ジュニアも誕生!
こんにちは。
「究極の塾経営突破術」
「究塾」の石原です。
子供たちを信用していませんでした。
でも…なにからなにまでお世話では、時間も労力も足りないばかりか高校に進んでからの学習の基盤が作れない。
では子供を信用できる条件を作ればよいではないか!
逆転の発送でした。
きっかけとなった出来事がありました。
1学期の中間テスト初日の前日、自習の対策をしていました。
初日に社会があったのは覚えています。
気になる男の子がいたので少しそばについて社会の対策をサポートしようと…
「どこまでできているの?」
「全く。」
何? まずい!
「学校のワークは済ませた?」
「ぜんぜん。」
「おいおい。」
「時間ないぞ。ひとまず答えを見ながらでもいいから範囲を終わらせなさい。」
塾での時間まるまる使って何とか書き込みは終わりました。
このまま帰したらただの作業になってしまうと思い…少し残して暗記をさせました。
見開き2ページ。
答えを隠しノートに一気に解答させる。完璧になるまでそんなに時間はかかりませんでした。
一番驚いたのは私自身でした。
「できるやん!」
「やり方知らんだけ!」
そうか…
手順を授ければもっとできるようになる!
ついに、
すべての中学の中間テストの結果が出そろった振り返りの会議の中で講師の先生方に次の定期テストに向けて提案をしました。
① 成果の基準
主要5教科400点超えること。保護者目線からしてここが納得の最低ライン。
教室としては平均400点を目標とする。
② プロセスの設計
「プロセスシート」とネーミングされた定期テスト2週間前から前日までの学習ブランを学校別に子供たちに提示。
提示したなら責任をもって追跡する。そしてPDCAを回す。
③ 学校の学習内容の徹底把握。
子供たちは圧倒的多くの時間を学校で過ごしている。学校の学習内容へのコミットなしに塾が邪魔をするな。優先順位第一は学校内容。
仕上げで塾が力を見せよう。
④ 学校別主任
当時、学年ごとにクラスは2~3クラスの通常クラスがありそれぞれにクラス主任を任命していました。定期テストが始まると学校別クラスに編成し直し。通常のクラス主任も解体され学校別主任に。
いつもは習わない先生が自分たちの中学にコミットしてくれる。
後にピーク時には中3だと在籍100名程度。クラスは6クラス程。
6人のクラス主任が6中学の中学主任に。お互いに負けじと創意工夫を凝らして対策に当たってくれました。子どもたちは心から主任たちを尊敬していました。
少し後で、斉藤孝さんの 『子どもに伝えたい<三つの力>』読んだ時、「そうだったのか!」と膝を打ちました。同志が現れたと。
あこがれにあこがれる関係をとかれていました。
教えることと学ぶことはあこがれにあこがれる関係。
あこがれのベクトルとしての教師は、子どものあこがれに寄り添うことで役割を果たす。
教師のスキルを否定するものではありませんが、まさに、キャリア的には十分とは言えない学生講師の皆さんが子供たちのあこがれとなる行動をしてくれたのでした。
それからは、良いスパイラルに入りました。今度は子供たちがあこがれる先輩講師を見た後輩たちが先輩にあこがれる…
数々のヒーローを生みました。
後年、ネットでこの教室のことを「伝説の塾」と、たぶん元塾生らしき書き込みを見たことがありました。
一人の人間にとって伝説と思える存在とは。
たかだか塾が…うれしいではないですか。
そんな激闘のある日、
どうしても早朝に教室に入らなくてはいけないことがあり、久々に会った清掃のおばチャンが嬉しそうにこう言ってくれました。
「先生、この塾評判ええで!」
おばちゃんのお子さんはもう30代で社会人のはず。
「近所のお母さんが、ええ塾やてほめてたでぇ。」
涙が出そうでした。
あの、裏まで真っ黒にお叱りを書いてくださった退塾届のお母さまに教室を見ていただきたかったです。
私は、みんなから「ボス」と呼ばれていました。
偉いからボスではなくて同姓の石原君という学生講師がいました。
それでややこしいのでボスとジュニアと呼び分けられていました。
私はジュニアのことをジュニちゃんと呼んでいました。
彼は今、大手電機メーカーで人工衛星を作っています。
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