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#14:屈指の名作?YAMAHA AG03を1年間使い込んでわかったこと

お久しぶりですもりーです

記事をいくら更新しても世の中は一向に更新されない状況ですがいずれマスクを常につけ続けなくてもいい世に戻ることを祈っています。
汗っかきでデブでアトピーとかいうマスク非対応の結晶体みたいな人間なんで暑い日のマスクは不快指数が極めて高いです。


さて、今回はここ1年でがっつりYAMAHA AG03を使ってみたことでわかったことを中心に長期レビューを書いていこうと思います。

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YAMAHA AG03基本スペック

3ch アナログミキサー型オーディオインターフェース
mono*1 + Stereo*1 =3ch
簡易DPS(コンプ+リバーブ)内蔵
ファンタム電源(+48V) 内蔵
ダイレクトモニタリング対応
ループバック対応
バスパワー駆動/USB 2.0

基本スペックを見ればわかるとおり「普通」に使う分には全く申し分ないスペックです。
「歌ってみた」やゲーム実況で利用している方がとにかく多く、あの渋谷ハルさんを初め多くの方に愛用されています。
ネット活動初心者用おすすめオーディオインターフェースなどのリストには必ずスタメン入りしており、ゲーム実況Wikiなどでは最もおすすめされているオーディオインターフェースなのではないでしょうか。たった今のTwitterでもAG03を買う!と息巻いている未来のスターや、My new gear…をやっている未来のHIKAKINを数多く観測できます。

レビューを分かりやすくするため、予め僕がオーディオインターフェースを使っている利用目的を提示しておきます。

・ミキシングの際のモニタリング用
・普段使い(ゲームや通話/会議を含む)
・ボイパ録音用(コンデンサーマイク使用)
・DAW画面キャプチャ用
の4つに大きく分けることができます。

まぁ簡単に言うとDTMメインで普段使いしつつゲームもやってるよーっていう感じです。
予めこの記事を読んでいる皆さんも自分だったらこの使い道だなっていうのを想像しながら読むとこのレビューのどの部分を参考にするべきかわかりやすくなると思います。


普通にめっちゃいいよこれ

このオーディオインターフェース、とにかく便利なんです。
内蔵DPSで簡単にリバーブをかけて一発芸するにも便利ですし、弾き語りライブなどにもこれ一台で対応できてしまいます。
また、Voicemeter Bananaなどで内部ルーティングを全くいじらずに一発でDAWの画面を配信できたりします。
またこのアナログミキサーライクなデザインはマイクを手早くミュートしたいときにフェーダーをササッと下げるだけで済みます。
外部のミュートスイッチなど不要なため、高価格なコンデンサーマイクを利用して簡単に高音質で便利な配信や通話ができてしまうとういう寸法なわけです。

本体価格が破格なのも特徴です。
Cubaseのローエンド版が付属してたった1万5000円。
もうこれDAWに金払ってんのか機械に金払ってんのかわかんねえって状態になるくらい安いです。

このように、AG03は一般的に外部サウンドカードに求めることはほぼ全てクリアしている万能かつ激安なオーディオインターフェースであることがご理解頂けたと思います。


しかし!

僕はこのオーディオインターフェースをできるだけ早く手放したいと思っています。
ここでは僕がAG03のここがイマイチだなと感じた部分について書いていきますのでAG03を今(2021年下半期)買おうとしている方は要チェックです。

イマイチだなと思ったこと

不満ポイント1:音が良くない

不満ポイント一発目から核心を突きます。
このオーディオインターフェース、音が良くないです。
もう内部パーツのDSPやDAC、ADCが型落ちなんでしょう。このオーディオインターフェースが販売開始されたのは2015年春です。
発売からすでに6年以上経ってしまっているため、設計が時代に追いついていない印象を受けます。ちなみに2015年春はiPhone6が最新だった時代です。うーん、めっちゃ昔だ…
プリアンプもお世辞にも良いとは言えず、AKG C214を直差しして使ってもイマイチ透明感のない音になってしまいます。
モニターツマミに関しても12時以上上げるとノイズが際立ちMIXしている時に鬱陶しくてしょうがないです。ミキシングする為のオーディオインターフェースとしては相当適正低いです。
普段使いする上では決して悪くないクオリティのDACですが、格別良いというわけでもありません。最近のオンボートのサウンドカードとぶっちゃけ大差ないです。いい音を求めて買う製品ではないということは明確に言っておきます。


不満ポイント2:ゲインが小さい

これはプリアンプのクオリティに関する問題ですが、ゲインが低いです。高くあげようとしてもノイズが乗るし、かといってノイズ乗らないレベルで取ろうとするとマイクとの距離が近くなってしまうためゲームVCなどはやりづらいです。コンデンサーマイクでこれなので、一部界隈で人気なShure SM7Bなどではまともに集音できないと思います。もしどうしても操作性の点からAG03を使いたいなら別途プリアンプ必須です。


不満ポイント3:DSPがしょぼい

エコーかかる!コンプかかる!
で?なに?って感じです。今やアプリ側でいくらでもVSTプラグインぶち込める時代なのでしょぼいDSPがついていることにバリューを全く感じません。OBS使えば一発で済んじゃいます。


不満ポイント4:ループバックそんな使わん

ループバックってそんな使う?少なくともDAWレッスンのように双方向会話しながらループバックすることがループバックの特性上不可能なので、正直そんな使わない機能なんだなって気づきました。便利ではあるけどあってよかったと思うタイミングが少なすぎてこれだったらVoicemeter Banana入れとけばええやんっていう気持ちです。


不満ポイント5:コスパは”もう”良くない

このクオリティで15,000円が破格だったのは7年も前の話です。今となってはプロユース仕様のDACやプリアンプを組み込んだSSL2やMOTU M2(どちらも約2万円後半)の方が遥かにコスパがいいです。


不満ポイント6:でかい

無駄にアナログミキサーを踏襲したデザインなため不要にでかいです。DTM機材はコンパクトでナンボ、ってところに帰着すると思うので無駄に机上のタバコ3箱分くらいのスペースを占領するのは普通に邪魔です。実質兄弟機のUR22C位のコンパクトさなら机スッキリで最高なんですけどね


不満ポイント7:安っぽい、ダサい

外殻が白基調のプラスチックでできており、安っぽいです。アプリもOSもすべてがダークテーマになってきている2021年では白プラスチックはダサいです。せめてつや消しブラックのAG03がカラバリで出てくれたらシュッとしまってかっこいいのになぁと思います。


最後にまとめ

こんな感じのちょっとした不満が積もって今の大きな不満に繋がっています。一重にも二重にもとにかくこのオーディオインターフェースは古いです。YAMAHAが今後バージョンアップさせた上位機種を販売する予定があるのかは不明ですが、AG03が直近販売されたオーディオインターフェースに勝てる点は殆どないと思います。とにかく音があまり良くないです!スマホ録音とか中華コンデンサーマイクに比べれば天と地の差ですがそれはマイクのスペックで殴り飛ばしてるだけであってそのマイクのポテンシャルは全く活かしきれてないなという印象の製品です。
もしAG03を使っている友人がNEUMANNのu87aiを買おうとしてたら止めてあげましょう。良いマイクを買うより良いプリアンプと良い音場を用意してマイクのポテンシャルを確認するほうが優先事項だと思います。
昨今のテレワークブームによりUSBマイクがここ1年間でかなり充実してきているので今から機材揃えたい方はXLRコンデンサーに限らずUSBも候補に入れてもいいかもしれません。

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