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感情の学校

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心理カウンセラー細川一滴先生と、大切なものなんだけれど、しっかり勉強したり、見直すことのない感情についての学校を開講しました。
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2019年1月の記事一覧

「楽しいことの秘訣はハードルの高さにある」

「楽しいことの秘訣はハードルの高さにある」
私は交通事故で大怪我をしたことがある。足の複雑骨折だが、当初治療法が見つからず入院は2年にわたった。まともに歩けるようになるまで7年かかった。入院当初は足から骨が見えていて、大変驚いたのを覚えている。事故のことは覚えていない。1週間ほど記憶なく、気がついたら病院だったというやつだ。

治療法がなく、ひどい痛みに毎日苦しめられていた私はこれを機会に殺してく

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「認知された感情は知性である」

「認知された感情は知性である」
私の父はいつもイライラしていた。たまにテレビを見ている父が笑っていたりすると、私の兄弟は物陰からその父を見て顔を見合わせ「どうしたんだろう?」「分からない」という会話になったものだ。それほどまで父は笑うことが少なく、いつも険しい表情をしていた。口を開けば理不尽な命令が飛んできた。

寒くて靴下を履こうとすると「鍛えないからいけないんだ!水で洗ってこい!」という具合だ

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「好奇心の衝動」

「好奇心の衝動」
私は勉強が嫌いで逃げ回っている子どもでした。学力テストと名の付くものにいい思い出は全くありません。あまり外で遊ぶ方でもなく、部屋で雑誌を読んでいることが多かったです。子供の頃に読んでいたのは電子工作やラジコンなどものづくりに関するものでした。不思議な機械の写真を見るだけで楽しかったのです

雑誌の中に自分でも作れそうなものを見つけると、秋葉原に部品を買いに行って工作に挑みました。

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【心遣い】

【心遣い】
友人の誘いがあって初めて落語と言うものを見てきました。最近、落語をテーマにしたテレビドラマを見たこともあり、ちょうど興味を持ったところでした。ドラマ同様の所作がとても面白く見えます。終了後に帰る客を噺家が見送り、また客は噺家に手土産を渡していたりと昭和的な雰囲気が、また味があっていいのです。

その雰囲気や所作の中に、心遣いが見られて心がほっとします。例えば開始の合図の囃子太鼓だったり

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【自分の力を使って生きる】

【自分の力を使って生きる】 
友人の紹介で著名な方の話の話を聞く機会を得た。彼は外から見たら、様々なことを成し遂げてきた成功者だ。しかし彼は自分がどれだけ不安だったか、そして今もリスクをとって歩んでいるかを語った。失敗した時のことも考えていると言うのだ。その時のプランも冗談半分、本気半分で教えてくれた。

恐れを感じながら進んでいるその姿を見ると「著名な方も同じ人間なんだ」と励まされる思いがした。

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「色々あったけど感謝の日」

「色々あったけど感謝の日」
今日のクルマ移動はひどかった。いつも行き慣れた道。道のりも時間もわかってる。時間も30分は余裕を持って出発した。しかし、どういうことか直前までスムーズな表示になっている道路交通情報だったが、首都高速に入った途端渋滞情報が飛び込んできた。そう起きたての交通事故だった。

渋滞に巻き込まれることは多々ある。その都度ハラハラするが、何とかなるものだ。しかし今度ばかりはどうにも

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「自由に思考しよう」

「自由に思考しよう」
プレゼンをするときに、聴衆の思考を迷子にさせてはいけないという話を聞いた。思考が迷子というのは、テーマが他の事に飛んでしまったり、堂々めぐりの思考にならないということだ。これを聞いて少なからずガーンとショックがあった。自分も日常的に堂々めぐりの思考にハマることがあるからだ。

思考が迷子にならないためには常に「自分はこう思う。なぜなら○○だからだ」と意見を表明するトレーニング

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「そこはかとなく感じる幸せ感」

「そこはかとなく感じる幸せ感」
ひとは一人で生きていけない。よく聞く話です。
確かに、誰かの作ってくれた家に住み、誰かの作ってくれた食料を食べています。
しかし、身をもって体感するなんてことはあまりありませんでした。

最近は妙にそこにありがたみを感じてしまうのです。
一体何故でしょうか?
自問自答していると、家族や友人たちとの会話が深い影響を与えているのだと思いました。
今周りにいる友人たちは、

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Vol.358「感情は知性である」

「感情は知性である」
EIという言葉は聞いたことがあるだろう。エモーショナル・インテリジェンス、訳すと「感情的知性」だ。1985年にワイン・ペインが唱えた新しい概念と言われている。

感情的知性は自己認識や自己管理、社会的認識や人間関係の構築にまつわる能力とされる。この知性を高めることにより、結果的に個人のパフォーマンスが上がりより良いキャリア設計が出来るという。古くは昭和初期の哲学者、三木清が「

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Vol.357「純粋性を大切にする」

「純粋性を大切にする」
純粋を辞書で引いてみた。すると汚れがないとか、一途なことと出た。
ここだけ切り取ってみると素晴らしいことのように見える。
でも実際の社会で純粋であろうとすると、かなり融通の効かない人かもしれない。

なので「ある部分に対して純粋なところがある」ということを純粋性ということにしよう。
普段写真を撮るのが大好きなので、何を見ても光の当たり方を気にしてしまうんだ。とか礼節を重んじ

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Vol.356「ひとと違うということ」

Vol.356「ひとと違うということ」

「ひとと違うということ」
ひとと違うってわかってる?
妻に指摘されて、怒りが湧いた覚えがある。

自分はどうやらひと違うらしい。
はっきりそう思ったのは学生の頃。

それまでの学校生活でも
どうも浮いた存在?のような感じはしていた。

自分の中では、とても繋がっている事柄も
人に話すと通じないことがあった。

このような経験を通して
表現を控えるようになった。

表現を控えた分だけ、
自分の中では

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Vol.355「あなたの腹黒さはなんですか?」

Vol.355「あなたの腹黒さはなんですか?」

「あなたの腹黒さはなんですか?」
お茶会でこんな質問をしてみた。

すると、
「実は会社のやり方に納得いかないんです」
「謎の怒りが湧いてきて、家でダンボールに向かって暴れます」
「職場では文句言われないようにおとなしくしています」
誰かを貶めるような人は誰もいなかった。

なのに、面白いことに告白した人たちは
腹黒い:自分は悪い人間だ
というような切り口で語った点だ。

その場のメンバーが話して

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Vol.354「つながり感とは」

Vol.354「つながり感とは」

「つながり感とは」
自分のことを素直に話し
誰にも否定されず話を聞いて承認をもらうこと。

しかし、ただ話を聞いてもらう経験はほとんどの人にない。
求めていないアドバイスがやってきたり
突然励まされたりする。
場合によっては非難されたり、怒られることもあるだろう。
そうして、人は自分のことを話さないようになる。

もし、つながり感を得ようと思ったら
人の話を聞いてあげるといい。
そして、非難もアド

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Vol.353「70年前の国家機密に学ぶ」

Vol.353「70年前の国家機密に学ぶ」

「70年前の国家機密に学ぶ」
私のテーマには、戦争の歴史という側面がある。
戦争は壮大な政治的社会実験であり、
どういう判断を持って政策が決定され、
現場がどうなったのかを知ることは
現代への学びとしてとても大切だと思っている。

今回は陸軍参謀の大佐であり、
終戦時内閣の首相秘書官だった
松谷誠 氏の書物を辿った。
国立国会図書館に赴き、端末に氏の名前を入力する。
すると彼の残した資料が、出てく

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