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接触感染と飛沫感染を正しくカップルに説明できる?

接触感染と飛沫感染。
この数か月の間に、もういいよ、と言うくらいには聞き飽きた感のある言葉になってきてしまいましたね。この記事を読んでいるブライダル業界人のあなたも、きっとそう感じているはず。

そのような、今や、聞き飽きた感のある事柄について、どうしてわざわざ、「感染と飛沫感染についての理解を深めよう」という、なんか固そうな内容の記事を書いているかと言いますと、(小声)ちょっと残念な感じになっている新型コロナウイルス感染症対策を、テレビで、街で、職場で、毎日、目にするから。

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「頑張っていると思うけど、ちょっと惜しいなぁ。。。」
「何で、そうなったのかな・・・(苦笑)?」
「ん、これ、何のためにしているの・・・?」

申し訳ございません。
思わずわたしのココロの中でとどめておくべき独り言を、つぶやいてしまいました。
この記事を読み終わったときには、通りすがりの人に、こんな失礼なことを思われない様に、あなたが行っている感染対策を、もう一度見直すきっかけをみつけて貰えたら嬉しいです。

1.なぜ「残念な感染対策」が多いのか

どうして残念な感染対策が多いのか、その理由はひとつです。
「なぜそうするのかを考えずに、とりあえずやっているだけから」

いま、感染対策として、さまざまな新しい言葉やアイテムが日々登場していますよね。
例えば、ソーシャルディスタンス・三密、という言葉や、マスク・フェイスシールド・アルコール消毒・空間除菌剤といったアイテムなど。
「新しい言葉や、感染対策グッズをつかうこと」事体が、目的になっていませんか?
使ったらそれで満足していませんか?
それがなぜ必要なのか、ひとつひとつ、理由を説明できますか?

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ただ使うだけでは、時として、意味のないものになってしまいます。
コストや時間の無駄ですね。
もっと最悪なのは、逆に感染の危険性が高まってしまう場合もあること。

感染対策において必要なのは、感染が起こる「しくみ」を理解して、その「しくみ」のどこかを断ちきること。その「しくみ」の断ちきりかたが、根拠と共にわかるように、まずは、接触感染と飛沫感染、それぞれについて知識を広げていきましょう。

2.接触感染とは?

「接触感染」とは: 感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染することを言います。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。

厚生労働省ホームページ『新型コロナウイルスに関するQ&A』より引用

誤解されやすいポイントは3つ
・新型コロナウイルスが、手や体表面についただけでは、感染はおこらない。
・口と鼻以外にも、目の粘膜から侵入する感染経路もある。
・新型コロナウイルスが体内にはいったとしても、入るウイルスの数が少ない場合は、感染はおこらないこともある。

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3.接触感染に対する対策

ここまででお伝えしたように接触感染は、手や物を介した感染です。
ですので、接触感染の「しくみ」を断ち切るには、手のウイルスを除去するか、物に付着したウイルスを除去するかの、どちらかで完全にウイルスを除去できれば接触感染は起こりません。ただ、物に付着したウイルスを除去するとしても、私たちが社会生活を送るうえでは、全ての物を自分だけの専用にすることは不可能ですよね。
ですから必然的に、自分の手についた時点で、感染の「しくみ」を断ち切ることが現実的に有用性が高いということになります。

接触

自分の手のウイルスを確実に除去することは、自らを守る、最後の砦でもあります。これが手指の衛生を保つことが最も大切と言われるゆえんでもありますね。

■■ 接触感染を防ぐための対策 ■■
 ・正しい手洗い
 ・アルコール擦式製剤による手指消毒
 ・自分の顔に不用意に触れない
 ・多くの人が触れた物を、消毒する
 ・物の共用を避ける

ここで少し話題は変わりますが、最近コンビニなど、「コイントレー」を使い始めたお店を多くみかけます。コイントレーを使う理由として、手と手が触れ合わない様にして、接触感染を予防する方法として使っていると思われます。
でも考えてみてください。
そもそも、お金の受け渡しの際の動作として、手と手をこすり合わせるような動きもないですし、コイントレーを使ったとしても、硬貨にウイルスが付くことで、手から手へとウイルスは伝搬します。
ですので、コイントレーを使っていても、全然大丈夫ではありませんね。

こういったことが、頑張っている割に残念判定が下るひとつの例です。

4.飛沫感染とは?

