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キミツを保持できないやつはいらん

このコロナ禍の時代、「密を避ける」ことを求められている。
しかし、社会生活においてはしばしば「密を保つ」ことが重要視されることがある。

キミツホジ

情報の中には「機密情報」というものがある。
関連のない誰かに伝えちゃ駄目なタイプの情報を指す。

「●●という会社は△△という事業を計画している」とか、なんかそういうやつ。

この「機密」を関連のない第三者に伝えないようにする=関連者のみに情報を保っておくことが「機密保持」というもの。

これは社会生活を送る上では非常に重要だ。

機密保持ができない場合、職を追われたり、訴えられたりする。
更には3食運動付き、国民の誰もが入れるが入りたくない別荘的なところに連れて行かれることさえある。

だから機密は保持しなくてはならない。
キミツは保持しなくてはならないのだ。

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もうひとつのキミツホジ

このキミツホジという言葉には同音で別な意味を持つ「気密保持」もある。

「気密」というのは空間を密閉して気流をうまないようにし、気圧変化の影響を受けないようにするということだ。

この気密の保持も、機密と同じく社会生活にとって、
いや世界にとって重要な要素のひとつだ。

家具、とりわけタンスなどは気密性を求められる。内部の気密性が保持されていることによって、湿気や虫から収納した衣類を守るためだ。

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気密性の高いタンスというのは、ひと箇所を閉じると他のところが開くものもある。中に残った空気が逃げられなくて、他の収納部を押し開けてしまうそうだ。

ちなみに私の住む岡山県のおとなり広島県にある府中という都市は古くから家具作りの町として知られており、「府中の桐ダンス」といえば気密性・保存性の高さで知られている。
この桐ダンスが素晴らしいのは、梅雨時は桐材が膨張して気密性が高まり内部に湿気が入ってこない作りとなっているそうだ。
その逆、乾燥時期には木が収縮して蒸れないようにある程度の通気性を確保するらしい。素晴らしい仕事だ。これぞ職人の技。

別な家具の気密性について

今度はこの気密保持を冷蔵庫で考えてみよう。

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冷蔵庫は気密が保たれているからこそ、庫内温度が一定に保たれる。
では、冷蔵庫のドアが開いていたらどうなるか?

そう。庫内にある気体に流れが生まれ、気圧が変化する。
ひらたくいうと、冷やしてた空気は暖かくなる。
中のものがぬるくなるのだ!

夏を前に外気温は27、8度を記録しているここ最近の毎日だが
そんな中、もし、もし冷蔵庫のドアが開いていたらどうなるだろう?

そう。おなかをこわす可能性が上がる。
中のものがぬるくなるからだ!!

だから、当たり前だけれど冷蔵庫の気密性が保たれるためにも、冷蔵庫のドアは常に閉じていなければならない。

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タンスと冷蔵庫の違い

タンスも冷蔵庫も気密保持が大切であることはこれまでの考察でわかった。

が、どうだろう。
たとえばひと箇所を閉めることにより、他所が開いてしまうような冷蔵庫があったとしたら?

気密性の高いタンスのような冷蔵庫。

・・・

駄目だ、あってはならない。

タンスなら著しい温度差があるわけではないから、気づいたときに閉めればいいだろう。しかし冷蔵庫は前述の通り開いていたら庫内がぬるくなるのだ。(おなかをこわしてしまうのだ)

おそらくはもうおわかりだろう。我が家の冷蔵庫が「そう」なった。

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冷えない箱はただの箱だから

一人暮らしリスタートの9月某日に買った中古の2ドア冷蔵庫。
庫内容量137リットル、税込み約1.4万。

購入から1年を待たずに冷凍庫を閉めると、冷蔵庫ドアが開くようになった。

最近、出始めたこの症状だが、最初は気づかなかった。
タンスではないのだからそんな事があるなんて夢にも思わない。

えぇ。
最初は驚きました。単身者用の2ドア冷蔵庫なんて開きっぱなしで音がなるような高尚な機能は有しておりませんから、夜中にふとキッチン行くと冷蔵庫が光を放ってるわけですよ。

機密保持もできんやつはウチにはいらんのじゃ!とお役御免を言い渡し、新たな冷蔵庫を迎えようと心に決めたんです。
新しくうちに来る子は、気密という「一密」を守れる子のはずです。

庫内ファーストを推奨するA氏のコメントより抜粋

中古とはいえ保証期間内(24ヶ月保証)だったので、買ったお店に相談したところ、交換保証対応となった。

同程度商品との交換、ただし差額を払え。というなんとも微妙な保証により、ほぼ同商品に7,000円近く追金を払うことになりそうだったので、色々と考えて今のものより少し大きめのものを買うことにした。

3ドア265リットル野菜室付き。
庫内スペースが増えたのでたくさんのものが収納でき、今までよりも買い物に行く回数を減らすことができそうだ。ありがたい。

展示アウトレット品だが前のものより年式も新しくなったので、今度こそは長持ちしてくれると信じている。

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予期せぬ出費ではあったが、ちょうど2ドア137リットルに限界を感じていたし、古い方の処分料や新しい方の配送料も払うことなかったので、結果的には良かったのかもしれない。(このサイズの冷蔵庫配送は本来1.5万円はかかる)

差額分で梅雨に入る前に新しい冷蔵庫を買うことができたので結果的にこの時期に気づいて本当によかった。

これでおなかはこわさない。

はず。

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食べ過ぎなければ。



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