入江伸先生の言葉
こんにちは。
「究極の塾経営突破術」
「究塾」の石原です。
入江塾の春期合宿です。
朝6時だったか7時だったか…
「起床!起床!」と放送が流れ身支度をするとすぐ合宿所の広場で体操、次は近所をランニング。
あっと。
ここは兵庫県北部の山の中です。
食事の前に「おはようテスト」。
それから食事を短時間で済ませ自習。授業。
授業も教え込んでもらったという記憶がない。ひたすら問題集を解いていたという印象です。
合宿に行く前に、先輩にアドバイスをしてもらいました。
私たち初参加の新高1生は全員新中3生のクラスで授業を受けました。
「先輩」とは新中3から見て先輩。
そう、私たちとは同級生でした。
ラサール合格の先輩に親切なアドバイスをもらいました。
同級生にしては大人っぽく包容力のある彼に感心したものでした。
「難関校受験」は一人の人間を成長させるものかと。
入江塾は「圧倒的余裕をもって受験に臨むために」1学年先まで先取り学
習をしていました。
高校入試突破のためには、数Ⅰまで終了しているという自負と知識背景
が入試の隠れた力になるという考え方でした。
塾生の新中3の皆さんは中3内容を終了しこれから数Ⅰを学ぶところでした。
先輩からは「モンシン」を徹底的にやれ。と言われました。
「モンシン」とは当時絶版になっていた科学振興社の問題集で「問題新
集 数Ⅰ」のことでした。
そう、あの「モノグラフ」「解法のテクニック」の科学振興社です。
ちなみにこの問題集は「数Ⅰ 基本800選」と改題されて再販されたよ
うですがなぜか理由があって配布されたのは旧版のようでした。
「モンシン」を手に入れた時の震えるような喜びを今でも鮮明に覚えて
います。そしてそれと格闘することがひたすら楽しかったのを覚えてい
ます。
入江先生は「数学の海を泳ぐ」とよく言われていました。まさにそんな
感じでした。
心理学的には「フロー」みたいな状態だったのでしょうか?
そして、この問題集は私の高校数学への扉を開いてくれた忘れられない
書物となりました。
一日中モンシンと格闘し、おはようテストでチェック。お昼には順位張
り出し。
上位は軒並み年下の中3の皆さん…
となると…
楽しみはごはん。
食事は塾生のお母さんたちのボランティアでした。
兵庫の山の中で一緒に合宿です。
(本当にありがとうございました!)
お昼はカレーが多かったかな。
驚いたのは…カレーについてきた「生卵」。
見よう見まねで混ぜて食べた時の感動!
岡山では見たことのない食べ方でした。
その食事調理のお母さまたち以外にも塾生の「食事当番」がいてみん
なの配膳等をしていました。
食事当番以外さまざまな当番があり、一番人気は「ベンソー」でした。
分かりますか?
「便所掃除」です。みんなの敬遠しがちな「ベンソー」が奪い合いにな
る。
まさに「人間が七分。学力は三分。」の真骨頂でした。
私が何の当番をやったのか?
合宿はどのくらいの日数だったのか?
今となっては全く記憶があいまいです。
ただ、合宿最終日の一日前に雪が降ってとても寒かったこと。
自分の入試発表は合宿中で、大阪に戻ってきて公衆電話で自宅に電話
をいれ結果を確認したこと。
この二つは今でもよく覚えています。
そう、そして入江先生にシバかれて密かにうれしかったこと…
合宿が終わりバスを待つ間広場で入江先生のお話。
おはようテストの優秀者には「パイカン」が先生から贈呈。
今度来た時には絶対あれをもらってやるぞーと心の中で叫んでいました。
いよいよ岡山に戻る日。
高校が始まると日常的には通塾できないので入江先からこうアドバイス
されました。
今度は、お前が学校の友達と入江塾をやれ。
ここで学んだことを伝えろと。
さっそく放課後の自習室で私の「入江塾」を友達を誘って開きました。
なかなかうまくは行きませんでした…
今、思い返せばこの入江先生の言葉、私が塾の仕事に就く暗示だったの
かな?
えっ?
「パイカン」ですか?
パインナップルの缶詰!
です!
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