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競馬の基礎知識と馬券の種類

競馬の起源

競馬とは、騎手が乗った馬の速さを競う競走競技の事で、その着順を予想する遊戯を含む広義的な言葉として使われる。
競馬の起源はイギリスとされ、日本においては戦国時代であった1540年には英国で初となる常設の競馬場が作られ、その後広範囲にわたって広く競馬が行われてきた。
英国の競馬は王侯貴族の後ろ盾もあり、17世紀から18世紀にかけては、貴族らが自らの所有している馬の速さを競わせる形式でも嗜まれていた。自ら手綱を取り優勝したチャールズ2世(在位1660-1685)や、アスコット競馬場を創立したアン女王(在位1702-1714)等、英国競馬史に名を刻む王もいる。

近代の競馬の形式は18世紀中頃、それまで娯楽として嗜まれていた競馬に様々なルールを制定し、公正なルールの番人として1750年に設立されたジョッキークラブは、その後2000年まで250年に渡り英国競馬を総括してきた。また、1727年には競馬の詳細や結果を記載した競馬成績書が導入され、ルールやそれに基づく裁定、結果の記録など近代競馬の礎が生まれた。
更には1791年には初の血統書が発行され、現代のサラブレッドを定義付ける流れの走りとなった。

日本における競馬

日本にも古来から馬同士を競争させるといった競馬競技は存在し、701年には朝廷で端午の節句の儀式の1つとして催された記録が残っており、その後も祭典の場や儀礼の場で度々行われてきた記録が残っている。

現代の形式に近い近代競馬が日本に伝来したきっかけとなった出来事は、江戸時代末期にまで遡る。
その頃、鎖国体制を敷いていた江戸幕府の元に来航したアメリカ船員との強硬な姿勢の元、日本は1854年には日米和親条約が締結され開国することとなる。
その後の1858年に締結された日米修好通商条約等の欧米5ヶ国との条例により開国した港場に、外国人が居留して交易できるような外国人居留地を設置することとなり、横浜や長崎、新潟など5港を開港し外国人の滞在を認めた。

そして、1860年。横浜に設置された外国人居留地にて国内初の近代競馬が開催された。1866年には港の近郊を埋め立てて国内初の常設競馬場である根岸競馬場が建設された。
当時には賭博禁止の施策を取っていた江戸幕府や後の明治政府だが、競馬は外国人が運営しており治外法権であった為、馬券が販売されていた。

1870年には靖国神社の境内にある馬場にて、政府の組織である兵部省が主催し、日本人が主催者となる初の近代競馬を開催した。
その後は皇室や軍、政府等の上流階級によって開催が繰り返されることとなるが、馬券の販売もなかった為一般人には浸透せず衰退の一途を辿ることとなる。

やがて時は流れ戦争が始まると、軍は軍馬の育成のための資金調達のために馬券の販売が許可され、全国に一気に競馬場が建設されることとなる。その後政府が変わる度に賭博を禁止したり再会したりと何度も形式が見直されることとなったが、終戦時期には馬券の販売は禁止された。
そして戦後の1954年には賭博法の内容が再度見直され、再度馬券の販売が許可されることとなり、日本中央競馬会が主催する現在の競馬が催されることとなった。

馬券の種類

前節で度々出てきた「馬券」と呼ばれるものは、正式名称を勝馬投票券と言い、端的に言えば競争される馬の速さ順位を当てる物であり、的中させた場合には該当する馬券のオッズに従って配当が返ってくる。
馬券は主に8種類が購入可能で、下記にて解説する。

単勝

単勝は、シンプルに1着となる馬を当てる馬券であり、どの馬が1位となるのかを当てる馬券のこと。馬番号を1つ指定して投票する。
指定した馬番号の馬が1位となった場合には配当が貰える。

複勝

複勝とは、3着までに入る馬を1頭当てる馬券であり、馬番号を1つ指定して投票し、指定した馬番号の馬が3着以内に入った場合(1着、2着、3着は問わない)には配当が貰える。

馬連

馬連とは、1着と2着となる馬の組み合わせを当てる馬券であり、馬番号を2つ指定して投票し、指定した馬番号の馬2頭の組み合わせが共に1着と2着に入った場合(どちらが1着かは問わない)には配当が貰える。
※3番と5番を購入した場合には、1着が3番ー2着が5番である時、もしくは1着が5番ー2着が3番である場合が的中となる。

馬単

馬単とは、1着と2着となる馬の組み合わせを順位通りに当てる馬券であり、指定した馬番号の馬2頭が、1着と2着に指定した順番で入った場合には配当が貰える。馬連の条件から更に順位まで当てなきゃいけない条件となる。
※3番、5番の順で予想し購入した場合には、1着が3番ー2着が5番である時のみが的中となる。

枠連

枠連とは、1着と2着となる馬の枠番号の組み合わせを当てる馬券であり、他の馬券の形式とは異なり「枠番号」を選択して購入する馬券である。指定した枠番号の馬2頭の組み合わせが共に1着と2着に入った場合(どちらが1着かは問わない)には配当が貰える。馬連と形式は同じで、馬連で指定する馬番号が枠番号に変わるものとなる。
※枠番号とは騎手の帽子の色で最大8枠まで別れており、大体2、3頭が同じ枠のグループに含まれる。
※枠番号3番と5番を購入した場合、枠番号3番に含まれる馬番号が5番と6番、枠番号5番に含まれる馬番号が9番、10番、11番であるとすると、1着が馬番号5番か6番ー2着が9番か10番か11番である時、もしくは1着が9番か10番か11番ー2着が5番か6番である場合が的中となる。

ワイド

ワイドとは、3着までに入る2頭の組み合わせを当てる馬券であり、馬番号を2つ指定して投票し、指定した馬番号の馬2頭が共に3着までに入った場合(順位はは問わない)には配当が貰える。
※3番と5番を購入した場合には、1着から3着の中に3番と5番が入っていた場合が的中となる。

3連複

3連複とは、3着までに入る3頭の組み合わせを当てる馬券であり、馬番号を3つ指定して投票し、指定した馬番号の馬3頭が全頭に3着までに入った場合(順位はは問わない)には配当が貰える。
※3番と4番と5番を購入した場合には、1着から3着の中に3番と4番と5番が全頭入っていた場合が的中となる。

3連単

3連単とは、1着から3着となる馬の組み合わせを順位通りに当てる馬券であり、指定した馬番号の馬3頭が、1着と2着と3着に指定した順番で入った場合には配当が貰える。3連複の条件から更に順位まで当てなきゃいけない条件となる。
※3番、4番、5番の順で予想し購入した場合には、1着が3番ー2着が4番ー3着が5番である時のみが的中となる。

競馬初心者が競馬を調べてみたが、割と奥の深い世界であった。
ギャンブルは程々に、お馬さんの可愛さを見るために競馬をやってみるのはいかがであろうか。

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