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Logic Proで生演奏のようなサックス打ち込みを実現! 【アルトサックス メロディ編】

エレキギターと並んで、DTMでの打ち込み表現が難しいサキソフォン。

ロックやポップはもちろん、ジャズやファンクで登場するサックスのかっこいいフレーズをDTMで再現してみたいと思いませんか!?

この記事では「Logic Proのデフォルト音源のみを使用して、生演奏のようにリアルなアルトサックス打ち込み術」を、動画とテキストを使ってわかりやすく解説します。

また、使用しているDAWはLogic Pro X、音源もLogicデフォルトのものを使用していますが、基本的な部分は他のDAWにも共通しています。

生演奏のようにリアルなサックス打ち込み術、ぜひ身につけてください!


解説動画

【Logic Proで超リアルなサックス制作術】

基本的にはこの動画を見れは完璧ですが、記事内ではテキストでの解説もしています。


パスワード
Saxophone-ab01
(随時変更します)

ここから先は動画の解説になります

音色&フレーズ入力

音色選択

まずは音色を選びます。ここではLogic Proデフォルト音源の「Studio Alto Sax 2」を選択してください。

Studio Alto Sax 1でも良いですが、個人的にはソロ演奏には2のほうが向いていると感じます。

検索ボックスに「Studio Alto Sax 2」と入力してもOK

アーティキュレーション

この「Studio Alto Sax 2」を含む「Studio Horns」シリーズの音色は、ピアノロールの左側でノートごとにアーティキュレーションを設定することができます。

この音色のアーティキュレーションは全部で9種類。

  • Sustain  普通に伸ばした音(ほぼ使用しません)

  • Staccato  短く跳ねる音

  • Expressive  Medium 伸ばした音の後、なめらかに音量が変化(基本使用)

  • Expressive  Short 短い音の後、音量が変化

  • Fall Long  伸ばした音→下降音階で終わる

  • Fall Medium  短い音→下降音階で終わる

  • Fall Short  非常に短い音→下降音階

  • Doit  伸ばした音の後、上昇音階で終わる

  • Trill  半音上の音を交互に連続で鳴らす

通常はExpressive Mediumを使用し、必要な場面でほかのアーティキュレーションを選択します。

このうちSustainは実用性がないため、ほぼ使用しません。

詳しくは動画の0:23〜をご参照ください。

メロディ入力

それでは実際にメロディを入力していきます。動画の1:06〜をご参照ください

まずはベタ打ちで入力。

ベタ打ち

この状態では機械的な演奏なため、調整を加えていきます。

ベロシティ調整

ベロシティに調整を加え、自然な強弱を加えます。

基本的には音の上昇に合わせてベロシティを段階的に上げ、加工に合わせて段階的に下げていきます。

ベロシティで自然な強弱を

デュレーション調整(重要)

次に音の長さを調整します。

ポイントとしては、長い音はしっかり伸ばし、短い音はキレ良く短く、メリハリをつけることです。

サックスの打ち込みはデュレーションによって雰囲気が大きく変わるため、重要なエディットポイントとなります。

音の長さにメリハリをつける

装飾音とフォールアウト

次は装飾音とフォールアウトを入れていきます。

装飾音は、ノートの前に短いノートを加え、ベロシティを低めに設定します。

フォールアウトは音の最後に3〜4個の短いノートを半音刻みで加工させ、ベロシティも段階的に下げていきます。

フォールアウト&装飾音

アーティキュレーションのフォールアウト系と、手動で作ったフォールアウトを混ぜることによって、ニュアンスに変化を加えることができます。

アーティキュレーション

アーティキュレーションを設定していきます。(動画の2:16〜)

ピアノロール画面でアーティキュレーションを入れたいノートを選択し、左側のプルダウンから使用したいアーティキュレーションを選択します。

ここではFall MediumとStaccatoを使用してみます。

アーティキュレーション設定

スタッカートが連続する場合などは、アーティキュレーション設定だけでは単調になってしまうため、通常のノートを短くした音とアーティキュレーションのスタッカートを混ぜると自然な感じを出せます。

ベロシティとデュレーション、アーティキュレーションを細かく設定すれば、かなり生演奏に近いニュアンスを出せるはずです。

エフェクト追加

仕上げにエフェクトを追加します。ここではリバーブとディレイを追加しています。

使用したのはLogic Pro X付属の「Silver Verb」と「Stereo Delay」です。

動画の2:52〜のような、リアルなサックスが再現できました。

基本的に、ポップスやフュージョン、ロックなどでは強めにリバーブをかけると効果的

逆に、ジャズ系の場合はリバーブを弱めにしたほうが雰囲気が出ます

アレンジ応用編

ここからはアレンジ応用編です

アップテンポ曲

ここまでの例題曲はミドルテンポでしたが、アップテンポの曲でも基本的には入力方法は同じです。

難易度は上がりますが、動画の3:35〜のようなアドリブっぽい演奏も再現可能です。

テナーサックス打ち込み

今回はアルトサックスをメインに解説してきましたが、テナーサックスも音域が低いだけで基本的な制作手法は同じです。

豊かな低音で芯のあるメロディの表現には、テナーサックスが向いています。(動画の3:53〜)

アルトサックスとテナーサックスをユニゾンにしたり、ハモらせたりするアレンジ手法も効果的です。

エレキギターと共演

サックスメロディはエレキギターとの相性も抜群です。

動画の4:31〜のように、エレキとのユニゾンやハモリは、メロディの存在感を一気に上げてくれます。

まとめ

今回の動画講座はここまでです。いかがでしたでしょうか。

Logic Pro Xのデフォルト音源とエフェクトだけでも、ここまでリアルなサックス演奏を再現することが可能です。

今回の基本をもとに研究を重ね、さらなるクオリティアップを目指しましょう!

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