローンの支払いはもっと安くならない?」
「投資・運用は何をやればいい?」
「加入している保険は、自分に合っている?」
「税金が高いけど、節税することはできる?」


そんなお金についての悩みを聞き、お客様の望むライフプランを一緒に考えていく。そのライフプランを達成するための課題を見つけ出し、解決策を提案し、その実行やアフターフォローまで関わっていく。


かばん持ち同行


最初は上司のかばん持ち同行から始まった。一日中、上司に付いていきFPとしての仕事を学んだ。

私の上司は会社で最も実績を挙げているトップコンサルタントだった。
彼がお客様に話をする様子を横で聞きながら、FPコンサルティングの仕方を学んだ。

彼のトークを一字一句すべてメモに取り、分からないことは全部調べた。ロープレを見てもらってはダメ出しを受け、何度も練習をした。


FPとして独り立ち


数か月してから、一人でコンサルティングを担当するようになった。

初めは上司のようにはうまくいかず、初回の面談で終了し、2回目以降につながらずに終わってしまうことも多く、悔しい思いをした。
途中で頭が真っ白になってしまい、何を言えばいいか分からなくなってしまったり、「話が分かりにくい」とお客様から叱られることもあった。
悔しくて、情けなくて、失敗する度に勉強しなおした。

でも楽しい気持ちのほうが何倍も大きかった。
スキルが積みあがっていく感覚が嬉しかったし、良いコンサルティングができたとき、お客様に感謝されることが何よりも嬉しかった。


ネットワークビジネスで勧誘していた時には、電話をガチャ切りされたり、冷たくあしらわられることが多かったし、それ以外の仕事でも感謝の言葉を受けることはほとんどなかった。

でもFPとしての仕事では、毎日のように感謝の言葉を受けることができた。面談の最後には、家族全員で玄関まで送ってくれることが多い。子供たちも一緒に「ありがとう!」「また来てね!」と笑顔で言ってくれるのを聞くと、とても温かい気持ちになった。


トップコンサルタントへ


そこからの数年間は仕事に没頭し、あっという間に過ぎていった。

入社して2年後には、約200名の全国のコンサルタントの中から、トップコンサルタント賞の表彰を受けた。その後も3年間連続でトップコンサルタントとして表彰を受けることができた。

気づいたら、くすぶっていた20代のダメダメな自分からは、想像もできない場所に立っていた。


➡ Life Story 10:もう一つの転機 家族


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