「飛沫感染」とは: 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んで感染することを言います.

厚生労働省ホームページ『新型コロナウイルスに関するQ&A』より引用

誤解されやすいポイントは4つ
・飛沫感染に対しては、手洗いや消毒を行うことで予防ができない。
・飛沫の大きさは直径約5μmであり、マスクの繊維のスキマがこれより小さければ通り抜けることができる。
・WHOは、一般的に5分間の会話で1回の咳と同じくらいの飛まつ(約3,000個)が飛ぶと報告している。
・新型コロナウイルスに関しては、飛沫より小さく長く空間を漂うエアゾルによる感染経路なども疑われているがまだ解明されていない。

5.飛沫感染に対する対策

飛沫感染も同様に考えていくと、感染する「しくみ」を断ち切る方法としては、飛沫を飛ばさないで貰うか、飛沫を自らの体内に入れないか、のどちらかですよね。

飛沫

飛沫感染は、感染者が空気中に飛び出させた、飛沫を吸い込んでしまうことで、感染が起こるしくみです。ですから、残念ながら手洗いやアルコール消毒では、感染者が飛沫を飛ばさないことに対しても、非感染者が体内に入れないことに対しても、予防ができません

■■ 飛沫感染を防ぐための対策 ■■
 ・換気をおこなう
 ・距離をあける
 ・マスクを着用する
 ・シーンによってはフェイスシールドやアクリル板の活用を検討する

そして、残念判定シリーズ、飛沫感染バージョン。
透明のビニールカーテン、最初に見た時には、びっくりしました。
今では町中で見かけるようになりましたが、本当に必要があるのか、疑問に感じるお店もあります。

例えば昨日行ったファミレスの話。
レジ前に、例のビニールカーテンが付けてあったんですね。
ただこのお店で、店員さんと近距離で接する場面として、お料理をテーブルに運んだ貰ったり、ドリンクバーで話しかけたりする場面も有るわけで、なぜ、レジ前だけにカーテンを付けたのかな?と思ってしまいました。

何となく守られている雰囲気は出るのですが、後ろや横は、全然守られてません笑。むしろ、換気の妨げになったり、カーテンの下から、お金や商品のやり取りをする際に、その(飛沫が沢山付いているかもしれない)カーテンに触れてしまうことで接触感染の危険性を高めてしまうのは、本末転倒な気がするのです。

6.対策に優先順位はあるの?

2020年5月になってから、CDC(米疾病対策センター)は新型コロナウイルス感染症において「接触感染は主な感染ルートではないと考える」として、接触感染より飛沫感染が主と意見を変更してきているそうです。

これが正しければ「声を出す」「咳をする」ことが、「触る」ことよりもリスクが大きいと言えます。新型コロナウイルスは呼吸器の感染症ですから、その考えは納得がいくものですが、全ての専門家が同じ意見ではなく、まだまだ未知な部分が多いのも事実です。

より根拠に基づいた感染対策をおこなうためには、常に最新の情報を得ていくことが重要です。

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7.まとめ

きっと誰もが、新型コロナウイルスに関して、何をおこなえば感染が防げるのか、お客さまや自分自身を守れるのか、不安を沢山抱えていると思います。

公的な機関から出ている感染対策ガイドラインも、すべての状況において万能という訳ではありません。正直言って、(再び小声)いやその対策は現場では無理だろう、という事柄もあります‥‥よね。

しかもウエディングの現場では、お客さまごとに列席の人数であったり、希望をされる演出内容なども異なってきます。という事は、会場ごと、お客さまごと、によりベストな対策は変わってくるということで、指示してくれる人もいません。

でも大丈夫です。
だって、わたしたちプランナーは、状況を総合的に考えてプランを練る「プロ」なのですから。感染対策だってプランニングと一緒です。

・どのような場面でどのような感染の「しくみ」が起こりうるのか
・感染の「しくみ」を断ち切るにはどのような方法が選択できるのか
・最小限の労力とコストで最大限の効果が見込める方法は何か


を総合的に考えて、より感染が起こりやすい状況を優先的に解決していくことが、Withコロナ結婚式対策には大切です。

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