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河野達郎写真旅マガジン

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四国・大洲を中心に肱川流域の自然と営みや生活文化を、写真を通してお届けします。流域ご出身の多くの皆様方を始めファンの皆様方へ、写真家河野達郎がお届けする写真が語る旅物語です。 …
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#肱川

月曜マガジン 肱川街道写真紀行

月曜マガジン 肱川街道写真紀行

肱川あらし-秋冬の風物詩Ⅰ 四国西南の入り口付近に位置する愛媛県大洲市。
 すり鉢の底に位置するこの街に流れ込む肱川は、源流から大洲市内中心部まで約18km、河口の長浜港までの距離も約20km。全長も103kmしかないが、支流の数だけは470本を超えており全国の河川の中でもその数の多さは5番目であると言われている。
 この河川の最大の特色は、大洲盆地から河口までは見事に北西に向かって流れ出ていると

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月曜マガジン 肱川街道写真紀行

月曜マガジン 肱川街道写真紀行

 肱川流域の冬、早春とはいえ2月の大洲盆地の朝はめっぽう冷える。四国の地図を見ると全長約103kmの肱川が見事に北西に向かって流れ出ているのが分かる。秋から冬にかけて大洲盆地を包み込む冷え込みと雲海、そして河口に向かって流れ降る「肱川あらし」は、この地域の地形と肱川の向きが要因とされる自然現象だ。北西の季節風は夜のうちに肱川を遡り大洲盆地に溜まる。そして夜明けが近づくと河口へ向けて流れ始め、河面か

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