【創作小説】僕と「雛屋敷」
放課後。
教室で友人の満寛と駄弁っていたら、オカルトコンビで同級生の十朱と芝が乱入してきた。この二人、三度の飯よりオカルトが好きという変人だ。以前ひょんなことから意気投合し、クラスは違うけど結構交流がある。
「なぁ、雛屋敷に行ってみねぇ?」
十朱の言葉に、僕は首を傾げる。
「雛屋敷、って、心霊スポットでボロボロの一軒家?入れないんじゃなかった?」
そこは、管理者がちゃんと管理しているタイプの空き家で、厳重に施錠されている。いろいろ噂も在るが、普段入れない建物だ。そう言えば、