[その2]演技って難しそうな言葉だなあ ーワクワクするための役作りー
今日は「ワクワクする」役作り、について考えてみたいと思います。
その前に質問!
お客さんが目にするのって、
役者の体や行動でしょうか?それとも気持ちでしょうか?
もちろん体や行動の方ですよね。
頭の中で考えていることや肚(はら)の中の魂胆は
目には見えないものですから。
じゃあ、気持ちは見えてないから表現しなくていいか、と聞かれると、これはもちろん違います。我々には気持ちがあって、心が動くから体や行動にあらわれるんです。
ということは、役者が芝居中にしないといけないことは
頭や肚の中(意図)を、身体(行動)に変換して見えるようにする。
ということです。つまり以下のような変換作業です。
意図(見えないもの)→→→[変換作業]→→→体や行動(見える化)
笑わせたい(意図)→→→[表情に変換]→→→おどけた顔
怒りを伝えたい(意図)→→→[声色に変換]→→→怒鳴り声
みたいに、一つ一つ変換作業が必要なんだ、ということです。
その変換作業をするにあたり、適切なルールを作ってしまおう。
そのルールを作る作業を「役作り」と呼んでみましょう。
台本に書かれていることに対して、
実際どのように動くかのルール、というイメージです。
例えば
「なんでだよ!」と言って怒る、という指示があっても
ルールがないと、どうアクションしていいかわからないですよね。
とりあえず怒鳴ってみようか?
ウラをついてどっしりと喋ってみようか?
怒り過ぎて泣いちゃうってのも面白そうだなあ、、
うーーん。どっちがいいかわからんなあ。
両方見せて演出家に決めてもらおうかな、、、
なんて他人任せなことになってしまいます。
これは、どうアクションするかの
ルールがないことが原因です。
まず性別にもよるし、年齢にもよるし、文系か理系かでも違うだろうし、一人っ子か大家族か、体育会系か文化系か、リーダータイプかフォロワータイプか、コンプレックスの有無などなどなど、、、、、
本当に要素は無限にありますが、
(もちろん物語の文脈もありますがそれはまたいつか)
例えば
体育会系男子のリーダータイプの5人兄弟長男 ってのと
文化系一人っ子で自分の見た目にコンプレックス強め男子 ってなると
「なんでだよ!」の表現方法が違うと思いませんか?
なのでルール作り(役作り)が大切なんです。
根拠なく雰囲気のままに怒鳴ったり泣いてみたりしてみてもダメなんです。
逆に、一度ルール作り(役作り)を固めてしまえば、
いちいちセリフごとに悩まずとも、芝居中は波に乗ってれば良いのです。
だけど、
これはおおまかな指針に過ぎないので、もちろん例外もあります!
自分の作ったルール(役作り)に縛られて、
「こいつはこんなセリフ言わないはずだ」
「ここでなんでこんなに怒るのか納得いかない」
なんていう
困ったマニュアル人間にはならないように!!笑
役者はお役所仕事をしてはいけません。
その場その場で反応して対処していきましょう。
このルールをいかに適切に作れるかという力。
それが「役作りの力」であり「台本を読む力」だと思います。
そしてガイドラインができたら、今度はいよいよ応用編。
ワクワクする方向に向かって想像力とともに羽ばたく段階です!!!!
ふう。
長くなりました。。。
役作りのやり方について書いてみようと思いましたが、
役作りってなんだ?みたいなことをたくさん書いてしまいましたね。笑
なので、一旦ここで区切って、
次回、役作りでワクワクするために大切なことを綴ってみようとおもいます。
「わかりにくいところがある」など、ご意見あればどんどんお知らせくださいませ。アップデートしていきます。
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