見出し画像

わたしのHAMACHI Vol.03 -吉河恵子様-

【いつもとは違うありがとうの気持ちを】


対談者
【吉河 恵子(よしかわ けいこ)】
 2016年、本が読めないことをきっかけに楽読をスタートし、2020年から楽読インストラクターとして活動。
 楽読との出会いで、本が楽に速く読めるようになっただけでなく、生き方まで変化した自身や友人の経験から、「自分の可能性に気づき、人生をより豊かに生きられる人を増やしたい」という想いで、楽読インストラクターの道へと進む。
 国内70スクール、海外2スクールにて累計5万人以上の方が効果を実感している楽読にて、3年半で通算2,000レッスンを行い、富山県内2スクール、オンラインにて200人以上の速読習得に携わる。
【須藤 敏行(すどう としゆき)】
 合同会社サブマリンCSAO(Chief Startup Advisory Officer:新規事業アドバイザー)


■出会いのきっかけはマッチングアプリ

ー本日はよろしくお願いします
吉河:よろしくお願いします。
須藤:よろしくお願いします。

ーまずはじめに、お二人はどのようなきっかけでお知り合いになったのでしょうか
須藤:
なんか夫婦のインタビューみたいですね(一同笑い)。えぐっちゃん(弊社CCO江口)に紹介してもらいました。楽読インストラクターで、ご自身のお仕事で困り事を抱えている方がいる、という話が社内で共有されたのがきっかけです。
吉河:えぐっちゃんとは出会い系のマッチングアプリで出会いました(笑)。ビジネス系のマッチングアプリでマッチングしまして(笑)、お話をする機会をいただきました。そこでえぐっちゃんからHAMACHIの話を伺い「面白そう!」と思いました。今の仕事は、自分とインストラクター仲間で、身内の目線でしか活動ができていなかったので、ちょうど第三者からの目線が欲しいと思っていたところでしたので、すぐにお願いしました。
須藤:社内でえぐっちゃんが話を共有してくれた時に、手を挙げて参画しました。私から熱烈なアプローチをした形です(笑)。

ーなぜHAMACHIで依頼をされたのでしょうか
吉河:お金だけではなく、自分が持っている価値を交換するという点が面白いと思いました。私が提供できることはそんなに無いな、とも思ったのですが、なんでもいいよと言ってくれたのでやってみようと。それから楽読というのは言葉だけではなかなか伝わらない部分もあって、直接体験してもらってご意見をいただく方がいいとも思っていましたので、価値交換というやり方がすごく合っているなとも思いました。

参考:楽読と、吉河さんが講師をされている富山スクール


■課題の分析は想像以上に詳細でした

ー吉河さんの困り事に対して、具体的にどのようなことをされたのでしょうか
須藤:
まずは対話ベースで困り事の深掘りをしました。深掘りをしていく中で、チラシの作成を優先案件に定め、成果物としてチラシを納めたという大まかな流れになります。深掘りの際は、カスタマージャーニーの手法を用いて、かなり詳細まで分析しました。やってみると気づきはたくさんありましたね。
吉河:
綿密に、詳細に掘り下げていただいて、第三者の目線含めたいろんな視点からの気づきがありました。私が提供する価値以上の時間と労力をいただいているなという実感がありました。本当に、お仕事みたいでした(笑)。
須藤:複数人で議論を進めた(注:弊社松下、江口も参画していた)ので、そのレベル合わせにも良かったです。2-3週間かけましたもんね。
吉河:やってみると課題がたくさんありすぎて、何を解決するか、どこに絞るか迷うほどでした。

■ロジックに基づいて、やることを明確にしていただいた

ージャーニーマップで分析した沢山の課題の中から、どの課題を解決するのにリソースを割くか判断した時に、チラシの作成に至った、ということですね
須藤:
はい、そうです。よく話を聞くと、吉河さんの悩み事の中でも「楽読をより幅広くの方々に支持されたい」という悩みが優先案件でした。解決手段の方向性を定める際には、田所雅之さんの「起業の科学」のロジックやセオリーに沿って検討を進めることにしました。これは普段の私の業務である、新規事業立ち上げのサポート業務で活用しているメソッドであり、吉河さんの案件にも応用してみようと考えました。
吉河:この研究もすごかったです。
須藤:吉河さんにはすでに固定客もついている状態だったので、スケールするための施策をするのが良いと考えました。スケールをするためには、UX(ユーザーエクスペリエンス=ユーザの体験価値)を磨き込む必要がありました。UXを高めるには色んな段階がありますが、幅広いお客様に興味を持ってもらう "Activation"に着目しました。具体的には、お客様に楽読に興味を持ってもらい、吉河さんの体験会まで導くための手段として、一枚フライヤー(チラシ)を作ってみてはどうかと提案しました。"Activation"には5つのポイントがあり、それに基づいてチラシを作成しました。チラシのサンプルなどを調査しながら、吉河さんと一緒に作り上げていきました。
吉河:これのおかげで、チラシ作りにすごく役に立ちました。3つの情報を入れようとか、レッスンの流れを入れようとか。

