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第二回BNGO大会に参加した7つの理由

皆さま、バイオ、ヘルスケア関連について分析する記事を書いているしゅー(@SU_pharma)です。
まもなくBionano Genomics(ティッカーシンボル : BNGO)の決算ですので、決算前に個人的な思考整理という意味でnoteをまとめてみました。

3月のバイオ銘柄の大きな調整の際にもう一度買いなおしたBNGOですが、個人的にはこれからも大きな躍進を期待しています。
これらの期待を今回は7つにまとめてみました。

Disclaimer:
本記事は特定の株式に対して購入を進めることは目的としていません。  株式投資をする場合は自己責任でお願い致します。

以前のnoteにもBNGOについての基本的なことはまとめていますので、もしご興味のある方は下記のnoteの記事を参考にしていただければうれしいです。

1. Science誌にSVの論文が掲載

2021年に、ScienceにSV (Structural variation; 構造多型)の論文が発表されました。
投資家の皆様にこの内容を頑張って説明するのも意味がないと思いますので内容は割愛しますが、SVの重要性という意味で有用な論文と言えます。
その中でもBNGOのSaphyrでしか検出できないSVが多く存在することを改めて示してくれた論文です。

BNGOホルダーに大事なところは以下の文章です。

Among the 1,175 Bionano SV clusters not detected in the PacBio phased assemblies, 71 overlapped unresolved sequence (“N” gaps), and 69.3% (765/1104) of the remaining SV clusters were detected from the Illumina short-read alignment pipelines (table S28). We manually inspected the 339 Bionano SV clusters that could not be detected in any of the short-read or assembly-based analyses and found read-depth evidence supporting 13.9% (47/339).

ビジネスという観点から考えると、アカデミアのTAMは$1.4-$1.8BとBNGOでは試算しており、非常に大きなマーケットにより注目される足がかりとなる論文と言えるでしょう。

2. 細胞遺伝学的な手法の代替法としての進展

こちらのpress relaseはカナダ、トロントのUniversity Health Network (UHN)のLaboratory Medicine Program (LMP)というところでSaphyrの検証を行うことになったというアナウンスメントです。LMPは、カナダ最大、世界でも有数の規模を誇る病院内診断室で、年間2,500万件の検査を行い、1日あたり1,300人の患者に対応しているようです。LMPの癌細胞遺伝学研究所は、Saphyrシステムを使用して、癌診断技術の合理化、異常の検出の改善、複雑さとコストの削減の能力を検証する予定です。

ここ数か月でFISH法のような古典的な細胞遺伝学的な検査で検出できるSVについてはSaphyrはほぼ100%検出することができ、さらにSaphyrからしか検出できないSVがあること、さらにハイスループットで簡便に検出できることが多くの施設から発表されました。

細胞遺伝学的な検査、特に出生時前検診や一部の血液癌の検査については、Saphyrが今後多くの施設で導入され、またLineagen買収後推し進めている検査の外注も増加が期待できます。

3. 新データの継続的な発表

学会での発表、そして会社IRサイトやTwitterでも継続的に新しいデータを発表しています。

1月にvirtualで実施されたNext-Generation Cytogenomics SymposiumではSaphyrに関する発表が33もあったようです… すごい攻めていますよね。

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ぼくもなるべくフォローしていますが、データの発表が多すぎてついていくのが大変な状況ですが、面白い発表はTwitterで発信をしています。


4. Alkaさんの存在

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昨年の8月にCMO (Chief Medical Officer)として入社したAlkaさんですが、先日のAGBTにおけるdiscussionでようやく彼女の重要性を理解しました。

彼女はBNGO入社前にPerkin Elmerの細胞遺伝学部門のheadだったのですが、その前はGreenwood Genetic Centerという研究所のDirectorであったようです。


そのため、アカデミアとのつながりが強く、ユーザー側からの物の見方ができ、Saphyrの今後の改善に大きな貢献をするのではないかと期待します。

また、会社のWebinarや学会でも多くの発表をしていますが、プレゼンも上手ですし、先日はReview articleも出していました。

このように社外へのSaphyrへの認知度向上という観点から、Alkaさんの存在はとても心強いのではないでしょうか。

5. 決算(売上高)がクリア済み?

Yahoo Financeで調べる限り、アナリストの売上高予測は$3.5Mとなっていますが、先日行われた学会でこちらのスライドがこっそりと公開されたようです。

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よーく見てみると、Revenue $3.8-4.2M と書かれている。そう、おそらくすくなくとも売上高についてはアナリスト予想は超えてきそうです。
(ただ、個人投資家が多いので、すでに投資家には認識されている可能性があります)
COVID-19の影響で研究がストップしていたQ1, Q2と比べると、大きな成長が示されているところは好感されるかもしれません。

6. 公募増資はさすがにしばらくはなさそう

直近では1/23に公募増資($230M)をしています。

株価が$5ぐらいのときには、2度立て続けに公募増資をされ、その度に株価が落ちましたが、さすがに手元資金は十分にあると思われるので、しばらく公募増資による株価下落のシナリオは可能性が低いと考えます。

7. 個人投資家の保有割合が多く、機関投資家保有率はわずか5%

機関投資家の保有率が高い方がよいか、低い方が良いかについては議論の分かれるところかと思います。
BNGOは機関投資家の保有率が低く(約5%)、個人投資家が多いので株価のボラティリティが高いのはこの株の特徴かと思います。

Peter Lynchは機関投資家の保有比率が低い株は割安になっている可能性が高く、逆に機関投資家が株式を所有している企業は、過大評価されていないとしても、公正に評価されていると書いています。

一方で、William O'Neilは全く逆のことを言っているようで、機関投資家の保有率が低いということは、それは彼らがすでにその銘柄を見て見切っているからだと考えられるようです。

どちらが正解かはわかりませんが、これから機関投資家の買いが入ると大きな株価上昇が期待できるとプラス面をぼくは期待しています。

まとめ

今回は少し短めの記事としてBNGOの現状をまとめてみました。3/23の決算ではどのような内容がCEOから伝えられるのか非常に楽しみですね。

決算によって株価が下がるリスクは限定的と個人的には考えており、決算以降、株価が以前の高値を目指して伸びてくれることを期待しています。

本記事はすべて無料ですが、価値を感じていただけた際にはサポートいただけますと、次の記事を書くモチベーションになります。

それでは、今回の記事はここまでにしたいと思います。Twitter @SU_pharmaもフォローいただけますと幸いです。

では、次の記事でまたお会いしましょう!

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