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クリスマスイブの渋谷にいた話

いつごろからか、こういうイベントの日の渋谷は浮かれた若者が集う場所と認知されていて、クリスマスだのハロウィンだの大晦日だのには、こぞって若者や外国人が渋谷の街に集まってキャッホーと嬌声を上げているので、人混みが苦手な俺はそういう日には渋谷へ行くことは愚か、出来るなら吉祥寺にすら出歩きたくはないと思っていたのだけれど、仕事の打ち合わせがあって、しかもその場所が渋谷であるのならこれはもう仕方のない事なのだ、と覚悟を決めて渋谷へ向かったのである。

しかも打ち合わせは二つ重なっていて、というか、「渋谷にくる日ない?」と、打ち合わせの日取りを候補に上げる際に、「24日は渋谷で打ち合わせがありますね」と答えたので「じゃあその日に」と、いう段取りで決まったので打ち合わせが二つ重なっていたのはごく当たり前のことなのだけれど、はじめの打ち合わせから次の打ち合わせ場所まではセンター街の近辺を通らなければどうにも近道にならないのであった。

かといって、そういう段取りで打ち合わせを決めているので、わざわざ人気の少ない場所を遠回りして移動するような時間の約束はしていなく、出来るだけ早くに次の打ち合わせ場所まで移動しなければ遅刻しちゃう、というスケジュールになっていたため、うんざりしながらもセンター街付近を横切るしかないのであった。

すると、いるわいるわ。サンタが。

ミニスカサンタや結構ガッチリ白ひげを生やしたサンタや、ベビーカーに載せられた赤子サンタなど、サンタのバーゲンセールだ。

二ヶ月前のハロウィンの時などはゾンビメイクしたり仮装したりしていた人たちが今はダイソーとかドンキとかロフトとかで買った赤白の衣装に身を包んでいるのであろう。

まあなんにせよ、楽しいのはいいことだ、と思いながらも横目に通りすぎていると、bunkamuraの近くに、四台ほどのゴーカートが路上駐車されているのが目に入った。

その傍らの歩道には、マリオとかルイージの仮装をした人たちがいて、しかも彼らは、音楽を大音量で流しながら歩道で一心不乱に踊り狂っていたのであった。

曲は、underworldの『bornslippy』であった。

一切合切クリスマス関係無かった。

でもまあ、楽しそうだったし、道行く人々もスマートフォンとかで撮影とかしていたので、楽しいことには変わりないのであろう。

歩道でトランス状態で踊りまくるマリオやルイージを横目に、俺は次の打ち合わせ場所へ急ぐのであった。

しかし、こうなってくると、次のイベントが楽しみだ。

年が明けたら雛祭り、端午の節句などが待っている。

その時々で、渋谷にはお内裏様や甲冑を着た武士や恵方巻きを咥えた鯉のぼりなどの仮装が渋谷を闊歩するのであろう。

いや、その前にバレンタインデーがあるぞ。チョコレートに関するキャラクターって何かあったっけ。クッキーモンスターとかマシュマロマンとか全然関係ないキャラクターしか思い浮かばないけど、そんなこととは関係なく、路上にカートを駐車してunderworldで踊り狂うマリオは出没するのだろうな。

マシュマロマンで思い出したけど、新作の『ゴーストバスターズ』超楽しみ。面白い予感しかしない。

#雑記

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