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土木の風景

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今までに出会った「土木の風景」についてFaceBook投稿や、冊子に投稿した記事などを寄せ集めました。興味のあるかたは、のぞいていってくれると嬉しいです。
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2024年5月の記事一覧

【思い出の橋 5】通潤橋

思い出の橋第5弾は熊本の通潤橋。1~4弾に引き続き、1993年の自転車旅行で訪ねました。 2023年に国宝に指定され、すぐ近くまで高速のICも出来ましたが、私が初めて自転車で訪ねた1993年は、果てしない山奥にある辺境の橋の印象がありました。 詳しい説明は下記のホームページを見ていただければと思います。 通潤橋は、今年で建設から170年になります。熊本地震も耐え(一部損傷)、今でも現役の農業用水路橋です。日本最大級の石造アーチで、構造上の大きな特徴はアーチの両端を横から支え

【思い出の橋 4】呼子大橋

思い出の橋、第4弾は、佐賀県唐津市にある呼子大橋です。 これも20代の自転車旅行でわざわざ見に行った橋です。とにかく遠かった記憶が鮮明です。 今まで紹介した橋との大きな違いは、鋼ではなくコンクリートの斜張橋という点です。当時は画期的な形式でした。 もう二度と見ることはなかろうと思っていましたが、まさか約20年後九州に転勤となり、唐津市に飛び込み営業で点検・補修設計を提案し、受注にいたるという、奇跡のような縁があった橋です。

【思い出の橋 3】関門橋

西海橋、若戸大橋に続く思い出の橋第3弾は、関門海峡にかかる関門橋です。3つの橋はいずれも吉田巌氏が設計しています。当時はシルエットの美しさと、下から見た迫力に圧倒されました。 約30年前、自転車を担いで寝台車に乗って九州に行き、吉田巌氏の三部作を見に行った20代の経験が、定年が見えてきた今の行動のモチベーションになっています。

Believe-君にかける橋- は、設定が無茶苦茶で、もやもやします

今テレビ朝日でやっている Believe-君にかける橋- は設定がかなり無茶苦茶で、同業者として非常にもやもやします。当たり前の日常を維持するために、見えないところで、地道に頑張っている土木業界の人だったら怒りを覚える人もいると思います。 俳優陣が超一流で、それっぽく見えるのため、一緒に見ている奥さんが「公共事業って裏でこんなことやってるのね」とか言い出し、危機感を持ったので投稿します。 このドラマは警察ドラマに例えれば、「踊る大捜査線」ではなく、「西部警察」や「あぶない刑事