見出し画像

社長が多く住む「江東区」の可能性

以下の記事は2020年社長が多く住む街ランキングというものだ。

お金を持っている社長の自宅の多くは、都心の好立地にあるというイメージはだれしもあるとおもうので1位から9位は納得できるが、10位に「江東区亀戸」がランクインしているのに、疑問を覚える人は多いだろう。

亀戸とは、東京東部に位置する。最寄駅で言えば、総武線各駅停車の亀戸駅、隣駅は錦糸町である。また、亀戸と聞いて「サンストリート」と言われるショッピングセンターを思い出す人もいるだろう。私もその1人であり、クリスマスになると叔父がサンストリートに連れてってくれて、トイザらスで好きなものを買ってくれた記憶が鮮明にあり、私にとってはいい思い出のある地である。

しかし、そんな亀戸、立地で言えば千代田区、港区と言った都心でもなく、社長が好むような土地ではないかと思う。いわゆる庶民的なエリアである。
ではなぜ亀戸に社長が多いのか?


下町である亀戸には昔からの町工場、商店が多く、そういった業態の社長が上記ランキングにカウントされていると思われる。江東区大島においても同様の理由だろう。しかしそういった理由だけでこの疑問を片付けるのはもったいないかと思う。なぜなら、江東区は町工場、商店などの零細企業の社長以外の社長も集うだけのポテンシャルを秘めていると感じているからである。

都心へのアクセスの良さ

スクリーンショット 2021-11-23 22.31.59

上記の地図は、東京駅から半径7kmと10kmの円を描いた図である。日本経済の中枢を担うのは東京駅周辺であることに異論はないだろう。半径7kmの範囲内には新宿、渋谷、品川、池袋、上野などの大都市が含まれるのだが、なんと江東区のほとんどが範囲内である。都心からの距離だけで言えば、これらの大都市と同じくらい発展するだけのポテンシャルを秘めていることになる。

少し話は脱線するが東京都は港区、中央区、千代田区が都心3区として指定され、新宿、渋谷、池袋、大崎、臨海地区(お台場など)、上野・浅草、錦糸町・亀戸の7つの地区を「副都心」として指定している。

伸びしろがある。

7つの副都心の地区の平均公示地価を比較してみた。

平均坪単価
渋谷区宇田川町 5950万
新宿西口付近 6963万
池袋駅周辺 1168万
京成上野周辺 1584万
大崎 478万
浅草 419万
錦糸町 390万
お台場 237万
亀戸 212万

渋谷と新宿は別格だとしても、東京西部の方が地価は高めである。しかし、都心3区を東京の中心とし、渋谷、新宿は副都心だと考えたときに、亀戸や錦糸町あたりも新宿や渋谷となれる潜在能力はあるとも言えるのだ。ただ、亀戸は現状ベッドタウンとしてマンションが乱立し、開発が進んでいる。通常、土地値をあげるには、繁華街として繁栄し「金を生む土地」となることが絶対条件かと思う。副都心のひとつとして新宿や渋谷と肩を並べる可能性を捨てて、マンションを建てまくる。「下町」が「山の手」を超えるのは、まだまだ先になりそうだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?