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データサイエンティスト検定(DS検定)とは|難易度や合格率、メリット、おすすめ勉強方法を紹介

こんにちは。スキルアップAI編集部です。『データサイエンティスト検定™ リテラシーレベル』(略称:DS検定®★、以下DS検定 )は、データサイエンスに必要な基礎知識やスキルを有していることを証明する資格です。
本ブログでは、DS検定の試験概要や難易度、合格率、資格取得のメリット、おすすめの勉強方法などを解説します。DS検定を受験予定の方や、まずは試験の概要を知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。


データサイエンティスト検定(DS検定)とは

DS検定とは、データサイエンティスト協会(以下DS協会)が実施する試験です。データサイエンティストに必要なスキルを定義したスキルチェックリストの「アシスタント・データサイエンティスト(見習いレベル:★)」の範囲を中心に、データサイエンティストとしての基礎的な知識と実務能力が問われます

$$
\begin{array}{c|c|c}
スキルレベル & レベルの目安 & 対応できる課題
\\ \hline
シニア データサイエンティスト (★★★★) & 業界を代表するレベル & ・産業領域全体 \\ & &・複合的な事業全体\\ \hline
フル データサイエンティスト (★★★) & 棟梁レベル & ・対象組織全体\\ \hline
アソシエートデータサイエンティスト (★★) & 独り立ちレベル & ・担当プロジェクト全体 \\ & &・担当サービス全体\\ \hline
アシスタントデータサイエンティスト (★) & 見習いレベル & ・プロジェクトの担当テーマ
\end{array}
$$

出典:データサイエンティスト協会HPの内容をもとに作成

データサイエンティストに求められるスキル

一般的に、企業におけるデータ活用を実行したり支援したりする人材を「データサイエンティスト」と呼びます。データサイエンティストには、ソフトウェアエンジニアリングからデータを利用してビジネスを進めるための実践的な知識まで幅広い知識が求められます。

DS協会では、データサイエンティストに必要とされる職能を以下の3つの領域に分類しています。

  • データサイエンス力

  • データエンジニアリング力

  • ビジネス力

出典:一般社団法人データサイエンティスト協会「DS検定® ★とは

DS協会は、これら3つの力を構成するスキル項目とその習熟度についてまとめた「データサイエンティスト スキルチェックリスト」を公開しています。スキルチェックリストでは、データサイエンティストにとって必要なスキルが「見習いレベル(★)」から「業界を代表するレベル(★★★★)」まで、レベルごとに定義されています。

以下は、3つの力について、スキルチェックリストの「見習いレベル相当(★)」の範囲に含まれ、DS検定の出題範囲にもなっているスキルの一例です。

データサイエンス力

  • 基礎数学(線形代数基礎、微分基礎など)

  • 基礎統計学(代表値、母集団と標本、確率分布など)

  • 機械学習

  • データ可視化

データエンジニアリング力

  • データ処理

  • SQL

  • 基礎プログラミング

  • ITセキュリティ

ビジネス力

  • AI・データ人材としての行動規範

  • 論理的思考

  • AI・データを取り巻く法律・倫理

DS検定を取得する3つのメリット

DS検定の資格を取得するメリットは、以下の3つです。

  1. データサイエンティストとして必要な基礎的知識とスキルを習得できる

  2. 実務に活用できるスキルも習得できる

  3. 就職・転職に役立つ

それぞれのメリットを紹介していきます。

1. データサイエンティストとして必要な基礎的知識とスキルを習得できる

DS検定はデータサイエンティストに必要な3つの力の見習いレベルの実務能力や知識、また、数理・データサイエンス・AI教育のリテラシーレベルの実力を問う問題が出題されます。そのため、資格の勉強を通じて、データサイエンティストとして必要な基礎的知識とスキルを習得できるのが大きなメリットです。

