見出し画像

【レギュレーション・環境紹介記事】新殿堂への誘い(2024.3.6更新)

2023年下期以降、ハレツー殿堂や名古屋殿堂の店舗大会や旧裏Discordサーバーの影響もあり、旧裏に興味を持ち始めた方が増えているように感じます。

25年前のカードゲームを今からはじめてくれる方がいるなんて嬉しい限りです!

色々なレギュレーションがある中で、最近旧裏を始めた方や新殿堂レギュレーション未体験の方から

「新殿堂ってなんだか難しそう」

「邪悪なカードの制限が緩くて面白くなさそう」

「ミニスカートが結論なんでしょ?」

というような話もちらほら聞こえてきます。


そこで今回は私が日頃メインで遊んでいて、個人的に感じている新殿堂の魅力を簡単にご紹介させて頂きます。

※新殿堂ガチ環境を深く考察した記事ではないので、経験者の方は細かいところは目を瞑ってください。

はじめに


新殿堂レギュレーションとは旧裏ポケモンカードプレーヤーが有志で設定した独自のレギュレーションで、強さに応じてカードに1〜8点までのポイントが付されていて、1つのデッキで合計8点まで採用することができるというルールとなります。

詳しくはこちらの記事をご確認ください。

※制定は2014年

私は現状、新殿堂:ハレツー=8:2くらいの比率で遊んでいます。

ハレツー殿堂、名古屋殿堂、高槻殿堂、うずまき殿堂、新殿堂の順に似たような傾向となっており、無色2個エネルギーの殿堂がこの順に重くなっています。


そのため5つの殿堂を比較的した場合、"ハレツー殿堂と一番対極にあるのが新殿堂"だと思っています。


故に構築がほとんど重複しません。


そういう意味で、日ごろ新殿堂をプレイしている私個人としては、環境が一番離れているハレツー殿堂が逆に一番組みやすい印象があります。

おそらくハレツー殿堂から旧裏を始めた方は、新殿堂をプレイすることで、ほとんど同じカードプールでありながら、全く別の環境を味わうことができると思います。

同じカードで大きく違う環境で遊べるので、ぜひ興味を持っていただけたら嬉しいです。

他のレギュレーションとの違い

殿堂ランクのつけ方云々の前に、大きく異なる点としてこの殿堂ランクは、基本的に改定がありません。

他の殿堂が定期的もしくは不定期で改定がある※のに対して、改定がないのが新殿堂レギュレーションの一番の特徴です。
※名古屋殿堂は現状未改定

少し前までは新殿堂も改定があるのでは?と思ったりもしていましたが、今のところ動く様子はありません。

他の殿堂が環境に合わせて改定があるため、”改定のない殿堂”というポジションが大きな個性になっています。
(設定当時には私は旧裏をやっていなかったためその辺のご事情はわかりません)

それが故に新殿堂レギュレーションは歴史が長いため、多くのプレーヤーが様々な構築を開発しました。

外出自粛によって、Skype対戦が全盛期となった2020年前後は、環境が煮詰まりハンデスやロック、ワンキルが群雄割拠する暗黒時代もありました。

しかし勝ちにこだわり結論を求める人もいれば、好きなデッキで勝ちを目指す人もいて、その噛み合い方によっては後者が勝つことも普通にあり得えます。

そのためもあってか、大会等で特定のデッキが過半数を占めるといった環境になったことは、私自身は一度も経験していません。
(しいていうなら”夜の廃品回収”一強環境です。)

新殿堂は期間が長いために、参考にできるデッキレシピが豊富にあります。


新殿堂のデッキレシピ一覧(旧裏デッキきろくマシン)

新殿堂で使用できるカードと殿堂ポイント設定

ハレツー殿堂や(駿河屋)高槻殿堂と違って、公式大会禁止カードの活用が可能です。
例:わるいオニドリル、GR団のミュウツー、のラッキー等


また、“旧裏といえば”というようなプクリンやカメックス、エレブー、ストライクのようなカードには重い殿堂ポイントがかかっているので、ポケモンカードGB、GB2とは全然違うポケモンの活躍が楽しめます。

