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美容室は、なりたい自分になれる場所。「好き」からひらく新たな道。

支えとなった家族への思いとともに伺ったのは、「好き」を大切にするスタイル。その感性や考えは、どこからきているのでしょうか?
この記事では、廣瀬 樹美氏の「美容師人生」に迫ります。

皆さん、こんにちは。美容師さんをよりイキイキとした人生へ導くメディア Stylist UPです。弊社(株式会社RenBao)が運営しております美容師転職サービス Beauty Angelでは、累計3万人以上の美容師さんが登録・利用しており、美容師さんの「人生」を誠心誠意サポートしてきました。Stylist UPは、日々活躍されている美容師さんの「人生」についてクローズアップし、発信していくメディアです。

廣瀬 樹美 Hirose jumi
BAP-holdingsが運営するサロンで勤務中。
一度美容師を離れたが、再度復帰を決意し、Beauty Angelにて転職活動を開始。「アシスタントでも様々な技術を学べる環境に行きたい」という思いから、2022年2月BAP-holdingsに入社。

サロンワークをしながら「好き」を学び、広げていく


ーーまずは現在の業務内容から教えていただけますか。

現在はアシスタントとして、スタイリストのサポート業務などを行っています。その他にも店舗にモデルの方をお呼びして、自分の好きなスタイルやカラーを学びながら体得している最中です。

ーーとても綺麗なヘアカラーですが、やはりハイトーンカラーがお好きなのでしょうか。

「ハイトーンが好き」ということもあるのですが、「いかに傷ませずに色を抜くか」ということが気になるんです。美容師になる前から髪へのこだわりが強かったので、髪質や状態などにはいつも気を配ってきました。
自分の経験に基づく感覚から「この髪にブリーチはちょっと危ないな」と判断できるようになり、サロンで実践を積み重ねることで、スキルアップに繋げています。

現在のサロンで働きはじめてからは、「自分の好きなこと」をまず見つけて、そこから広げるという未来予想図が描けるようになりました。

ーー最近の業務の中で、特に嬉しかった出来事は?

つい最近、姉のカラーを担当したことです。

姉の髪は履歴がとても複雑で、最初は期待に応えられる自信がありませんでした。しかし今年に入ってから、徐々に身につけた知識や技術を実感でき、満を持して姉の対応をすることに。

その結果カラーは無事成功。姉からは「すごいね、レベル上げてきたね」と言ってもらえました。姉の満足そうな姿が本当に嬉しかったですし、私が満足している姿をみて、姉も嬉しそうでした。

一度美容師を辞めたときに、支えてくれたのは家族でした。その家族に満足してもらえることは、私にとっての大きな喜びです。「少しは恩返しができたかな」という思いとともに、「もっと頑張ろう」という気持ちになりました。


人生転換のきっかけはハイトーンカラー


ーー先ほどの「髪へのこだわりが強い」というのは、いつ頃からなのでしょうか。

もう小さい頃からです。髪を触ること自体が大好きでした。
学生時代は自分の髪だけでなく、友人にもよく「髪の毛させて」と言って、アレンジをしていましたね。それだけでは飽き足らず、高校ではウィッグを使ってアレンジをしていました。

ーーすごい。ウィッグを買ってまで。

はい。福祉系の高校だったのですが、通っているうちに「ちょっと向いていないかもな」と思い始めて。それなら自分に何ができるだろうと考えていたときに、「髪の毛を触るのが好き」ということを思い出したんです。
ちょうどその頃に見つけたInstagramの投稿が、私好みのハイトーンカラーの美容師さんが、おばあちゃんの髪を切っている姿。「かっこいいな」と心が動きました。

そこで当初は、ブライダル業界でヘアアレンジがしたいと思っていたのですが、美容師免許がないと「ちょっと前髪を切りたい」などの対応ができない。だったらまずは美容師から始めようと専門学校へ行き、今に至ります。


コンプレックスを個性に変える


ーーハイトーンカラーがお好きな理由は、何かあるのでしょうか。

海外っぽいものが好きなんです。海外のハイトーンやハイライトを使ったスタイルが好きで、自分でも取り入れるようになりました。

ーーそれは小さい頃からですか?

親が洋楽をよく聴いていたので、海外の音楽は小さい頃から好きでした。
一番最初にハマったのは、父が聴いていた「バックストリート・ボーイズ」。もう「かっこいい!」ってなりましたね(笑)
今も洋楽が好きで、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデなどをよく聴いています。歌で自信を持たせてくれるところが大好きです。

ーー視野が広がる感覚がありますよね。

その感覚が好きですね。
あときっかけといえば、高校の修学旅行で行ったシンガポールでの体験が、めちゃくちゃ衝撃的でした。がっしりした体格の女性が足を出して、堂々と胸を張って歩いている姿が目に飛び込んできて。驚いたと同時に、「それでいいんだ」と思いました。

それまでは「コンプレックスは隠すもの」と思っていたんです。でもそうではなくて、「コンプレックスって個性に変えられるんだ」と気付かされた瞬間でした。私はおでこが広いのですが、「出してもいい」と思えたことで気が楽になったのを覚えています。

この考えは美容師の仕事を始めてから、さらに強く感じるようになりました。
施術のあとにお客様の写真を撮ることがあるのですが、施術前とはまるで別人のような、とても良い表情になっていることがあるんです。
カメラの前でバチっと決まったお客様のお顔を見るたびに、「ああ、コンプレックスなんて関係ない」と、いつも思います。

ーーハイトーンカラーは一気に雰囲気を変えられるので、お客様の新たな道をひらくことに繋がるのかもしれませんね。

よく「私はハイトーンは似合わない」と言われるのですが、似合わないことはないと思っています。
施術をとおしてお客様の新たな可能性をひらいたとき、「この仕事って凄いな」と実感します。その瞬間を間近で見ることができるのですから。

ーー最後に、今後なりたい美容師像とは、どんな姿でしょうか。

お客様に自信を与えられるような美容師になることが、今の目標です。

私が美容室に行く理由は、「なりたい自分になる」ためです。理想の姿になって美容室を出たときって、世界の見え方が今までと大きく変わると思います。
「綺麗になった」という実感が自信に繋がって、日々の過ごし方も変わっていくのではないでしょうか。

自信が溢れる瞬間とは、自己否定が自己肯定に変わったときだと思います。美容師という仕事をとおして、お客様にもその瞬間を体験していただきたいと思っています。