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暗闇の中の晴れ

夜中の2時。私は窓から外を眺める。
なんてことはない。ただただ外を眺める。
不安があるわけでも、悩みがあるわけでもない。
だけど、日々のちょっとしたことの積み重ねが、私の心に靄をかけていた。
そんな時、「夜中に外を眺める」という行為が私の心を晴れさせる。
暗闇でも晴れるのだ。

あそこに住んでいる人、まだ起きてるなーとか
あ、自転車が走ってる。車はこの時間でも多いなーとか、この時間に車を走らせる理由はなんだろう。とか。きっと若者で、どこか東京の夜の街をドライブしているのかもな。行きたいなぁ、夜のドライブ。娘が大きくなったら夜のドライブしたいなぁ。あ、若者じゃなくてもドライブしてもいいよな。
とか。
なんてことはない、目の前を通り過ぎていく景色をただただ見て、想像を膨らませている。
だからいいのかもしれない。未来でも、過去でもない、または少し先の未来、遠い過去の夜空に合うキラキラしたいつかを想わせるから。

夜の空ってなんでこんなに気持ちいいのだろう。
雨は降らないって天気予報では言っていたのに、道路がしっとり濡れている。

あ、あそこの部屋の電気が消えた。2:15。
私もそろそろ寝よう。

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