挙式の接触感染、どう防ぐ?フラワーシャワーは危険なの?
「結婚式の◎◎感染、注意するポイントはここだ!」シリーズ第2弾は、接触感染・挙式編です。
まず接触感染とは何かは、こちらの記事をご覧ください。
接触感染はウイルスが、「手と物」から「口・鼻・目の粘膜」を介しておこる感染でしたよね。
では、挙式の中で”何かに触るシーン”とは、いつなのかを考えてみましょう。
1、椅子は手が頻繁に触れる場所
椅子は立ったり座ったりする際に、手が触れる機会が多く、接触感染の媒体となる危険性のある箇所です。
消毒の際には、手が触れる位置を中心に消毒をしてください。
なお消毒作業の際には手袋とマスクを着用して、終了後は必ず手を洗いましょう。
2、備え付けてある、教典にも注意が必要
本格的な宗教式の場合、挙式場の椅子の背もたれに、教典や歌集などが備え付けてあることがあります。そういった教典は、長年使い込まれた本も多いと思います。
書物は通常素手で触れるものですので、接触感染のリスクが無いとは言えません。
ただし宗教において、教典は最も重要な宗教文章であることから、どのように対策を行うかは、その宗派の考えを尊重することが大切です。
よく話し合って、対策を考える必要がありそうです。
4、新郎新婦が触れる物全てが感染源に?
挙式には様々なアイテムが使われたり、様々な人が関わりますね。
例えば、
・入場でエスコーターから、お手を引き渡すとき
・結婚証明書にペンでサインするとき
・指輪の交換をするときやリングピローを運ぶとき
・司式者が祈りをささげる際にカップルさんと手を重ねるシーン
これを読んで、何もできない・・・?!どうしよう?
そうもしあなたが思ったのなら、ちょっと待ってください。
いま一度、接触感染のしくみを思い出してみましょう。
手や物にウイルスがついただけでは、感染は起こらないのでしたよね。
つまり、もし手や物にウイルスが付いていたとしても、口や鼻や目の粘膜から入る前に、手をキレイにしてしまえば良いのです。
そのことを分かっていれば、例えば、退場後にさりげなく手指消毒を行えるように配慮をしたり、挙式中に涙をぬぐう際には、手ではなくて、清潔な白いハンカチで拭った方が、(感染対策としてではなくても)エレガントで素敵ですよ、とカップルさんにアドバイスしたりするなどの代替案が提案できますね。
5、気を抜きがち、スタッフ同士でも注意が必要
結婚式で注意が必要なのは、スタッフ同士での感染防止も同様。
お客様を優先するあまり、スタッフ側の感染防止を後回しにしてしまいがちではないでしょうか。特に結婚式本番は、外部からのパートナーさんも沢山出入りすることと思います。
例えば挙式の場面では、司式者やシンガー、楽器奏者、介添え、ドアオープンのスタッフ、清掃員など。そのような中で特に注意が必要なのは、
・司式者やシンガーのピンマイクやマイク
・インカム
・ドア
・ピアノやオルガンの鍵盤
これは、発声で飛沫が飛んだり、不特定多数のスタッフが触る可能性が高いもの。これらは次に使う人のことを考えて、使用前後に可能であれば自分で消毒を行い、感染リスクを低下させることが大切です。スタッフ間でも、Withコロナでの思いやりを大切にしていきましょう。
6、フラワーシャワーって本当に危険なの?
先日、後輩プランナーからこんな話を聞きました。
「フラワーシャワーは、もし花びらにウイルスが付いていたら、顔にウイルスが降り注いでめちゃくちゃ危険ですよね?!」
様々な考え方がありますが、個人的にはフラワーシャワーの「接触感染のリスク」は高くないと考えています。
接触感染は、手や物につくウイルスの量や、体内に入るウイルス量により感染が起こるかのリクスの高低が、変わってきます。
例えば生花のフラワーシャワーの場合、
・通常使いまわすことはなく、1回の使用のみ
・ふんわりと持つもののため、ウイルスが大量につく事が考えにくい
・一瞬で地面に落下するものであり、顔に触れてもウイルスが顔に大量につくことは考えにくい
そのような考えから、リスクとしては高くないのではないかと考えています。ただし別の角度から考えると、フラワーシャワーの前に、例えばスタッフが手渡しで花びらを渡す際に声を掛けながらお配りすることで密接となったり、ゲストが列を作る際にもし密集状態をつくった場合には「飛沫感染のリスクが高まる」ことは言えます。一方向からだけでなく、様々なリスクの可能性と対策を考える事が大切なのですね。
7、まとめ
ここまで、挙式における接触感染のリスクについて考えてきました。
挙式のシーンでは、ゲストが何かに触れるシーンは、多くはない場合が多いですが、スタッフは、その日だけ、短時間だけ、関わるスタッフが多いのも特徴です。また、会場数が多い会場の場合は、挙式会場を共有する場合が多く、短時間で、清掃や消毒を行わなければならない場合は、対策をしっかりと共有し、役割分担をしながら効率よく対策を行うと良いでしょう。
次回は『結婚式の飛沫感染。注意するポイントはここだ!披露宴編』です。
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