1分で読める!スーダン方言第4回『遅刻魔』
マースーラ
スーダン人に一体何度この言葉をぶつけただろうか。
マースーラの元々のアラビア語の意味は「パイプ」、管になっているものを指し示す時に使われる。
しかし、この言葉はスーダン人の間では意味が転じてスラングとして使われている。
インタ マースーラ
直訳すると、「お前はパイプだ」
遅刻してきた人に対し、呆れたときにこの言葉は発せられる。
なぜ遅刻した人がパイプになるのかは誰にもわからない。結局スラングというのはそういう類いのものだろう。
しかし、こういうスラングも使う人が増えれば市民権を得る。
ガッツ石松を知らない子どもだってガッツポーズという言葉を使うように。
スーダン人は時間というものをあまり気にしない。待ち合わせが10時だとしたら10時に着くように出発するのではなく、10時ぐらいに家を出るぐらいの感覚の持ち主たち。1時間2時間遅れは当たり前。
最初はそれでイライラしていたが、いつしか自分も時間にルーズになっていき、しまいには私もマースーラと呼ばれるようになってしまっている。そうそう大切なことなんて人生ではほとんどないのだね。
一方、日本に住むスーダン人に話を聞くと時間を守ることがストレス堪らないのだとか。
でもね君、マースーラが日本で市民権を得ることは決してないのだよ。
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