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自己肯定感は無くても良くない?

スガカオルです。

自己肯定感という言葉が流行りだして、数年が経ちました。
本屋に行けば、所狭しと「自己肯定感を○日で高める方法」の類の本が並んでいます。

んなわけないじゃん!w
そんな短期間で自己肯定感が育つわけない、そう思うのです。

そもそも自己肯定感はないといけないものなのか?
わたしは疑問です。

今日は自己肯定感について考えていきたいと思います。

自己肯定感は健全な人しか持っていない

そもそも自己肯定感は健全な親子関係の中で築かれていくものです。

自分は愛される存在である、自分は自分で良いという感覚は健全な親子関係の中で成長とともに自然と身に付いていきます。

そのため、数日で身につけることはできないのです。

ましてや、不健全な親子関係の中で育った人が自己肯定感を身につけることは難しいのです。

不健全な親子関係の中で育つと、子どもの認知は歪められて育ちます。
そのために脆弱性を持ち、精神疾患を発症する確率が上がります。

自己肯定感というものは育つ中ではぐくまれる土台となるものです。
土台を後付けで作ることができないように、自己肯定感を後から高めることは難しく、自己肯定感を高めようと尽力すればるほど、空回りばかりしてしまいます。

自己肯定感は後からつけようとしても不可能です。
そもそも自己肯定感は成長する中で周囲から得て身についていくものなので、大人になってから身につけられません。

精神疾患は自己否定感を高める

精神疾患になると、自己否定感が育ちます。
精神疾患になることで制限された生活を送り、日常に支障をきたしてしまうことで、自分の自信が削られてしまうからです。

自分は何も役に立つことが出来ていない…
病気で迷惑をかけている自分は生きている意味などない…

そんな想いに駆られては、自己否定感しか生みません。


精神疾患になる人は潜在的に自己肯定感を持たずに成長した人が多くいます。
また不健全な自己愛から間違った方向の自己肯定感で身を固めてしまい、周囲とのトラブルが尽きない人も多くいます。

虐待を受けて育つと、自分などいないほうが周りは幸せなんだと思いがちです。
それは健全な親子関係を築くことができず、自己否定感を親に植え付けられてしまうからです。

そのような人は自分を傷つけることで安心し、依存症を発症したり、自傷行為に明け暮れたり、うつ症状でさらに自己否定していきます。

後から自己肯定感を持つことは難しいです。
それよりも自分は精神疾患を持っているけど、それでも生きる意味があるという感覚を持つことが重要です。

「自己肯定感はないけれど、まぁまぁ自分は頑張ってるし症状に巻かれずに日常をやっていけているからいいんじゃない?」っていうくらいに回復し、自己効力感を持つことで自分にOKを出す必要があります。

自己肯定感のない自分でも良い、という感覚を持って生きるために実際にどういうふうに工夫ができるでしょうか?

自分らしく生きるために

自己肯定感を持たなくても、自分らしさを持つことはできます。
そのために、自分自身を認める作業が必要です。

スタートはダメダメな自分を受け入れることです。
「ダメダメな自分でも良い、そんな自分でもまぁなんとかやれている」
「ダメな自分だけど、周りに助けられながら日常を送ってる」
ダメな自分でもやれていることを探す作業と言ってもいいでしょう。

やれていることを作っていくためには、小さな目標を作り、ひとつひとつクリアしていくことが重要です。

ここで大事なのは小さな目標ということです。

「朝起きて朝ご飯を食べれた」
「洗濯ができた」
「散歩ができた」
「作業所にいけた」
「お風呂に入れた」
「新しいことに挑戦できた」
「今日も一日生きた」
「一週間を無事終えた」

というふうに、ものすごく小さくて良いのです。
目標は小さく持つと達成しやすいです。

変化は大きくすると労力が必要です。
そのために疲弊して結局できなかったという経験がある人もいるでしょう。

変化は緩やかにしていくことで結果的に大きく成長することができます。
日々やっていくことを続けることで積み重ねが自信につながります。
そうすると自己効力感を得ることができます。

自分に合った小さな目標を持つことで自分にしかない日常を送れ、自分に合った生活や自分に合った役割を持つことが可能です。

わたしは「外で継続的に働くことが難しいし、やれないこともあるけれど、自分がやれることをやっているし、そんな自分でもまぁいいかな」という感覚があります。

「自己肯定感などないけれど、無理なく自分らしくいることを選べている」という感覚です。

自分らしくいる為には無理をしては意味がありません。
自分のできる範囲のことをやることで少しずつ自信を取り戻す作業は、本来望んでいたことと一致しないかもしれません。

本来望んでいたことは本当の自分の姿とは違っている理想的な自分だったと割り切ること、そして今の自分に合った無理をせずやれることを増やしていくことで新しい自分に出会うことができます。

あなたはどんな目標を持っていますか?
今できる小さな目標はなんですか?

小さな目標を積み上げていくことで新しい自分に出会います。
無理のない目標の積み重ねは大きな実績を作ります。

ぜひ小さな目標を立てて、新しい自分を築いていってほしいです。


スガカオル

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