カスタマージャーニーマップの一例
スケールに着目
(ストーリーでわかる「起業の科学」:朝日新聞出版、田所雅之著」より)
UXの中でもActivation(第一印象)に着目
(「起業の科学」:日経BP、田所雅之著」より)
Activationのポイント
(田所雅之氏 SlideShare資料 より)
https://www.slideshare.net/masatadokoro/fit25

■チラシの効果が楽しみ

ー最終的にどういうチラシにしたのでしょうか
吉河:
ターゲットごとに複数種類作成していただきました。
須藤:ビジネスマン向けには、効果についてメインに伝えたり、一般向けには写真を多くして楽しそうな雰囲気を伝えたり、といった感じで。我々実際に吉河さんのレッスンを受けてみて、吉河さんの笑顔が素敵だという意見が出まして、チラシにも採用しました。途中からえぐっちゃんが完全にチラシ職人になってましたね。吉河さんがもともとCanvaを使っていて、その追加機能の生成AIを使って実在しない女性のモデルを用いたり。結構ノウハウもたまったみたいです。

ーお客様の反応はいかがでしたか
吉河:
今のチラシが終わってから本格的に使っていくので、まだなのですが。12月にイベントがあるのでそこで活用させてもらおうと思っています。無許可ですが(笑)。ですので、お客様の反応が耳に入るのはこれからになります。楽しみです。

※後日イベントについて伺うと「定員8名のところ4名のご参加。設置したチラシは全てなくなった。」とのこと。

チラシ ビジネスマン向け
チラシ 一般向け
チラシ 図書館向け(左上の女性が生成AIによる架空の画像)

■いつもとは違うありがとうの気持ちを

ーそのような恩送り(価値提供)に対して、恩返し(対価)という形で、吉河さんからは何をご提供されたのでしょうか
吉河:
今仕事にしている楽読のレッスンを提供させていただきました。ただ本を早く読むだけではなくて、日常のマインドセットにも活かしていただける内容になっています。富山からですが、オンライン形式ですと距離も関係なく提供できました。相談を開始してからチラシを作成いただくまで3ヶ月程度お世話になったので、レッスンも3ヶ月間、隔週ペースで、計6回レッスンしました。通常は半年程度かけて徐々にスキルアップしていただくプログラムなのですが、3ヶ月間でも皆さんそれぞれに変化を感じていただいており、嬉しいと感じています。
須藤:実際に読む速度が向上しているのが数値で目に見えてわかるので、楽しいです。まさに楽読です。うちは大人に混じって息子もお世話になっていまして、私が一回休んだ間に抜かれてしまいました。

ーHAMACHIを実際にやってみて、お金で支払うことと、価値を交換することで、何か違いを感じることはありましたか
吉河:
お金を支払って単純に依頼する仕事に対して、HAMACHIの場合は一緒に寄り添っていただき、想いなどを感じとってくれましたし、時間とエネルギーを使っていただいているのが肌で感じられたので、感謝の度合いが変わることかと思います。代金を支払った「ありがとう」とは違う「ありがとう」というか。より深いし、人にありがとうという感じ。時間とエネルギーを使ってくださってありがとうございます、って感じです。
須藤:吉河さんはプロの先生で、素晴らしいスキルをお持ちで、その吉河さんが何よりも得意にしていることを提供いただけていて、それが本当にありがたいです。一方我々の事業伴走はプロではなくて、スキルを活かして伴走させてもらう、というチャレンジでもあったので、それを喜んでいただけて良かった。チャレンジさせてもらって、尚且つプロのレッスンを受けさせていただけるというのは、こんなありがたいことはないです。お互いに得意なことを交換して、お互いに納得できたと思います。根底にあるのが、お互いが友達であることなのかなと思います。
吉河:ニックネームをつけたらすぐ友達ですね(笑)

ーお互いに感謝し合っている様子がとても伝わってきました。それでは最後に一言ずつお願いいたします
吉河:
HAMACHIをやらせていただいて嬉しかったです。まだまだ周りに知っている人が少ないので、もっと多くの人に拡がっていくといいなと思います。
須藤:今回ご縁がありまして、お互いの得意領域を交換しあえて、非常に楽しかったです。これからもこういうご縁が続くといいなと思います。


 文、インタビュー:山谷文彦(合同会社サブマリン)