英作文について① 自由英作編

こんにちは、S.Uです。

今回は英作文の問題について考えたいと思います。

英語を書く技能を測る問題すなわち英作文の問題は、大きく二つに分けられます。

自由英作と和文英訳の二つです。

自由英作の問題はその名の通りあるテーマに沿って決められた文字数の範囲内で自由に自分の意見を述べる問題です。

例えば「高齢化社会についてどのような問題が生じるか、またその問題をどう解決するか、150字程度の英文で書きなさい」といった感じです。

環境問題や社会問題がテーマになることが多く、社会情勢についての知識もある程度求められます。

自由英作は<introduction-main body-conclusion>の流れで書くのが一般的で、まず導入部分で結論や自分の立場を明確に示しておくことが大切です。

「~について賛成か、反対か、理由とともに書きなさい」といったタイプの出題も多く、その場合は第1文目で<I agree with ~/I don't think that~>などと書いておくと良いと思います。

また、立場を明確にしたあとは、どうしてそう思うのかという理由付けをする必要があります。

2~3点ほどの理由を述べて主張をより強固なものとし、最後に結論で再び自分の立場を示して終えるというのが一般的な流れです。

英検準1級では大問4で120words-150words程度の自由英作の問題が出るのですが、その過去問で実際に自分なりの解答を作ってみました。

英検はmain bodyに盛り込むべきキーワードを事前に4つほど与えてくれているので一から理由を考える必要がなく、親切設計と言えますね。

TOPICは「労働者にとって転職することが有利になるかどうか」みたいな感じでした。

(自分の解答)

I think to change jobs often will give workers some disadvantages.
There are two main reasons.――A

First, career goals will be far away if they change jobs so many times.
The meaningful qualifications can be gained when they engage in an only certain job for long term.
To achieve career goals make them feel satisfaction and give confidence.
However, the opportunity will lose if they quit a job.――B
Second, the motivation for working will not last.
Once they experience to resign their job, it is difficult for them to seek a new job.
Thus, the motivation is going to decline.
The salary which they can get is also low the first time they work a new workplace.
This may also lead a low motivation and occur to the impulse to quit their job.――C

That’s why I think workers transfer jobs too much is not beneficial.――D

(145words)

先に言っておきますが、文法上の間違いも多いと思いますし、満点解答ではないでしょう。

キーワードは<career goal>と<motivation>を使用しました。

Aの部分が<introduction>つまり導入の部分になります。

「転職が労働者にとって不利に働く」という立場で自分は書きますよ、というのを冒頭で示しておきます。

そしてその理由が二つあると言っているわけですね。

B、Cの部分が<main body>つまり具体的になぜ転職が労働者にとって不利になり得るのかという理由を示している部分です。

<career goal>については、「ひとつの仕事を続けていくことで価値のある資格や経験が得られる」「キャリア目標を達成すると自信がつく」といった論点を挙げています。

<motivation>については、「いったん職を辞めると、次の職を探すのが大変である」「新しい職に就いても初任給が安い」といった点から労働者のモチベーションが下がってしまうのではないかと主張しています。

そして、Dの部分が<conclusion>すなわち結論になっています。改めて以上の理由から転職は不利になると結論づけています。

それぞれの部分で気をつけるべき点を書いておきます。

Aの部分では、先述の通り自分の立場や主張を最初に明確にしておきましょう。

ここでは<I think that~/I don't think that~>のthat以下に問題に載っているTOPICの文章をそのままくっつければOKです。

B、Cの部分では、必ず<First,/Second,/also/Finally,/Eventually>など文章の前に「最初はこうで、次にこうで、最後にこういう理由があります」と順序をつける語句をつけましょう。

また、理由は字数に応じて2~3個は考え、説明するようにしましょう。

Dの部分は結論になります。ここでは、Aで書いた自分の主張を改めてもう一度書き直すことになりますが、その際にAとまったく同じ表現を使わないように注意しましょう。

結論の部分はうまくTOPICを別の表現で言い換える必要があります。

AとDでまったく同じ文章になりがちですが、そうすると大きなマイナス点となってしまいます。

できるだけ表現を変えたり語順を変えたりする工夫が必要です。

また、Dを書き終えた時点で、Aで書いた自分の主張とB,Cで書いた理由がちゃんと連続性があるかを確認しましょう。

英語を書いているうちに議論が飛んでいってしまうことが多々あります。

例えば、Aの部分で「私は森林伐採をやめるべきだと思います」と書いておいて、B,Cの部分で「今日では気候変動の影響で南極の氷が溶けているからです」と理由を書いても自分の主張とつながっていない理由付けになってしまっています。

全体としては、自由英作で出題されるテーマは意外と限られているので、さまざまな問題を実際に書いてみて慣れることや、語彙力や表現力をつけることが重要でしょう。

特に語彙力・表現力はそのまま自由英作の書きやすさに直結する大きな武器となります。

「絶滅危惧種」について書きたいのに「be in danger of~」「extinction」などの語彙を知らなければ書ける内容が大きく狭まってしまいます。

というわけで、今回は英作文の問題のうちの自由英作について見てきました。

次回は和文英訳について見ていきたいと思います。

それではまた~!


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