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『印象に残った怪談イベント』2023下半期

佐藤さんに「よろしくお願いします」と言われて「分かりました」と答えたのはいいが、はてさてどうしたもんか?
一応、今年の下半期の会場参加のイベント数は約60、年間トータルだと100ちょいではあるが…
そもそも、私は怪談界隈では「にわか」で、界隈の歴史や裏話などはほぼ知らん。
その「にわか」がバタバタと怪談関連のイベントを走り回ってるだけ、前回も書いたが、私はただの観客、ただの「よくいいる人」に過ぎないのだが…
まぁ言い訳は、このくらいで…
「年内で印象に残った怪談会をピックアップして…」と言われたが、上半期は前回書いたから今回は下半期について、前回と同じく4つ。

まずは、11/11「宮代あきらプレゼンツ Vol.13『秋葉原怪談』」
豪華なゲストを呼んで、それぞれ持ち時間で自分の怪談を披露する、いわば現時点での「怪談イベント」の【王道】といった形式の会。演者一人一人の話をキチンと聞きたいという方には良いイベントだと思う。
今回は、あまりリアルでお会いできないゲストの方も多く、また単純に演者の面々が私の好みだったのもあり、とても楽しかった。

次に、11/4「幽けき百怪の座 第九回百物語怪談会」
宇津呂鹿太郎さん主催で、お寺を会場としたオープンマイク形式の百物語。怪談会の【原点】といった感じ。
『参加者の中から話したい人が前に出て語り、語り終えたらマイクを次の人へ、語り終えた人は会場を出て別室へ行き、百物語の作法に則り「ある事」をして、また会場へ戻る。』といった進め方。
会場参加の方々、宇津呂鹿太郎さん、朱雀門先生、色んな人の色んな話が次々と続いていくき、気が付いたら100話という感じで楽しい時間だった。
イベント中に会場でも、ちょっとした「異変」があったという証言も…

次は、9/9「怪談研究会」
司会・主催は「おばけずき大学院生2人」、華道家で書画・文学・怪談に詳しい新藤さんと、幽霊や心霊の社会史を研究している田部井さん
ゲストは吉田会長と響洋平さん
吉原の歴史ある料亭にて開催された怪談会。吉原の歴史や会場の料亭の事についての話からはじまり、
怪談会は「事前に会場に張り出されている題の怪談を司会者が選び、吉田会長、響洋平さんのお二人が語る形式」
雰囲気ある会場でゲストの怪談をたっぷり聞けて、更にその怪談を受け司会者を交えての「怪談の内容」や「現代怪談とはどんなものか」などについて、それぞれの視点からの様々な考察もあり、
怪談を楽しみつつも、その中に「学び」もある様な充実した時間を味わえた怪談会だった。

最後に、8/5「谷中怪談会〜第九夜 しろうるり / 山内貴人〜」
クローズド・少人数で催される谷中怪談会。
その中でもこの回は、怪談師や作家などではない「一般(?)の人物」をメインにして怪談イベントをやろうという挑戦的(マニアック)な企画。
怪談とその周辺情報収集などをする『リサーチャー(暴走?)』しろうるりさんの、ネットや図書館での調べ方、現地に赴いての聞き込み・調査、そこであった出来事や新事実などなど…についての様々な話。
「怪談」の裏付け調査、場所の歴史、怪談収集の仕方…いつも聞いている「怪談」の裏側や周辺の事を垣間見えた様な感じで、めちゃくちゃ興味深くて面白かった。
…余談ではあるが、このイベントからほどなくして怪談界隈が、この「裏付け調査」や「情報収集の方法」などを原因とする『問題(炎上)』でガチャガチャした事もあり、このイベントに行けたのは良かったと思う。

下半期も色々行ってみたが、最近思うのは「怪談イベントも色々種類が出てきたな」という事。
イベントは「怪談が聞けるイベント」「怪談【も】聞けるイベント」「怪談と何か(音楽、お笑い、ホラー、映像作品、バー、食事…など)のイベント」「出演者のキャラクター性を前面に出した怪談・雑談トークイベント」など
そして「いわゆる『怪談イベント』で話される【話】自体もだいぶ変化してきたのかな」という事。
「幽霊の出る怪談」「呪いや因習のような怪異譚」「不思議な話」「人怖」「妖怪・都市伝説系」「オカルト話」「実際の事件の話」…色々な話がまとめて「怪談」として話されるようになって来たと感じる、
「楽しみ方のバリエーションが増えた」と感じる半面、「何か良く分かんなくなってきた」というのも、ちょっとだけ感じる。

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