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バチカンでぼったくられた話(イタリア旅行記4)

2日目の朝
早起きをして地下鉄に乗り込んだ。この日の最初の目的地はバチカン市国だ。
バチカン市国はローマ市街にある世界最小の国家で、カトリック派の総本山サン・ピエトロ大聖堂がある。

地下鉄を降り空を見上げると、まだまだ夜明け前で空が暗い。

歩いてバチカン市国周辺までたどり着くと、ちょうど陽が上り始めていた。

セキュリティチェックは空港の保安検査のようなものだった。パスポートの提示もせずに入れたので、なんだか違う国に行っている感じがしなかった。

サンピエトロ広場から見た朝日

サン・ピエトロ大聖堂

とりあえずガイドブックに載っているクーポラに登ろうと、チケットを購入した。
チケットを手にサン・ピエトロ大聖堂の中に入ると、長い階段があった。ビルで何階分の高さなんだろう。全ての階段は551段ということだが、どれぐらいなんだか想像できなかった。

階段もずっと同じように続いてくれればいいものの、とても狭い螺旋階段であったり、1段の間隔がバラバラであったりと大変苦労した。

頂上までたどり着きローマ市内を見渡すと、その苦労を忘れるくらいの絶景が待っていた。

この絶景を見るためにもう一度あの階段を登るかと聞かれたら、すぐにYESとは答えられないけど、何度でもこの景色は見たい。

しばらくこの景色を堪能した後、サン・ピエトロ大聖堂の中を散策した。

ちょうどミサをやっている時間だったので、雰囲気がより際立った。

こういう時に毎度思うのだが、もっとしっかり勉強しておくべきだった。
勉強していれば何がどれくらいすごいのか、理解することができたはずだ。

本当にもったいないことをしているなと感じはするが、勉強するのは面倒くさいのでまた同じ失敗を繰り返しそうだ。

サンピエトロ広場をあとにして、次の目的地であるバチカン博物館へと向かった。

しかし見えてきたのは長蛇の列だった。おそらく入場待ちの列だろう。いつ入場できるか分からないほどの列に並ぶと、何やら怪しげな外国人がこっちに向かってきた。

何をされるのだろうと身構えると、何かを話しかけてきた。

「早く入れるVIPパスがあるよ」

おそらくこんなことを言っているのだろう。ちょっとだけ話していると、なんとなくだが行っていることがわかってきた。彼らは時間指定の入館券を持っていて、それを長蛇の列に並んでいる観光客に売ろうとしているのだ。

もっと詳しく話していると、「1人34ユーロでどうだい」と言ってきた。ここの正規料金は17ユーロ。2倍の金額を提案してきた。

友人たちと話した結果、私たちはこの条件を飲むことにした。時は金なりとはよくいったものだ。

こういった人たちは、観光客がいないこのご時世でどう生活しているのかが気になる。

バチカン博物館はとてもデカかった。印象としてはこんな感じだ。あー勿体無い。良さがわかる人間になるには勉強だな。

システィーナ礼拝堂はやはりすごかった。ミケランジェロの「最後の審判」は大きくてオーラがあった。
まさかこの2日後に、紅白歌合戦で米津玄師さんがシスティーナ礼拝堂を再現した大塚国際美術館で歌うとは思わなかった。

システィーナ礼拝堂は撮影禁止だったため、米津さんが歌った大塚国際美術館のシスティーナ礼拝堂の写真

世界最小国家バチカン市国を十分に楽しんだ後、コロッセオへと向かった。

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