2. 実務に活用できるスキルも習得できる

DS検定では、データサイエンスに関する技術的な知識だけでなく、ビジネスに活かす能力も重視されます。実際のビジネスシーンに沿った問題も出題されるため、データをビジネスに活用する際に必要な知識など、実務に活用できるスキルも習得できます

3. 就職・転職に役立つ

DS検定は、データサイエンスの基礎知識と技術習得を証明するものであり、就職や転職の際に自身の能力を実証するのに役立ちます。また、データサイエンティストの求人市場は競争が激しく、DS検定の取得は他の候補者との差別化につながる可能性が高いです。

DS検定の試験概要(受験料、出題範囲、試験日など)

DS検定の試験概要を以下の表でご紹介します。

$$
\begin{array}{c|c}
出題形式 & 選択式問題\\ \hline
問題数 & 90問\\ \hline
試験時間 & 90分\\ \hline
会場 & 全国の試験会場で開催(CBT)\\ \hline
受験資格 & なし\\ \hline
出題範囲 & ・スキルチェックリストの3カテゴリ(データサイエンス力、\\ &データエンジニアリング力、ビジネス力)の★1(見習いレベル)相当\\ &  ・ 数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)における \\ & モデルカリキュラムを総合した範囲\\ \hline
受験費用 & 一般:10,000円(税抜)\\ & 学生:5,000円(税抜)\\ \hline
試験時期 & 年2回(春・秋)\\ & \\ &参考 \\ &
第1回:2021年9月11日~9月30日 \\ &
第2回:2022年6月10日~6月30日 \\ &
第3回:2022年11月15日~12月5日 \\ &
第4回:2023年6月3日~6月25日
\end{array}
$$

DS検定の難易度

DS検定は、より高度な統計学とSQLが問われるため、多くの人にとってはやや難易度が高いといわれています。出題範囲が広く、計算を必要とする問題も多いです。そのため、各スキル領域の内容をしっかり理解していることが重要です。
しかし、日本ディープラーニング協会が運営するG検定と学習範囲に共通部分があり、難易度も近いため、G検定の勉強をしたことがある方は関連づけて学習できるでしょう。

DS検定の合格率

DS協会が公開している過去の試験結果は以下の通りです。

第1回(2021年9月実施)の合格率は約66%、第2回(2022年6月実施)の合格率は約50%、第3回(2022年11月実施)の合格率は約42% となっています。

$$
\begin{array}{c|c|c|c|c}
開催回 & 受験者数(目安)合格者数 & 合格率 & 合格ライン(目安)  \\ \hline
第1回(2021年9月実施) & 1,400 & 927 & 約66% & 正答率約80% \\ \hline
第2回(2022年6月) & 2,900 & 1,453 & 約50% & 正答率約80%\\ \hline
第3回(2022年11月) & 2,600 & 1,088 & 約42% & 正答率約78%\\ \hline
\end{array}
$$

参考:データサイエンティスト協会「DS検定®★ 過去の実施結果

DS検定の取得がおすすめな人

DS検定は、以下のような方に特におすすめの資格です。

データサイエンティストを目指すビジネスパーソン

デジタルリテラシー協議会は、DS検定の学習範囲を、G検定や ITパスポート試験とともに、Di-Lite(=すべてのビジネスパーソンが身につけるべきデジタルリテラシー)として定義しています。DS検定は、Di-Liteのうち「数理・データサイエンス領域」を中心にカバーしており、全ビジネスパーソンがデータサイエンスの基礎知識や実践的なスキルを習得するために目指すべき第一歩の資格といえます。

データサイエンスを学習し直したいビジネスパーソン

先述したとおり、DS検定はDi-Liteのうち「数理・データサイエンス領域」を中心に習得できる資格です。資格取得のためにはデータサイエンスに関する広範囲な知識が必要です。そのため、リスキリングとしてデータサイエンスを学び直したいビジネスパーソンにとって最適な資格といえるでしょう。

