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月曜マガジン『写真は語る。』

 これまで、現職時代のことなどを織り交ぜながら書いてきたが、では、なぜ私が写真を撮るのかということに踏み込んでみたい。
 そもそも、私は最初からプロの写真家を目指していたわけではない。趣味として家族や子どもたちを撮影することを楽しみとしていたレベルのことだった。状況が変わったのは、大洲市が第三セクターの街づくり会社を立ち上げるという方向に舵を切った1998年9月当時、大洲商工会議所青年部の会長という立場にあったことだ。
 大洲市の「街づくり」を現場で担う組織を立ち上げることになったとき、その現場をお預かりさせていただくことになったのだ。当時、既に脱サラして個人事務所を立ち上げ、市内の小学校へパソコンの指導に通いながらも趣味だった写真に少しのめり込み始めていた頃でもあった。

 先日、4月18日付の愛媛新聞朝刊において、現職退任後プロの写真家に転身して活動をしている私を、人生幸路というコーナーで「街づくり写真家」として取り上げていただき記事にしていただいた。

4月18日付愛媛新聞朝刊

 色々なタイプの写真家書誌がたくさんいる中で私のようなタイプの写真家はおそらくそうはいない。それも現職時代の延長線上においての写真家活動だから、このことを記事として取り上げていただいたことは、私が現職時代から退任するに際して苦労したことや苦しかった中でも取り組んできたことは、決して間違ってはいなかったことの証になったようで報われた。
 「街づくり」と簡単に言ってのけるがいったい何を求めるのかと問われると、私はいつも次のように答えた。

 「昨日よりも今日、今日よりも明日以降も1日1000円のお金でも良いから地域のお金が増えていくこと。そのためには、自力で自分たち以外の町からたくさんの方々に来ていただいてお金を使っていただくしか手立てはない。だから地域の話題性を撮って情報素材として活用し発信して行くのです。」

写真がきっかけになって欲しい・・・

 写真は語る。
 そして人は動く。
 だから写真を撮る。
 お世話になった地域の方々へのご恩返しなどと言うとほど遠いかもしれない。でも、気持ちはそういうことだ。私の撮る写真で少しでも地域が元気になっていただけるのであればと思っている。だから、私の言う写真とは写真を観ていただいた方々が「動く」ことのきっかけにならなければ意味がない。その写真に込められた話題性や独創性を感じていただける撮影活動が私の写真家としての仕事だしライフワークだ。

プロ写真家として

 こんな私の思いを写真で感じていただきたいと思い、今年は年内に2回の個展を予定している。
街づくり写真家 河野達郎写真展
7/16(火)~ 7/29(金)   ソニー大阪店ギャラリー
10/25(火)~ 10/29(金)  萬翠荘(百周年記念)
詳細の予定が決まり次第、改めてお知らせします。

20022年4月25日
街づくり写真家 河野達郎

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