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すごいと思った声優さんと日本特有の風潮


ちょっと前にちびまる子ちゃんの声優さんが亡くなり数日前後任の方が決まったそうな。菊池こころさんというそうだ。

現在Youtubeで配信中の金色のガッシュベル!でちょうど最近視聴したレインのパートナー、臆病なカイル役。
普段「ミー!」としか言わないキャラクター
だが同作品のウマゴンといい同じ言葉でも上手いこと感情を表現できるのはさすがだなと思った。しかもそのガッシュがデビューだったそうだ。

他にざっと調べて自分が知っていたのがデジモンセイバーズのマサルダイモンの妹ちゃんだけだった。


アニメは日本の文化!…ではあるが最近ほとんどアニメを観なくなった。

そもそもテレビがない環境が一番の理由ではあるが、新作アニメ一覧を見ても興味がないなろう系・美少女系だったりそれ以外でもストーリーが惹かれなかったり。
結局Youtubeでデジモンやゾイドにブラック・ジャックと過去作だけ観ている。


最初に挙げたようにここ数年の声優やアニメにかなり疎いので過去の作品ですごいと思った声優さんを挙げつつ、日本ならではの声優にまつわる厄介な風潮を。


同一キャラクターの演じ分け

昔からすごいなーと思っているのがドラゴンボール。
本当にサイヤ人なんじゃないか?ってぐらいパワーが衰えない野沢さんは勿論だがフリーザの中尾さんが本当に老いを感じさせなくてすんごい。
バイキンマンとして何年も演じているので実質ブランクがないから、だろうか。

高齢とは思えない声量もあるがやはり演じ分け。流石に今の野沢さんの孫家三役演じ分けは怪しいものが感じられるが当時の「Z」の劇場版等を見返すとやはりすごい。

そもそもどういう経緯で悟空だけでなく悟飯も兼任します!となったのか気になる…

すっかり野沢さんの印象が強いので忘れられてそうなのがトランクスの草尾毅さん。

未来から来たトランクスとブウ編以降のちびっ子トランクスをどちらも演じていると知った時滅茶苦茶びっくりした。
しかも当時だけではなく新作のゲーム等が展開される現在でも全く違和感がない。同じ人の喉なのにあの声が出せるって一体…?

青年トランクスはまだ爽やかさがあるがそれよりドスが効いたのがスラムダンクの花道だし、ドラゴンボール以外にもメタルヒーローのカブタック。ノーマルモードとスーパーモードでトランクス同様に演じ分ける上にそれ以上に声色が違う気がする。


カブタックと関連して幽遊白書の幽助やAKIRAの鉄雄が印象的な佐々木望さん
カブタックの翌年、メタルヒーロー最終作のロボタックにてこれまたカブタック同様ノーマルモードとスペシャルモードを演じ分けている。

トランクスで聴き馴染みがある草尾さんとは違い通常のロボタックの声が本当に不思議で仕方ない…ノーマルモードのロボタックが普通にかわいいと思っているので尚更どこからあんな声を出しているのか…


それとドラゴンボールで更に霞んでしまっているが実はすごい魔人ブウ。演じるのは塩屋浩三さん。

ガンダムZZのモンドやワンピースでナミの故郷ココヤシ村の帽子に風車を付けたゲンゾウさん、スラムダンクの桜木軍団の1人で眼鏡をかけぽっちゃりの高宮など。

馴染みある太っちょの魔人ブウは勿論だが最終的な純粋も含め全ての魔人ブウを演じ分けている。これもかなりすごいことだと思うのだがあまり語られない不思議。



草尾さんと佐々木さんのように作中の年齢や設定に応じて、或いは塩屋さんのように形態ごとなど同じキャラクターでありながらきっぱり演じ分けできる声優さんがものすごいことだと思う。


顔を連想させない演技

同一キャラクターの演じ分けとはまた別で声優さんはすごい!と思うのがこれ。


少なくとも自分が幼稚園ぐらいの頃は無かったがいつからか声優は顔を出すのが当たり前という風潮が出来上がってきた。


今から20年ほど前のバラエティ番組で「あのアニメキャラの声優さんに突撃取材!お顔を発表!」という企画が割とあった気がする。キャラクターの印象を壊すので…と撮影拒否された声優さんもそこそこいたが現在はほとんど公開されている。訃報で初めて拝見する方も少なくない。



声優然り特撮のスーツアクター然り、それまで裏方のような印象が根付いていた職業に対しての認識が時代と共に変わってきたということであろう。良い傾向ではあると思う。

今や声優さんの写真集なんてのもあるから不思議だ。昔では信じられなかった

ただし顔を出すということはアニメ内のキャラクターを観ているのに声優さんの顔が連想されてしまう、という懸念もある。
すっかり悟空=野沢さんが結びついてしまい初めて知った時はそこそこ衝撃を受けた。今はそうでもないが。

