見出し画像

白黒思考から抜け出すために

スガカオルです。

先日は答えの出ない禅問答についての記事を公開しました。
まだお読みになっていない方はよろしければこちらよりお読みくださいませ。

答えを出そうとすることはわたしは馴染みがあります。
境界性パーソナリティ障害の特徴である、白黒思考という認知の歪みに由来しています。

ハッキリさせたい
すぐに答えが欲しくてたまらない!
あやふやなままでいることに耐えられない!
不安になると衝動的な自傷行為に走る。

全か無かの白黒思考に陥ることが境界性パーソナリティ障害ではよく起きます。
わたしも今でも陥ることがあります。

基本的に完璧主義で、それが叶わないと知ると破壊的に自滅します。
それは人間関係においても同じ考え方をしてしまいがちになるのが境界性パーソナリティ障害です。

自分は善人でなければならない、という完璧主義。
それが難しくなると、人間関係を壊そうと攻撃的になったり強い怒りを相手に向けたり、自滅のために自傷行為に走り出してしまう危険性を孕んでいるのです。

その背景にあるものは何か?
そして白黒思考から抜け出すためにはどうすれば良いのか?

今日はそんなお話です。

白黒思考の背景にある不安

白黒思考になってしまうことには完璧主義が関係しています。
先ほど述べたように善人でなければならない、という考え方が根っこにあるのです。

何故完璧な自分でなければならないのか?
何故、善人でなければならないのか?

境界性パーソナリティ障害の特徴の中にある、強い見捨てられ不安が関係しているとわたしは考えます。

見捨てられ不安から、見捨てられないように良い人間となろうとし、誰にも嫌われないようにとします。
誰にも嫌われないということは不可能に近いにもかかわらず、すべてを完璧に行ない、失敗すら許せなくなるのです。

強い依存心を持ち、誰かにしがみつき、相手が自分の気に入らないことをしようとするならば怒りを持って攻撃します。
そんなことをすれば嫌われることでも、相手にも完璧さを求めてしまうのです。

自分にも相手にも完璧さを持つのは相手から嫌われたくない、捨てられたくないという不安があるからです。

ではここから抜け出すにはどうすれば良いでしょうか?


完璧はないと知る

人間はどんな人にも長所や短所を持っているように完璧な人間などいません。
一度も失敗をしたことがない人間などいません。

まずは完璧などないということを知ることが大事です。

人間関係においても完璧な関係性はありません。
関係性も、良いときもあれば悪いときもあります。
ケンカをしたからといって、全てが終わることもありません。
少なくとも境界性パーソナリティ障害が自傷行為をしてみせたり、死ぬようなことではないのです。

ケンカをしても修復しようとする心がけが大事だし、そのプロセスが大切です。
時間が解決することもあります。

ケンカをしており仲が良い状況ではないけれど、どうにかしたいという葛藤を抱えられるようになることも必要です。

白黒思考の白でもなく黒でもない、グレーゾーンがあるということを知る必要があります。
知ることで初めて、グレーゾーンの曖昧な状態になってもいいことを学ぶのではないでしょうか?

曖昧な状態を耐えていくことが求められます。


曖昧な状態でも大丈夫になるために

曖昧な状態は普通の人でもモヤモヤすることです。
決して心地よい状況ではないでしょう。

しかし、解決して答えが出すことが全てではありません。
答えの出ないことというのも世の中にはたくさんあります。

答えを出さない、曖昧な状態に耐え続けることが必要となります。
完璧主義者にとって、とてもストレスフルな状況です。

それに耐え続けるために、まずは曖昧さを認めること、受け入れることが大切です。
つまりグレーゾーンを自分の中に取り入れるということです。

白と黒の二極化だけでない、どっちつかずの状態でいることを良しとするが、完璧主義から抜け出すことの始まりです。

そして、どっちつかずの状態を続けても大丈夫という感覚を養います。
葛藤を抱え続けられるために、その葛藤を棚上げすることや横に置いておき生活を続けることが大切です。
そうしながらモヤモヤを抱えても大丈夫という感覚を持つ練習をするのです。

これは長い目を見た練習です。
完璧主義なのでいっぺんにやろうとしがちですが、失敗を繰り返しながらまた挑戦を続けることを繰り返すことが大事です。

どんな考え方の修正もスキルの習得も、練習して身につけていくことが大切です。

自転車を乗るように、何度も転びながら立ち上がり、再び練習を続けることが大事だと考えます。

まだまだ不器用なことが多いですが、失敗を経験していくことに怯えずやっていけたらと思います。



スガカオル

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?