例えば、わるいマタドガス、ウインディ(第一弾)、ストライク(拡張)、ヤドラン(化石)等がその例です。

ポケモンカードGB2を約15年間プレイしていた身としては、ここが逆にすごい刺さっています笑

それ以外にも強いたね・ベイビィポケモンに重めの殿堂ポイントが設定されています。
例えばR団サンダーやくいしんぼうカビゴン、ピィ(neo1)、バルキー等がその例です。


新殿堂で多用されるデッキタイプ

矢印は相性関係を示します(もちろん諸説あり)

上の図は新殿堂の意識しておいた方がいいデッキタイプ(他殿堂比)です。
こちらについて個別に簡単に紹介させて頂きます。


ぎゃくしめい多投

ぎゃくしめい多投した(上でさらに4点殿堂カードを使える)速攻デッキが使えるのが新殿堂の大きな特徴です。

それにより他の殿堂より強力たねポケモンを多投するデッキや御三家を含む2進化ポケモンよりも、にげるコストの少ない1進化ポケモンが活躍しやすい環境となっています。

わるいクロバットがにげる0、マルマイン(第一弾)が特殊能力により実質逃げる0なのも高相性です。

ぎゃくしめいの殿堂ポイントが軽いからこそ、後述のロック性能を持つポケモンやドンファンを絡めた回避戦術等が低殿堂ポイントで使えるように調整されています。

ワンキル

ワンキル(いわゆるウィニー)ができるのも新殿堂の特徴です。

カスミ 殿堂設定なし
カスミのヒトデマン ★
イーブイ(プロモ)殿堂設定なし 

こういったデッキがいるゆえにHPの多いポケモンを採用したり、イントロピチュー、ブビィに代表されるベイビィポケモンを採用したりと各プレーヤーのリスクヘッジの手法がレシピを見ると読み取れます。

”隙あらばワンキルされる”そんな危険と隣合わせのスリルあるプレイができるのが新殿堂です。とはいえ、あまりに手札が悪かった際にワンキルが多発してしまうと試合がすぐに終了してしまいます。

そこで、東北旧裏オフやパソコン通信杯等の新殿堂を採用する大会では「たね1マリガン」を採用していることが多く、試合開始の最初の7枚の手札に1枚しかたねポケモンがいない場合、1度だけ引き直しをする救済措置が取られています。

ハンデス

新殿堂の特徴として、ミニスカート、ロケット団のおねーさん等といった相手の手札に干渉するカードの殿堂が他と比べて低いものが含まれます。

・ミニスカート★★
・ロケット団のおねーさん★
・くすぐりマシーン 殿堂設定なし
・ヨルノズク 殿堂設定なし

どんなカードゲームでも、ハンデスは嫌がられる傾向はありますが、相手の反撃の目を摘んだ上でどんどん殴っていくというのも、やる側になると結構楽しいですし、それでいてトップ解決されないがドキドキしたりするものです。

また、これらのカードの殿堂ポイント設定が低いがために採用の余地があるために、ワニカメや鋼ラッキー等の大暴走構築は、これらのカードを意識する必要があります。

他の殿堂では規制はされていますが、新殿堂でハンデスを使っていると、他の殿堂でデッキ組んだ際も、ハンデスを意識してデッキを組むことができるので、勉強になるところはあるんじゃないかと思います。

ロック

トレーナーロック、進化ロック、特殊能力ロック、にげるロック等、ロックが他の殿堂と比較すると使いやすくなっています。

トレーナーロック
・わるいラフレシア★★★★★★★★
・コダック(化石)★
・ゴース(拡張)★★

進化ロック
・プテラ(化石)★★★★★★

特殊能力ロック
・ベトベトン★★★★

にげるロック
・カビゴン(拡張)★★★★
・ヤミカラス(neo1)殿堂設定なし

このうち特殊能力ロックのベトベトンが殿堂ポイント4点と他の殿堂と比較して低く設定されていることにより、メガバナ、リザバク、カメックス、フーディン(第一弾)といった大型で強力な特殊能力を使うデッキに対して大きな牽制をしています。

そのため、新殿堂では前述のポケモンぎゃくしめいがあるため、これらのポケモンを処理しつつ、ハンデスを受けても立て直しやすいわるいオニドリルやタケシのキュウコン等の軽量1進化アタッカーが使われやすい環境となっています。