そして外見だけが売りで演じ分けが下手くそな声優さん。悪いけど増えた気がする。色んなキャラを演じている割にぜーんぶ同じ声。いや同じ人間なのだから当然かもしれないが。
アイドル声優なんて言葉もあるが果たしてどう捉えるべきか…


そんな最近?の声優さんでもすごいなーと思ったのが悠木碧さん。やはりまどマギのまどかの印象が滅茶苦茶強かった。


ああいう声質の人なんだなーと認識していたのだが驚いたのが七つの大罪のディアンヌ
まあ特に変わらずいつも通りの声だよね…と思っていたら中盤以降?で技を繰り出す際聞いたことのない迫力あるドスの効いた声で心底びっくりしてしまった。

それまで「悠木碧=こういう声」と認識していただけにいい意味で裏切られたし、声優さんとしての顔を一瞬思い出せないような感覚になった。
顔を連想させない演技とはこういうこと。


先にも書いたように自分は滅多にアニメを観ないのでその後どんな役を演じたかは把握していないが、SSSS.GRIDMANのボラーや水星の魔女のノレア、BLEACHのリルトット?辺りはクレジットを見るまで本当に分からなかった。

声優さんにとって成長だとか天才という言葉を当てはめるのは難しいがまさにこのことだと思う。



他に誰かいたかな…と声優にわかの脳内を手繰り寄せてパッと浮かんだのがファイルーズあいさん。
デビュー作のダンベル何キロ持てる?をたまたま視聴していただけにジョジョの徐倫、チェンソーマンのパワーの演じ分けがこれまたすごかった。




声優にわかの自分が思うこの声優さんがすげえ!は以上。自分が疎すぎるだけで勿論他にもすんごい声優さんはいるだろうが。


声優に関連してもう一つ。


日本特有の異様な固執

大々的に世代交代で騒がれたのはドラえもんだろう。最早老人ホームのような現場だったので交代は妥当だろうが滅茶苦茶荒れた覚えがある。
当時小学生でまだTwitterだとかが浸透していなかった時代ですらしばらくは批判が多かった。

リューアルされてからもうじき早20年が経つそうだがまだ許容できない視聴者はさすがにいないだろう。あえて非難の声に対して無言を貫きやり通す、というのも大事なんだなと思い知らされた。

他だと自分が生まれた後だったので認識もクソもなかったがルパン三世。
とはいえ物心ついてから視聴した変更前のテレビシリーズと聞き比べてもそこまで違和感を感じなかったが未だに固執する石頭がいるそうな…既に代替わりしてからのほうが年数が長いというのに。ただ否定したいだけなんだなと憐れむ。


その後も声優さんの変更はここ十数年だけで顕著になった。サザエさんやこれまたドラゴンボールだとか、クレヨンしんちゃんにスラムダンクにるろうに剣心にキン肉マン。

キン肉マンは大好きだし否定するつもりもないがやはりあの声が染み付いているので慣れるまでまあ時間はかかりそうだ…

とはいえ最近でもよく見かけるのが二十年ぶりのアニメ化・新規収録なのにそこまで声が変わらない声優さん。BLEACHやシャーマンキングやロックマンエグゼにボーボボなど…
二十年だよ二十年?それでいて違和感なく聞いた人に懐かしい!と思わせるのがすごいと思う。普通当時と同じ声を出せるわけがない。


それを踏まえての世代交代。
まだ前の声優さんが存命なんだから続投させろ!なんて声も少なくないが冷静に考えておかしい。声優さんのことロボットか不老不死か何かだと思っていらっしゃる?

いくら声のプロである声優さんとはいえその辺の一般人と同じ人間。老いもすれば身体も衰える。同じ声を出し続けるなんて本来ものすごいことだ。


自分達に馴染みあるアニメキャラクターの声が変わるのだからそりゃ違和感はあるから仕方ない。なるべく前任の方のイメージを崩さぬよう後任として引き継ぎ寄せて演技する声優さんもこれまたすごいと思う。


だとしても似てない、違和感がある等しばらく拒絶される風潮には固執しすぎではないか?と思わなくもない。もう少し世代交代に寛大であるべきでは?

ご長寿アニメの大体が老人ホームと化した現場なのを見ているとどうしてもそう思ってしまう。

…そう考えると全く前任に寄せず批判にまみれた中でも新しいドラえもんを定着させた今の声優さん方は本当にすごい。何というか労いたい。本来に当時の批判はすごかったので…

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