データサイエンティストに興味がある学生

DS検定は、データサイエンスに関する見習いレベルの実務能力や知識、また数理・データサイエンス・AI教育のリテラシーレベルが問われ、勉強する過程でこれらの知識が身につきます。データサイエンスに興味があり、これからデータサイエンティストとして働きたいと考えている学生にもおすすめです。

関連資格との違い・関連性

Di-Liteに含まれる「ITパスポート試験」や「G検定」、データサイエンス関連の知識も問われる「E資格」、「統計検定」との違いや関連性をそれぞれ紹介します。

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、ITを利活用する基礎知識を身につけた証明となる国家試験です。DS検定はデータサイエンティストに必要な知識や実務能力の獲得を目指すのに対し、ITパスポート試験は企業戦略と技術の両面からITを体系的に学び、ITを適切に活用できる「ITリテラシー」の獲得を目指すことが目的になります。

G検定

G検定は、ディープラーニングの基礎知識を有しているかを認定するジェネラリスト向けの資格です。業種を問わず多くの人が受験しているのが特徴で、企業のDX推進に向けて受験している方も少なくありません。G検定はAIに関して幅広く問われますが、DS検定はAI色はそれほど強くなく、データ分析に軸足をおいています。そのため、統計や数学の問題がG検定よりも多く出題される傾向にあります。

DS検定とG検定は、AIやビジネス、法律・倫理などの単元に共通する内容が含まれており、関連づけて学習することでより知識が定着しやすいです。AI・データについての広いリテラシーをこれから身につけたい場合、G検定取得後、DS検定の学習をするのもおすすめです。

G検定とは|試験範囲や難易度、合格率、おすすめの勉強方法を解説

E資格

E資格とは、ディープラーニングの知識やスキルを有しているか認定するAIエンジニア向けの資格です。E資格は機械学習に関する問題が多くを占め、Pythonの実装力も問われます。一方DS検定はデータサイエンスに特化した知識が問われ、SQLの問題なども出題範囲に含まれます。

E資格とは|メリットや難易度、合格率、転職での活用方法を徹底解説

統計検定

統計検定は、統計学に関する知識や活用するスキルを証明する全国統一試験です。データに基づいて客観的に判断し、問題解決を行う能力が問われます。DS検定はデータサイエンスに特化した知識が問われますが、統計検定は統計学に関する知識や活用するスキル、統計学の数式的な理解などが問われます。

統計検定とは|合格率や難易度、取得するメリット、勉強方法を紹介

DS検定のおすすめ学習手順

DS検定のおすすめの学習手順を4つのステップで紹介します。

1.公式HPで試験の全体像を押さえる

DS検定の試験範囲は膨大にあるため、まずは試験の全体像をつかむために公式HP(スキルチェックリストver.4モデルカリキュラム)から試験範囲を確認し、全体像を押さえておきましょう。
スキルチェックリストはボリュームがありますが、「必須スキル」はそれほど多くはありません。悩んだらまずは必須スキルをしっかりと押さえるようにしましょう

2.参考書を読む/講座を受講する

次のステップとして、参考書や講座での学習をおすすめします。公式リファレンスブックは、要点と学習のポイントを基本から一つひとつ解説しており、付録の模擬試験では試験で出題される問題のイメージをつかめます。
さらにしっかりと試験に向けて対策を行いたい方は、講座を受講する方法もあります。DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座では、DS検定の対策ができる内容を無料で受講可能です。

3.問題集やアプリで問題を解く

次に、出題される問題の流れや傾向をつかむために問題集やアプリの問題を解くことをおすすめします。
DS検定は試験時間が90分、問題数が90問です。1問に対してかけられる時間は1分とタイトなので、本番に向けて多くの問題を解いておくことが重要です。

4.復習

解けない問題について公式リファレンスや講座・問題集の解説、その他参考となりそうな書籍を見直し、解けるようにしておきましょう。1~4のステップが終わった後は、3と4を繰り返し知識の定着につなげられるようにします