LO・超回復(耐久系デッキ)

厳密に言えば、LO(山札切れ)に寄せた耐久デッキとサイドカードをとっていく耐久デッキ2つのデッキがありますが、殿堂ポイントの設定からここではひとまとめにして紹介します。

新殿堂では、以下のカードの殿堂ポイント設定から、新殿堂ではLOや超回復による耐久戦術が活用しやすくなっています。

・くすぐりマシーン 殿堂設定なし
・ハピナス 殿堂設定なし
・ポケモン回収 殿堂設定なし
・ポケモンセンター 殿堂設定なし
・フーディン 殿堂設定なし
・オムナイト(拡張・かせきのみちびき)殿堂設定なし
・アンノーンQ 殿堂設定なし

上記のうち大きいなところでは、くすぐりマシーン+にせオーキドはかせのコンボ※を殿堂ポイント消費なしで使えるのは新殿堂だけになります。

※相手のデッキが残り7枚以下だと、くすぐりマシーンで手札を除外した上で、7枚引かせることができ、相手のデッキを0枚にできる。

上記のコンボに加えて耐久力のあるラッキー(第一弾)+鋼エネルギー+ハピナスを採用することもできます。

他の耐久軸デッキでは、ポケモンセンターやポケモン回収といった大量回復カードの殿堂ポイントがないために、キングドラ(neo3)やフシギバナ(第一弾)、ベロリンガ(ジャングル)と言ったHPの高いカードでの持久戦がしやすいのも大きな特徴です。

また、ドンファンを絡めた回避戦術についても、前述のぎゃくしめい多投が許されているため、アンノーンQやオムナイトの回避戦術が殿堂消費なしで使えるようになっています。

補足を兼ねた個別解説

全体的には先ほど説明した5つの戦術に分類されるカード達が強いのですが、それらに関わるカードの中でも他の殿堂と比較して、大きく影響があるカードについて個別に少し触れていきます。

ヤミカラス

ロックデッキのような置物がいるデッキは、突風などで呼出されてくろいまなざしを打たれると入れ替えがつきるor進化・退化ができないと詰んでしまいます。

私は対戦相手デッキのレインボーエネルギーが入っていたら、存在を意識しています(笑)

このカードがいるため、新殿堂では構築に入れ替え札(ポケモンいれかえ、ワープポイント、ポケモン回収突風、ポケモンぎゃくしめい等)を2枚以上採用した方が良いという意見もあります。

ひかるライチュウ

他の殿堂では殿堂が設定されているベンチアタッカーです。

新殿堂では、ミニスカートの殿堂が低く設定されていることもあり、マルマイン(第一弾)とミニスカートを搭載した真スライのようなデッキや、カスミもしくはビリリダマ(拡張)と組み合わせてウィニーをきめるデッキ等で使われます。

テキストからはわかりづらいですが、ベンチに60殿堂以上出せるこのカードは見た目以上に脅威で、一度動き出すと毎ターンサイドを2枚ずつ持っていかれます。

ププリン(neo2)

このカードに1点の殿堂がついてるが故に、新殿堂ではわるいラフレシアやプテラ等のロックを通すデッキが一定の頻度で活躍します。

そのため一部の界隈では、殿堂1点を払って使える有償の生命保険と呼ばれています。


最後に

以上、新殿堂レギュレーションの紹介でした。

再度になりますが、私自身はいわゆる”旧裏で強いと思い浮かべるポケモン”以外のポケモンも活躍しやすいレギュレーションだと思っていて、その部分に面白さを感じて遊んでいます。

これを機に少しでも新殿堂に興味を持って頂けたら幸です。

以下は新殿堂レギュレーションを中心に行なっているオフ会や大会の一例となります。

トーキョー旧裏オフ
  次回:2024年3月30日開催予定

関西旧裏オフ
  次回:2024年4月7日開催予定

東北旧裏オフ
  次回:2024年5月4,5日開催予定

トーキョー旧裏事変
  次回:2024年7〜9月予定

興味のあるかたはぜひ参加してみて下さい!

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?