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何を言ってほしいのか考える/考えすぎない

現在、何ヶ所かで研究活動的なことをやっている。

いずれも対面せず、チャットだけでやり取りを進めることが多い。
誰もが積極的に身を乗り出し、それぞれが場を前に進めていく、ありがたいことにそういう場に身を置いている。
自分が「編集者」として、取りまとめを担う場面もある。

そういう中で、
単なる情報の羅列ではなく、プロジェクト独自の「ものの見方」を盛り込んだものを作り出そうとしたらどうしたらいいのか。
しかも高速で。

とにかく、仲間を信じる。それがまず第一。
そして送られてきた文章を穴が開くほど読む。
何が言いたいのか、次に何を言って欲しいのかを見つけ出す。

問題はその先。
キャッチしたよ、ということは伝える。
でも、相手の期待に応えようと思いすぎてはダメだ。
その声から創発された新しいアイディア、新しいものの見方を
一旦自分の手元で掘り下げる必要がある。
そしてそれをもう一度「相手が何を言っていて、次に何を言って欲しいのか」に照合する。ブレてないことを確認してから場に放る。

コミュニケーション初段でそれをお互いに繰り返せると、途中から、全部の発言に対して返していかなくてもよくなる。
相手の発言を流れごとうけとめて、次の少し遠い場所に、新しい情報つきでボールを投げる、そういうことができていくようになると、プロジェクトは面白くなる。スピードも上がる。

あと、当たり前なんだけど、ゴールを何度でも確認すること。
ゴールって実は面積を持っている。
だから「ここがゴールですよね」と言い合っても、その面積内のどこを目指しているのか、メンバーごとに違ったりする。

なるべく具体的に、時間を区切ってゴールを共有する。
そうしていると、より遠い、より高いところに少しずつゴールが移動する。ゴールは移動していい。みんながそれを共有していれば。

一つ終わるとまた次。
今日もまた新しいプロジェクトが待っている。
そのことが生きているということだな。白髪は増えるけど。

写真は昨日の朝の、家の前の文学館の桜。自分の場をマントルまで掘り下げる文学者たちのことも考えたい。

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