DS検定の試験対策におすすめの学習方法

ここでは、DS検定の試験対策におすすめの学習方法を紹介します。

DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座

スキルアップAIが提供する「DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座」は、データサイエンティストとして活躍するために必要な基礎知識と技術を習得できるだけでなく、DS検定の試験内容にも対応しています。データサイエンティストに必要なスキルを基礎から体系的に学びたい方やDS検定の対策をしたい方に最適な講座です。

本オンライン講座の全カリキュラム(新試験範囲を除く)を無料で受講できます。
※オンライン講座に対応したスライド資料、最新の試験範囲に対応した補足資料、模試のセットは別途有料で提供しております。

DS検定対策アプリ

DS検定対策アプリは、「DS検定」のシラバスに対応した160問のオリジナル問題(全問解説付き)を収録しています。DS検定対応講座を担当する講師陣が監修した問題のみを掲載しているため、万全の試験対策ができます。また、得意分野・苦手分野をすぐに把握できる機能や学習データを可視化する機能もあり、計画的な学習が可能です。

徹底攻略 データサイエンティスト検定問題集

徹底攻略 データサイエンティスト検定問題集は、スキルアップAI株式会社の講師が著者として提供するDS検定対策の問題集です。最新の試験範囲を示した「スキルチェックリストver.4」に対応しています。教科書並みの詳しい解説が記述されているため、効率的な復習ができるだけでなく、巻末には本番の試験を模した「総仕上げ問題」も付いています。本番を想定して学習できるのが特徴です。

DS検定に合格するコツや合格者インタビューを動画でチェック!

ここでは、DS検定に合格するコツや合格者インタビューを動画形式で紹介します。

データサイエンティスト検定(DS検定)問題集著者が語る合格の秘訣

DS検定問題集の著者でスキルアップAIのデータサイエンティスト兼講師の山田が、DS検定の概要や試験対策のポイントを解説しています。ここでしか聞けない内容となっているので、ぜひチェックしてみてください。

データサイエンティスト検定合格者インタビュー DS検定の試験対策と勉強法

データサイエンティスト検定合格者2名をゲストにお迎えし、試験対策や勉強法、難しかったところなどを紹介しています。より身近な勉強方法を知ることができる内容です。

DS検定に関するよくある質問

最後に、DS検定に関してよくある質問とその回答を紹介していきます。

Q1. DS検定は仕事に役立ちますか?

DS検定は、データサイエンティストにとって欠かせない「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」「ビジネス力」の3つの力を、試験勉強を通して身につけられます。また、ビジネスの中で販売の予測や施策効果の測定などで使われるスキルである統計なども試験範囲に含まれます。そのため、実務に活用できるスキルも習得でき、ビジネスに活かすことが可能です。

Q2. DS検定の合格率はどのくらいですか?

第1回(2021年9月実施)の合格率は約66%、第2回(2022年6月実施)の合格率は約50%、第3回(2022年11月実施)の合格率は約42% となっています。

Q3. DS検定とG検定の違いは何ですか?

G検定はAIに関して幅広く問われますが、DS検定はAI色はそれほど強くありません。データ分析に軸足をおいているため統計や数学の問題がG検定よりも多く出題される傾向が高いという違いがあります

まとめ

本記事では、DS検定に関する概要や、難易度、合格率、メリット、おすすめ勉強方法を紹介しました。

近年、膨大なデータを活用し、新たな価値を生み出そうという取り組みが盛んに進められています。DS検定は、データサイエンスの基礎的な知識やスキルをもつことを証明することができ、データサイエンティストを目指す方には非常に役に立つ資格です。

皆さんもデータサイエンティストとして活躍するための一歩として、DS検定にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。また無料でDS検定の対策ができる講座があるので、ぜひ受講してみてください。

【受講料無料】DS検定リテラシーレベル対応 データサイエンティスト基礎講座

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